第8回

桑久保徹連載8:A Calendar for Painters Without Time Sense

アーティスト・桑久保徹による連載の最終回。2018年1月、小山登美夫ギャラリー(東京)での個展で発表された「カレンダーシリーズ」は、桑久保が尊敬する画家の生涯をひとつのキャンバスに込めて描いたシリーズ。美術史の中にいる多くの作家から、桑久保の選んだピカソ、フェルメール、アンソール、セザンヌ、スーラ、ゴッホの6人を表現した。この連載では、その制作にいたった経緯や葛藤、各作家との対話で見えてきた感情、制作中のエピソードが織り込まれた個展のためのステートメントを、全8回にわたってお届けする。最後となる今回は、スーラとの対話から絵の完成まで、そして個展の搬入からスタートまで。

「女性のアーティスト・研究者はどのようにキャリアを築いていけばよいのか?」東京藝大でシンポジウムが開催

女性の生き方が多様化し、社会全体でジェンダーに関する価値観や規範が大きく揺れ動いているいま、女性アーティスト・制作者・研究者は、どのようにキャリア構築を行っていけばいいのか。そして、それらの人々のキャリア構築について、芸術系大学ができることは何か。様々な分野で教鞭を執る女性教員が、それぞれの専門分野や大学での経験や知見を語り合うシンポジウムが5月26日、東京藝術大学にて開催される。

NEWS / HEADLINE

キュレーターの憂鬱。 藪前知子が見たカンヌ・パルムドール受賞作 『ザ・スクエア 思いやりの聖域』

現代美術のキュレーターを主人公にした映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』が4月28日より公開されている。本作は、美術館を舞台に、現代美術あるいは人間の本質に迫る映画として話題を集め、第70回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞。この映画を、東京都現代美術館学芸員として数々の展覧会を手がけてきた藪前知子がレビューする。

REVIEW

イントロダクションとしての ヴァージル・アブロー

カニエ・ウェストのクリエイティブ・ディレクターで、建築家、アーティスト、デザイナーなど多様な肩書きを持つヴァージル・アブロー。ジャンルを超えて複層的な活動を見せる彼を育んだ背景とはどのようなものか? ファッションブランド「writtenafterwards」を手がけ、展覧会のアートディレクションやファッション学校「coconogacco」の運営を行う山縣良和によるヴァージル・アブロー論。

INSIGHT

人類学と美術表現の多様な交点。 リニューアルした『美術手帖』6月号は「アートと人類学」特集

リニューアル第1号となる5月7日発売の『美術手帖』6月号の特集は、世界と人間の営みを探究してきた人類学と、美術表現の多様な交点を探る「アートと人類学」特集。フィールドワークによる作品から研究機関でのプロジェクトまで、実践の数々を取り上げるほか、五木田智央による特別付録も。

NEWS / HEADLINE

第7回

桑久保徹連載7:A Calendar for Painters Without Time Sense

アーティスト・桑久保徹による連載の第7回。2018年1月、小山登美夫ギャラリー(東京)での個展で発表された「カレンダーシリーズ」は、桑久保が尊敬する画家の生涯をひとつのキャンバスに込めて描いたシリーズ。美術史の中にいる多くの作家から、桑久保の選んだピカソ、フェルメール、アンソール、セザンヌ、スーラ、ゴッホの6人を表現した。この連載では、その制作にいたった経緯や葛藤、各作家との対話で見えてきた感情、制作中のエピソードが織り込まれた個展のためのステートメントを、全8回にわたってお届けする。今回は、ピカソ、そしてマグリットとの対峙。しかし、事態は危機的状況に。

Mr.ビーンが手にする餃子の皮あるいは干し大根。副田一穂が見た「澤田華 見えないボールの跳ねる音」展

印刷物やウェブサイト上の写真にわずかに写り込んだ「正体不明の何か」に目を向け、調査することで「写されたもの」の認識を問う澤田華。ある本に掲載されていた一人のコメディアンの写真を扱う最新作を、愛知県美術館学芸員の副田一穂が考察する。

REVIEW