
文化やアートでメンタルヘルスを問い直す意義とは? 「マインドスケープス東京」の事例から
ロンドンの医療研究財団ウェルカム・トラストが「メンタルヘルス」を問い直す国際的なアートプロジェクト「マインドスケープス」。東京を舞台におよそ1年にわたり展開した「マインドスケープス東京」を統括アーティストとしてディレクションした菊池宏子をはじめ、参加者たちが活動を総括した。
ロンドンの医療研究財団ウェルカム・トラストが「メンタルヘルス」を問い直す国際的なアートプロジェクト「マインドスケープス」。東京を舞台におよそ1年にわたり展開した「マインドスケープス東京」を統括アーティストとしてディレクションした菊池宏子をはじめ、参加者たちが活動を総括した。
東京・新宿のSOMPO美術館で開催中の「生誕100年 山下清展ー百年目の大回想」。館内のミュージアムショップで取り扱われている豊富な種類のグッズのなかから、編集部が注目するものをピックアップして紹介する。
福島県いわき市にある四倉海岸が、蔡國強による白天花火《満天の桜が咲く日》で彩られた。蔡が30年前に日本の友人たちと協働して実現させた爆発プロジェクト《地平線プロジェクト 環太平洋より:外星人のためのプロジェクトNo. 14》の再来となる今回の作品は、いかに実現したのだろうか?
エスパス ルイ・ヴィトン大阪で現在、アルベルト・ジャコメッティ(1901〜66)の個展が開催中だ。フランスのフォンダシオン ルイ・ヴィトンが所蔵するジャコメッティ作品のなかから、大作《大きな女性立像 II 》を含む7点を展示する同展。2017年に国立新美術館で行われたジャコメッティの大回顧展も担当した横山由季子が、本展をレビューする。
東京・京橋のアーティゾン美術館で開催中の「第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展 ダムタイプ|2022: remap」。ヴェネチアでの《2022》を再構築し、同館で展開されている《2022: remap》がいかにつくられ、そこにどのような集団としての協働があったのか。メンバーである高谷史郎、古舘健、濱哲史、南琢也の4人に話を聞いた。
メディア芸術領域の現状をより深く広く伝えるための文化庁のウェブメディア「Media Arts Current Contents(MACC)」がローンチ。新たに撮り下ろされたヴィジュアル・イメージのメイキングを通して、本メディアのコンセプトやその目指すべきところを探る。
表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京にヴォルフガング・ティルマンスのインスタレーション空間が出現した。フォンダシオン ルイ・ヴィトンのコレクションを国際的に紹介する「Hors-les-murs(壁を越えて)」の企画となる本展を、アーティストのミヤギフトシが体験した。
ISSEY MIYAKEの2022/23年秋冬コレクションのテーマは、植物の野性や美しさから着想を得た「Sow It and Let It Grow」。種が根を張り、芽生え、土のなかから突き破って、光を追い求めるさまに着想を得たコレクションの一部には、京都の伝統的な染め技術「絞り染め」「引き染め」が用いられている。一見しただけでは伝統的技法とわからないほどに、鮮やかでモダンな「染め」は、いったいどのようにして具現化されたのか。工房を訪問し、職人たちが語る言葉から、ものづくりの裏側に迫る。
表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京に、アフリカ系アメリカ人アーティスト、ラシード・ジョンソンのインスタレーション《Plateaus》が出現した。本展は、2014 年にルイ・ヴィトン財団がパリに開館した、フォンダシオン ルイ・ヴィトン所蔵のコレクションを国際的に紹介する「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラムの一環として企画された。本作を文化研究者の山本浩貴が読み解く。
