篠山紀信からポスト・ミニマリズムの代表作家まで、今週末に見たい3つの展覧会

11月18日までに終了する展覧会とスタートしたばかりの展覧会のなかから、とくに注目したい3つをピックアップして紹介。この機会をお見逃しなく。

小倉遊亀 浴女 その一 1938 東京国立近代美術館蔵

安藤建築に降りそそぐ自然光のなかで。「光の情事──篠山紀信 展」(清春芸術村 光の美術館)

展覧会メインビジュアル ©︎Kishin Shinoyama

 2012年から現在まで、国内外の美術館31ヶ所を巡回中の「篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN」では100万人近くを動員。写真界の第一線を走り続ける篠山紀信の展覧会「光の情事──篠山紀信 展」が、清春芸術村 光の美術館で11月17日にスタート。

 自然光のもとで作品を鑑賞するために安藤忠雄が設計を担当した、人工照明のない展示室で開催される本展では、篠山の新作の撮り下ろしを見ることができる。女優・平塚千瑛を含むモデル2名が起用され、篠山が「野心的な新作」と語る写真の数々に注目だ。

会期:2018年11月17日~2019年2月24日
会場:清春芸術村 光の美術館
住所:山梨県北杜市長坂町中丸2072
電話番号:0551-32-4865
開館時間:10:00〜17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(祝日の場合は翌平日)、年末年始
料金:一般 1500円 / 高校・大学生 1000円 ※清春白樺美術館入館料を含む

 

時代やジャンルを超越するアート。リチャード・タトル「8, or Hachi」(小山登美夫ギャラリー

リチャード・タトル
I'm just going to
talk about myself
私のことについて
お話しします。
2018

© Richard Tuttle
Courtesy of Tomio Koyama Gallery

 リチャード・タトルは1941年アメリカ、ニュージャージー州生まれ。34歳のときに開催したホイットニー美術館での個展は話題を呼び、彫刻、ペインティング、ドローイング、コラージュ、インスタレーション、詩などの言語を用いて、多様な作品群を発表し続けてきた。木、紙、布、針金、ロープといった強靭とは言いがたい素材を用いた作品は、ドローイングや絵画と立体の間を揺れ動くような自由な表現が特徴だ。

 小山登美夫ギャラリーで11月17日まで開催中の個展「8, or Hachi」では、ポスト・ミニマリズムを代表するアーティストのひとりとして、つねにアートシーンをリードしてきたタトルの新作8点を見ることができる。

会期:2018年10月20日〜11月17日
会場:小山登美夫ギャラリー
住所:東京都港区六本木6-5-24
電話番号:03-6434-7225
開館時間:11:00〜19:00
休廊日:日、月、祝

 

日本の伝統を重んじながら、生命感あふれる作品世界をつくる。小倉遊亀展(平塚市美術館

小倉遊亀 コーちゃんの休日 1960 東京都現代美術館蔵

 日本画家・小倉遊亀の大規模な回顧展は11月18日で会期終了を迎える。小倉は1895年滋賀県生まれ。安田靫彦に師事し、その後、アンリ・マティスなどの近代絵画の影響を受け、人物画や静物画を手がけた。その現代的で清新な作風が注目を集め、上村松園賞、日本芸術院賞、そして文化勲章を受章。2000年に105歳で没するまで、目覚ましい活躍を重ねた。

 本展は、2001年に鎌倉芸術館で開催された追悼展以来、県内の美術館では17年ぶりとなる本格的な回顧展。初期から晩年までの代表作、また愛蔵の陶磁器類や挿絵類など約120点により、その画業を振り返る。

会期:2018年10月6日~11月18日
会場:平塚市美術館
住所:神奈川県平塚市西八幡1-3-3
電話番号:0463-35-2111
開館時間:09:30~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月料金:一般 900円 / 大学・高校生 500円

 

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