
空間を読み替える映像とともに、美術館という場を更新する試み。畑井恵 評「志村信裕 残照」展
千葉県立美術館にて、同県ゆかりの現代美術作家を紹介する展覧会シリーズの第1弾となる「志村信裕 残照」展が開催中だ。映像インスタレーションなどを手掛けてきた新進アーティストの活動を、美術館の構造を生かして章立てし紹介した本展について、千葉市美術館学芸員の畑井恵がレビューする。

千葉県立美術館にて、同県ゆかりの現代美術作家を紹介する展覧会シリーズの第1弾となる「志村信裕 残照」展が開催中だ。映像インスタレーションなどを手掛けてきた新進アーティストの活動を、美術館の構造を生かして章立てし紹介した本展について、千葉市美術館学芸員の畑井恵がレビューする。

代表作「ヒールレスシューズ」などで知られるアーティスト・舘鼻則孝のアメリカ初個展「Noritaka Tatehana : REFASHIONING BEAUTY」が、ポートランド日本庭園で開催される。会期は10月5日~12月1日。

台湾とシンガポールの現代美術を代表するアーティスト、許家維(シュウ・ジャウェイ)とホー・ツーニェン。そのふたりがキュレーションを手がける第7回アジア・アート・ビエンナーレが、10月5日〜2020年2月9日の会期で台湾・台中の国立台湾美術館で開催される。

「あいちトリエンナーレ2019」における「表現の不自由展・その後」展示中止問題を受けて設置された「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」。その第2回会合が愛知県庁で開催、会議の様子はYouTube上でもライブ配信された。

世界の優れた芸術家に贈られる高松宮殿下記念世界文化賞の第31回受賞者が決定。絵画部門ではウィリアム・ケントリッジが、彫刻部門ではモナ・ハトゥムがそれぞれ受賞することが発表された。

写真や映像、立体などを用いて、空間や時間、次元をテーマにしたインスタレーション形式の作品を発表してきた木村友紀。日本では4年ぶりとなる個展「Reception」では、時間や物質、イメージについての思索を展示空間へとひろげた。本展の新作インスタレーションを、キュレーターの飯岡陸が読み解く。

美術館やギャラリーの展示空間そのものを再考する作家・菅亮平。その新作個展「Cube with eye」が、9月28日までswitch pointにて開催中。

日本の1960年代のポップ・アートを代表する画家・岡本信治郎を中心とした絵画プロジェクト「地球・爆」。戦争をテーマとした同プロジェクトによる、200メートルを超える絵画連作を一挙公開する展覧会「地球・爆―10人の画家による大共作展」が、愛知県美術館で開催される。会期は11月1日~12月15日。

ヴォーン・スパンの個展「Scorched Earth and The Weeping Sun(焼け焦げた地球と涙する太陽)」が、東京・麻布のカイカイキキギャラリーで開催される。会期は9月21日まで。

写真家・川内倫子の個展「When I was seven.」が、東京・青山のアニエスベー ギャラリー ブティックで開催されている。会期は10月20日まで。

壊れたものや拾い集めたものを「なおす」ことを主題に、一貫した表現活動を行ってきたアーティストの青野文昭。その個展「青野文昭 ものの, ねむり, 越路山, こえ」が、せんだいメディアテークで開催される。本展では、市民の提供によるタンス数十棹を用いた巨大な新作インスタレーションも発表。会期は11月2日~2020年1月12日。

熊本県津奈木町の「つなぎ美術館」が現代美術家の柳幸典とタッグ。「柳幸典つなぎプロジェクト」と題して、住民が実行委員となり、出展作家の柳と学芸員らとともに、同館の開館20周年にあたる2021年に開催される大型個展に向けたプロジェクトに取り組んでいる。今回、同プロジェクトの3年間の取り組みのプロローグとなる展覧会「柳幸典つなぎプロジェクト プロローグ」が始まった。会期は9月14日~11月24日。

浅間山麓の豊かな自然を抱く御代田町で、アートフォトに特化した新しい芸術祭「浅間国際フォトフェスティバル」が9月14日に開幕した。「五感を刺激する写真体験」をコンセプトにしたフェスティバルでは、自然に恵まれた環境で、屋内外の時代を超えた写真展示を楽しめる。その様子をレポートで紹介する。

音楽とアートを柱に、公演や展示、ワークショップや公募によるレジデンス・プログラムなど多彩なプログラムを展開する「アッセンブリッジ・ナゴヤ」が11月10日まで開催中だ。名古屋港~築地口エリア一帯で2016年にスタートし、今年で4回目を迎えるこのフェスティバル。今回はそのなかから、6組のアーティストが参加する現代美術展「パノラマ庭園―移ろう地図、侵食する風景―」を中心に見どころを紹介する。

森美術館で開催されている大規模個展「塩田千春展:魂がふるえる」が、9月12日時点で入館者数45万人を突破した。

1910年から60年ごろにかけて続いた日本美術におけるアジア憧憬が、その後どのように深化されたかをたどる展覧会「アジアのイメージ 日本美術の『東洋憧憬』」が、目黒の東京都庭園美術館で開催される。会期は10月12日~2020年1月13日。

大庭大介、鬼頭健吾、今西真也、大久保紗也、小谷くるみ、和田直祐によるグループ展「大鬼の住む島」が、東京都文京区のWAITINGROOMで開催される。会期は9月21日〜10月20日。

グレゴール・シュナイダーとやなぎみわ。参加作家がこのふたりだけという異例の芸術祭「アート・プロジェクトKOBE 2019:TRANS- 」が、ついに神戸で開幕した。ともに新作を揃えた会場より、見どころをお届けする。

建て替え前の戸田建設本社ビル(東京・京橋)で開催されている、アーティストの藤元明の企画によるアートイベント「TOKYO 2021」。建築展に続き、9月14日からキュレーターに黒瀬陽平、会場設計に西澤徹夫を迎えた美術展が始まった。日本の未来の展望を試みる美術展、そのハイライトをお届けする。

あいちトリエンナーレ2019の一企画「表現の不自由展・その後」においても展示されていた、小泉明郎の「空気」シリーズ。同シリーズのひとつである《空気 #11》の常設展示が、東京・歌舞伎町のダイニングバー「麦ノ音」でスタートした。