兵庫県神戸市にある横尾忠則現代美術館が今年、開館から10年を迎える。数多くの展覧会を開催し、横尾忠則の様々な側面を見せてきた同館10年の歩みとこれからについて、前半は同館館長補佐兼学芸課長を務める山本淳夫にインタビュー。後半では、甲南大学文学部教授で元横尾忠則現代美術館学芸員の服部正と横尾忠則のメールインタビューをお届けする。
2020年に大分県豊後高田市の長崎鼻にオープンした「不均質な自然と人の美術館」。福岡を拠点とするクリエイティブ・ラボ「anno lab(あのラボ)」による3点のインスタレーション作品が常設される美術館だ。メンバーは開館の準備段階から土地との関わりを深め、現地の文化に触れていくなかで新作《石の部屋》の構想を温めた。来たる3月5日〜6日、その作品発表に伴い、国東の自然と文化を深く体験できる「石の部屋」ツアーが実施される。
現在、エスパス ルイ・ヴィトン大阪で開催されているゲルハルト・リヒターの個展「Abstrakt」。フォンダシオン ルイ・ヴィトンが所蔵する18点の抽象作品が並ぶ本展が意味するものを、美術評論家の清水譲が読み解く。
東京・表参道にあるエスパス ルイ・ヴィトン東京(ルイ・ヴィトン表参道ビル7階)で開催されているギルバート&ジョージの個展「CLASS WAR, MILITANT, GATEWAY」。本展を、社会学者で東京藝術大学大学院教授の毛利嘉孝が読み解く。
熊本県南端に位置する津奈木町では、1984年よりアートによる町づくりが継続している。その拠点として開館したつなぎ美術館も開館20周年を迎え、3年に及んだ現代アーティスト柳幸典による地域プロジェクトの集大成を今年発表。柳の発案により、写真集『MINAMATA』を遺したユージン・スミスの写真展も開催中のほか、いくつも並行してアートプロジェクトが進行している。
3DCGやゲームの制作を主業務としながらアート作品を制作する株式会社daisy*(以下、デイジー)。同社と、その代表である稲垣匡人のこれまでの軌跡と今後の展望を探る。
文化芸術への投資と経済成長を生み出す、新たな価値創造の好循環を実現するために、文化庁が進めている「文化経済戦略推進事業」。2020年度は実際に企業とアーティストの協働が試行され、評価指標の可視化が目指された。これらから見えてきたのは、広範化するアーティストと企業の関わり方と、その推進をするうえでの中長期的な支援の必要性だ。
現代人にアート作品を通じてリラックスやインスピレーションを提供することを目指すアプリ「Mellow」が昨年開催したアワード「Mellow Art Award 2020」では、シンガポール出身 の映画監督・写真家であるヌール・ムナワラ・フサインが大賞に選出された。その受賞背景や過去の制作について、本人を含む複数の関係者に聞いた。
バーチャル東京国立博物館「バーチャルトーハク」では、アニメーション映画『時をかける少女』の劇中のために企画された展覧会「アノニマス ─逸名の名画―」を再現したバーチャル特別展が開催中。現代アニメーションと日本美術の関係や、本展の展示作品と映画との関連性などについて、『時をかける少女』の監督である細田守と、同館研究員の松嶋雅人が対談を行った。
美術・デザインに興味を持つ高校生に、美大とアートシーンやデザインの現場について様々な角度から知ってもらうための、武蔵野美術大学と『美術手帖』の共同企画第3弾。美術・デザイン系高校から武蔵野美術大学を経て、現役で活躍する画家、イラストレーター・さめほしが、母校の埼玉県立新座総合技術高等学校を訪問し、生徒たちとワークショップを行った。
昭和が平成に変わり、ベルリンの壁崩壊、天安門事件など、歴史的に重要な出来事が重なった1989年から30年。この間のアートシーンの目撃者であり、かつ仕掛人でもあったふたりの対談。後編は建畠と逢坂がそれぞれ担当したヴェネチア・ビエンナーレ日本館の動向や、これまで語られにくかった表現に光をあてた潮流を振り返り、これからのアートシーンにつなげる対話へと向かう。