松田修は1979年生まれの美術家。2009年に東京芸術大学大学院美術研究科を修了後、現在まで、映像、立体、ドローイングなど様々なメディアを用いた表現で、社会に潜む問題、現象、風俗をモチーフに「生/死」といった普遍性をテーマに制作活動を行ってきた。
主に、引きこもりやニートといった、時に世間から否定的なまなざしを向けられる存在や、ゲームの中での戦いや死、ヴァーチャルな世界において繰り返し再生される生命観を、作品の背景に組み込んでいる。
近年では、自身の生い立ちや社会問題を作品のコンセプトへ落とし込み、ユーモアとアイロニーを交えた作品を制作し、個展を開催してきた。主な個展歴に、「何も深刻じゃない」(キタコレビル、2015)、「みんなほんとはわかってる」(無人島プロダクション、2017)がある。
今回、京都のARTZONEで開催される個展「リビング・メッセージ」は、これまで東京を中心に活動してきた松田にとって、京都では初の作品発表の場となる。松田独自の世界観で展開されるセンセーショナルな作品を体感したい。