INSIGHT

「あなた」と「わたし」の境界線はどこ? 大岩雄典評 小田原のどか《↓(1923-1951)》と「近代を彫刻/超克する」展

昨年ふたつの場所で展示された小田原のどかの作品を批評する。歌人・斉藤斎藤の作品を引きながら「わたし」について、またゲーム、小説、美術作品における「あなた」という代名詞が指すものの正体を分析。さらに「見る者/見せる者」両者の境界線を越境させる力について考察をめぐらす。

2020.1.16

2019年展覧会入場者数TOP10。1位はフェルメール展の68万人

2019年の美術館展覧会を数字で回顧。日本全国の美術館・博物館で行われた展覧会のなかから、入場者数TOP10を紹介する。(※対象展覧会は2019年1月1日〜12月8日の期間に開催されたもので、2018年から会期がまたいでいるものも含む。回答がなかったもの、ウェブサイト公開不可のもの、入場者数を公表していないものは含まない)  

2019.12.28

建畠晢×逢坂恵理子 対談 「1989年」から遠く離れて(後編)

昭和が平成に変わり、ベルリンの壁崩壊、天安門事件など、歴史的に重要な出来事が重なった1989年から30年。この間のアートシーンの目撃者であり、かつ仕掛人でもあったふたりの対談。後編は建畠と逢坂がそれぞれ担当したヴェネチア・ビエンナーレ日本館の動向や、これまで語られにくかった表現に光をあてた潮流を振り返り、これからのアートシーンにつなげる対話へと向かう。

2019.12.27

建畠晢×逢坂恵理子 対談 「1989年」から遠く離れて(前編)

今年は1989年という、国際史的・文化史的に大きな意味のある年から30年の節目だった。そこで、この30年間のアートシーンを生き、そこに大きく関与した2人の対談が実現した。1989年、日本では年初に昭和から平成になり、国外ではベルリンの壁崩壊や天安門事件など歴史的な出来事があった。美術の世界では何が起き、そしてそこからの動きはどのように今日に、また来る2020年代につながるのか。同対談の発案者である林洋子を進行役に、前後編でお届けする。

2019.12.26

生きものとともにつくる作品に結晶する生と死。逆卷しとね評「AKI INOMATA 相似の詩学──異種協働のプロセスとゆらぎ」展

ヤドカリや犬といった動物との協働による作品を発表するアーティスト、AKI INOMATA。北九州市立美術館での個展「相似の詩学──異種協働のプロセスとゆらぎ」展は、「他者」という概念や、ヒトと生物の共存、生と死のプロセスについて、鑑賞者に思考をめぐらせる。ダナ・ハラウェイや共生論を専門とする学術運動家/野良研究者の逆卷しとねが、本展について論じる。

2019.12.25

ジェフ・クーンズの記録更新から1600万円の「バナナ」まで。2019年のアートマーケットを振り返る

1月の開催直前に中止されたアートフェア「アート・ステージ・シンガポール」から、12月の「アート・バーゼル・マイアミ・ビーチ」で物議を醸した1600万円の「バナナ」まで。美術手帖で取り上げたなかから、とくに振り返っておきたいアートマーケットで起きた出来事をお届けする。

2019.12.19

いま、表現することの難しさ。「shiseido art egg」贈呈式で語られたこととは?

新進アーティストの支援を目的に、2006年に始まった資生堂の公募プログラム「shiseido art egg」。第13回となる今回は、応募総数269件のなかから、今村文、小林清乃、遠藤薫の3名が入選し、遠藤が大賞にあたる「shiseido art egg賞」を受賞した。11月11日に行われた贈呈式やその後の座談会では、展示に込めた思いやその作品の現在的な意味について率直な発言が飛んだ。当日の様子をお届けする。

2019.12.17

現実とシミュレーションの界面、「安全な遊び場」の消失。永田康祐評 谷口暁彦『やわらかなあそび』

メディア・アート、パフォーマンス、映像、彫刻など様々な形態で制作を行い、近年は自身のアバターなどを用いた一連の作品で、現実空間と仮想空間の境界を探ってきた谷口暁彦。その初となる劇場作品『やわらかなあそび』が、11月9日〜10日にフェスティバル/トーキョー19のプログラムとして、東京・池袋のシアターグリーンで上演された。本作を、アーティストの永田康祐がレビューする。

2019.12.8