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カテラン“バナナ”の商業的成功が照らし出すアートマーケットの欠陥

11月、サザビーズ・ニューヨークのオークションでマウリツィオ・カテランの“バナナ”作品《コメディアン》(2019)が600万ドル以上の価格で落札され、大きな話題になった。アートマーケットの商業主義とセンセーショナリズムを象徴的に表現したこの作品は、現在の市場の矛盾を浮き彫りにしている。ロサンゼルス在住のアートジャーナリストであるCheyenne Assilが考察する。

INSIGHT

「Space In-Between:吉川静子とヨゼフ・ミューラー=ブロックマン」(大阪中之島美術館)開幕レポート

大阪中之島美術館で、チューリッヒを拠点に活動した日本人芸術家の吉川静子と、そのパートナーであり、スイスを代表するグラフィックデザイナー、タイポグラファーであるヨゼフ・ミューラー=ブロックマンの軌跡をたどる大回顧展「Space In-Between:吉川静子とヨゼフ・ミューラー=ブロックマン」がスタートした。会期は2025年3月2日まで。

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言葉では語れない郷土史。岩田智哉評「できごとども 五月女哲平、五月女政巳、五月女政平」

小山市立車屋美術館で開催された「できごとども 五月女哲平、五月女政巳、五月女政平」展は、五月女家3代にわたる画家の作品を中心に構成された展覧会だ。絵画とキャプションが交差するなかで、地域の歴史や風景、人々の暮らしを静かに浮かび上がらせる本展は、言葉では語り尽くせない郷土の姿を映し出す。その魅力をThe 5th Floor ディレクターの岩田智哉が紐解く。

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