
アジアのアーティストによるレクチャー・パフォーマンスを軸に。YCAMで開催の「呼吸する地図たち」展で、日本を読み解きなおす
演出家・リサーチャーのマーク・テをゲストキュレーターに迎えた展覧会「呼吸する地図」が、山口情報芸術センター[YCAM]で開催。12週にわたるレクチャーやレクチャー・パフォーマンス、インスタレーションなど様々なプログラムを実施する。会期は12月15日〜2019年3月3日。

演出家・リサーチャーのマーク・テをゲストキュレーターに迎えた展覧会「呼吸する地図」が、山口情報芸術センター[YCAM]で開催。12週にわたるレクチャーやレクチャー・パフォーマンス、インスタレーションなど様々なプログラムを実施する。会期は12月15日〜2019年3月3日。

日本を代表する俳優として国内外の作品に出演する傍ら、音楽活動や絵画制作も行っている浅野忠信。そんな浅野のドローイング700点を紹介する展覧会が、東京・外苑前のワタリウム美術館で開催される。会期は12月7日〜2019年3月31日。

「めぐる」をテーマに、新進気鋭の10人の作家とコラボレーションした文学作品集『めぐるをめぐる10の何か』をオルビスが刊行。本著は11月17〜18日に原宿・神宮前交差点付近、22日に品川、24〜25日には二子玉川へと巡回する移動式本屋「ORBIS BOOK TRUNK」で無料で入手できる。

11月18日までに終了する展覧会とスタートしたばかりの展覧会のなかから、とくに注目したい3つをピックアップして紹介。この機会をお見逃しなく。

第8回
『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本から注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2018年12月号の「BOOK」2冊目は、田中一村研究の第一人者である大矢鞆音が、一村と同時代に生きた父・大矢黄鶴の姿を一村に重ね、独自の取材で追い続けた渾身の著書『評伝 田中一村』を取り上げる。

東京・六本木の森美術館開館15周年を記念し、同館インターナショナル・アドバイザリー・コミッティーのメンバーである 世界の主要美術館の館長を迎え、パネル・ディスカッション「拡張する現代美術と変わる美術館」が11月14日に開催された。

身の回りにあるモチーフを繰り返し描いてきたペインター、鹿野震一郎の個展が、東京・清澄白河のSatoko Oe Contemporaryで開催される。会期は前期の「4 days for a flash」が11月18日まで、後期の「5 days for a flash(year-end)」が12月18日〜22日。

演劇ユニット・Port Bを主宰する高山明によるプロジェクト「マクドナルド放送大学」。2017年、実際にフランクフルトで実現されたこのプロジェクトが、東京・南麻布のMISA SHIN GALLERYで行われる。会期は11月23日〜2019年2月2日。

ストリート・アーティストとして国内外で活動し、近年ギャラリーやフェアへと発表の場を広げているTENGAone。ダンボールという「使い捨て」の素材を「偽造」し、その上に商品パッケージやキャラクターのイメージを描いたシリーズのほか、キャンバスを用いた大作も発表した。同展について、美術評論家の中尾拓哉がその作品のレイヤーをときほぐす。

第7回
『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本から注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2018年12月号の「BOOK」1冊目は、アメリカのポストモダニズムを代表する美術評論家、ロザリンド・E.クラウスによる著書『独身者たち』の待望の訳書を取り上げる。

約90億円という価格での落札が予想されていたイギリス人アーティスト、デイヴィッド・ホックニーの代表作《芸術家の肖像画―プールと2人の人物―》。その結果は予想を上回る約102億円となった。

イギリス・ヨークシャーと南フランスを拠点に、パートナーと世界を旅しながら活動しているケイト・グルービー。 人との出会いや関係性をテーマに、一見、ピカソやマティスなどの作風を彷彿とさせながらも、 パフォーマンスと深く結びついた絵画を制作してきた。大和日英基金アートプライズ受賞を機に来日し、個展を開催した作家に、自身のライフスタイルとそれに基づく作品制作について話を聞いた。

バンクシーの代表作《風船と少女》が老舗のオークションハウス「サザビーズ」に登場。1億5000万円もの値段で落札された瞬間、バンクシー自らあらかじめ額に仕込んだ仕掛けによって、その場で細断された。ストリートを中心に活動を続けながらも、時には著名な美術館や博物館に忍び込んで勝手に作品を展示するなど、内と外を横断しながら数多くの“いたずら(Prank)”を仕掛けてきた覆面アーティスト・バンクシー。これまでの作品や活動を振り返りながら、いったいなぜ自作を破壊するようなスタントを行ったのかを、バンクシーに直接インタビューをした経験を持つライター、鈴木沓子が考察する。

ル・コルビュジエが故郷のスイスを離れ、芸術の中心地パリで「ピュリスム(純粋主義)」の運動を推進した若年期の時代に焦点を当てる展覧会「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代」が開催される。絵画、建築、都市計画、出版、インテリア・デザインなど約10年間の多様な活動を振り返る本展の会期は、2019年2月19日~5月19日。

現代美術家・村上隆のコレクションとキュレーションによる展覧会が、熊本市現代美術館で開催される。本展は、主にバブル経済期を中心とするアートムーブメントに焦点を当てながら、1990年以降の「失われた20年」の日本の陶芸芸術をあわせて俯瞰することで、戦後の現代美術を新しい視点で解釈することを試みる。会期は12月15日~2019年3月3日。

エルメス財団は、2010年よりアーティストのレジデンスプログラムを実施してきた。その成果が紹介する展覧会「眠らない手」の第2期が11月15日、銀座メゾンエルメス フォーラムでスタートした。

「感動創造企業」を標榜し、陸・海・空すべてのフィールドで活躍するモビリティを世界180ヶ国以上で展開するヤマハ発動機。近年は同一ブランドを共有する楽器のヤマハとの共同プロジェクトにも積極的に取り組み、ものづくりの新たな可能性に挑んでいる。そのなかから直近の活動を紹介しよう。

初期のTOGAのアートディレクターを務めたMO/大類信により設立された「RSP」が、リチャード・カーン、ジャック・ピアソン、鈴木親、MOとコラボレーションしたスカーフを発表。そのポップアップ・ショップが、東京のTOGA原宿店で開催される。会期は11月20日〜12月2日。

国内外で精力的に活動を続ける写真家・森山大道の個展「RADIATION(color)」が、東京・銀座のAkio Nagasawa Gallery Ginzaで開催中。会期は2019年3月3日まで。

1980年代初頭からテクノロジーを通じ、自然現象をとらえる先駆的な活動を行ってきたフェリックス・ヘスを20年ぶりに日本に招聘。その思想に共鳴する、世代を超えた作家たちとともにつくりあげた展覧会「空白より感得する」が京都の瑞雲庵で行われた。本展を、詩人で情報科学芸術大学院大学准教授の松井茂がレビューする。