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2021年上半期、アートディーラーの売上高は平均10パーセント増。アジアは最大の伸び率

新型コロナウイルスがアートディーラーにもたらした影響を分析するため、アート・バーゼルとUBSが2021年の中期調査「Resilience in the Dealer Sector: A Mid-Year Review 2021」を発表した。

(C) Art Basel

追記:公開時はレポート原文の「Art dealer」を「ギャラリー」と表記していましたが、「アートディーラー」「ディーラー」と訂正いたしました。(2021年9月10日)

 新型コロナウイルスがギャラリーにもたらした影響を分析するため、アート・バーゼルとUBSが昨年初めて発表したギャラリーセクターの中期調査。その2021年版が発表された。

 「Resilience in the Dealer Sector: A Mid-Year Review 2021」と題された今年のレポートは、文化経済学者で「Arts Economics」の創設者であるクレア・マカンドリューが執筆したもの。54の地域や国の美術品・骨董品市場で活動する700人以上のアートディーラーを対象に、2021年上半期のディーラーセクターにおける売上高などに焦点を当てた分析を行っている。

半数以上のアートディーラーは業績を改善 

 20年の上半期、アートディーラーの売上高全体では19年同期比で平均36パーセント減だったが、今年は昨年同期比で平均10パーセント増。51パーセントのディーラーは今年上半期の売上高が昨年同期に比べて増加したと答えたいっぽう、45パーセントのディーラーは減少したと回答した。

 そのうち、年間売上高が100万ドル以上のディーラーは、売上の改善を報告。とくに売上高が1000万ドル以上のディーラーは、もっとも高い伸び率(21パーセント)を記録した。いっぽう、売上高が50万ドル〜100万ドルの中堅ディーラーや25万ドル以下のディーラーは、売上の減少を報告している。

出典=「Resilience in the Dealer Sector: A Mid-Year Review 2021」

 地域別に見ると、昨年地域別の減少率がもっとも高かったアジアのディーラーは、その売上高が1年間で平均18パーセント増加し、もっとも大きく改善したと報告。しかし、ヨーロッパのディーラーの売上高は平均7パーセント減となり、もっとも減少率が大きかった。

オンライン販売は依然として重要

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