人々の記憶や時の流れを銀箔で表現。能條雅由の個展「Stillness」がYUKIKOMIZUTANIで開催

人々の記憶や時の流れといったテーマを銀箔での表現で作品を制作してきた能條雅由。その最新の個展「Stillness」が、4月24日〜6月12日に東京・天王洲のYUKIKOMIZUTANIで開催される。本展では、能條の代表的なシリーズ「Mirage」を国内では初めての大きなスケールで展示し、蜃気楼のように鑑賞者の遥かなる記憶の残像を呼び起こす。

NEWS / PROMOTION

世界の理への飽くなき探究。荒井保洋評 「植松奎二 みえないものへ、触れる方法 - 直観」展

作品を発表し始めた1969年から現在まで、多様な形態の作品を通して、重力、引力といった見えない力の法則から世界の構造・存在・関係を一貫して探究してきた植松奎二。芦屋市立美術博物館での本個展では、1年をかけて同館の空間と構造を読み解き、ここでしか生み出せない作品を発表した。この世界を新たに認識する方法を探る本展について、滋賀県立美術館学芸員の荒井保洋が論じる。

REVIEW

世界初のNFTを使った作品も。サザビーズがNFTのグループセールを開催へ

サザビーズが、6月3日〜10日にNFTムーブメントを代表するアーティストの作品を一堂に集めるオークション「Natively Digital」をオンラインで開催。世界で初めて鋳造されたNFTを使った作品、ケビン・マッコイの《Quantum》をはじめとする作品が出品され、全作品の入札は100ドルから始まる。

NEWS / MARKET

史上初めて全員コレクティブ。ターナー賞が2021年のファイナリストを発表

1984年より開催されているイギリスのターナー賞が、2021年のファイナリストを発表した。アレイ・コレクティブ、ブラック・オブシディアン・サウンド・システム、クッキング・セクションズ、ジェントル/ラディカル、プロジェクト・アート・ワークスの5組が選出され、同賞史上初のアート・コレクティブのみによるファイナリストとなる。

NEWS / HEADLINE

幻影を呼び込む空間。椹木野衣評 冨安由真展「漂泊する幻影」、青木美紅「1996120519691206」展

KAAT神奈川芸術劇場の空間をインスタレーションへと変貌させた冨安由真の「漂泊する幻影」展と、「ヘルマウス」と呼ばれる悪魔から着想を得た新作を発表した青木美紅の「1996120519691206」展。ふたつの個展について、亡霊や幻影の気配を呼び込む装置として位置づけながら、椹木野衣が論じる。

REVIEW

第40回

櫛野展正連載「アウトサイドの隣人たち」:等身大のジオラマ

ヤンキー文化や死刑囚による絵画など、美術の「正史」から外れた表現活動を取り上げる展覧会を扱ってきたアウトサイダー・キュレーター、櫛野展正。2016年4月にギャラリー兼イベントスペース「クシノテラス」を立ち上げ、「表現の根源に迫る」人間たちを紹介する活動を続けている。彼がアウトサイドな表現者たちに取材し、その内面に迫る連載。第40回は、店舗兼自宅の屋上にデパートにある遊園地のようなスペースをつくりあげた都甲博文を紹介する。

現代のポップ・アートに見る二重性とユーモア。清水穣評 カスパー・ミュラー「In and Out」展、臧坤坤「Double Screens」展

オブジェや平面、既製品を組み合わせ、ユーモアや皮肉を込めたインスタレーションを手がけるカスパー・ミュラーと、絵画、オブジェクト、そして画中にあるものに等価な関係を構築しようとする臧坤坤(ツァン・クンクン)。現代のポップ・アートをめぐる二元論と、同時期にチューリヒで開催された両者の個展に見られる二重性について、清水穣が論じる。

REVIEW

第3回

日本画の魅力をTikTokで発信する〜寺田倉庫の試み〜

近年、美術館だけでなく、アートを扱うショップやギャラリーなどもTikTokを活用し、新しいファン層に発信を始めている。そのひとつが、芸術文化発信事業に力を入れている寺田倉庫。去る4月11日には寺田倉庫株式会社が運営するPIGMENT TOKYOからTikTok LIVEを実施、多くのコメントを得るなど好評を博した(PR)。