名古屋ボストン美術館は、1999年にアメリカ・ボストン美術館の姉妹館として開館。それ以降、ボストン美術館所蔵の優れたコレクションを恒常的に名古屋の地で紹介をしてきた。
そんな名古屋ボストン美術館が2018年10月8日をもって、20年の歴史に幕を閉じる。その最後を飾る展覧会「ハピネス~明日の幸せを求めて」が開催中だ。
「幸せ」とはどのようなものか? その問いを考える6つのキーワード「愛」「自然」「願い」「平和」「夢」「アート」にそって、洋の東西を問わない幅広い作品たちを紹介する本展。これまでの展覧会でおなじみの懐かしい作品や、いままで紹介される機会のなかった同館初出品の作品が展示されている。
なかでも注目の作品は、曾我蕭白の《琴棋書画図》だ。蕭白らしい闊達な筆遣いで個性豊かな人物たちの様子を描く水墨画である作品を、ボストン美術館に屏風仕立てで収蔵されていたものを、本展ではオリジナルの襖の状態に修復して公開している。
今回初めて同館を訪れるという来館者はもちろん、いままで親しんできた同館のファンも楽しめる展覧会。珠玉の作品たちが描く、さまざまな「幸せ」に触れられる展覧会だ。