「タイムライン」展の記録から、リオタールによる『判断力批判』についての講義録まで。『美術手帖』4月号新着ブックリスト(1)

新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を取り上げる、雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナー。2019年に行われた「タイムライン」展を起点に作品をめぐる「時間」や「生」を記録した1冊や、カント『判断力批判』を題材にしたリオタールの原稿をまとめた講義録など、注目の新刊を3冊ずつ2回にわたり紹介する。

INSIGHT

磁土で現代陶芸を拡張していく二人。松村淳、川端健太郎インタビュー

京都のギャラリー、現代美術 艸居のメインギャラリーとアネックスで、2名の現代陶芸家が新作を発表した。透明感のある白磁の曲線を組み合わせてシャープな造形を行う松村淳と、手びねりによる成形とガラスや石などを練り込んだテクスチャーを融合させる川端健太郎。ふたりの展示とアトリエを訪れ、取材を行った。

INTERVIEW / OIL

甕たちの虚無に響く声 能勢陽子評「甕々の声」

アートラボあいちにて、キュレーター・西田雅希、アーティスト・黒川岳によるプロジェクトが開催された。「とこなめ陶の森資料館」(愛知県常滑市)所蔵の大甕と土管によるサウンド・インスタレーションを展開。能勢陽子がレビューする。

REVIEW

人間と非人間の関係性を問いかける。オラファー・エリアソンの個展「Life」がバイエラー財団で開催中

オラファー・エリアソンの最新の個展「Life」が、7月11日までスイス・バーゼルの近郊にある私設美術館・バイエラー財団で開催中。本展では展示室のフロアが水に満たされ、水面には浮きシダやヒメスイレン、ゲットウなどの植物や浅い水域に生息する昆虫が存在しており、人間と非人間の介入や相互作用の痕跡が残されている。

NEWS / EXHIBITION

青函トンネルとコロナ禍から着想した巨大作品群が出現。SIDE COREによるEVERYDAY HOLIDAY SQUADの個展「under pressure」がACACで開幕

アートコレクティブ・SIDE CORE(サイドコア)による、匿名アーティストグループEVERYDAY HOLIDAY SQUAD(エブリデイ・ホリデイ・スクワッド)の個展「under pressure」が、青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)で開幕した。会期は6月27日まで。

NEWS / REPORT

PREMIUM

「コレクターによるコレクターのため」のギャラリーとは? Villepin Gallery創設者、アーサー・ド・ビルパンに聞く

元フランス首相の父ドミニク・ド・ビルパンと彫刻家の母の元に生まれた起業家でアートコレクターのアーサー・ド・ビルパン。幼少期を様々な国で過ごし、趙無極(ザオ・ウーキー)など著名なアーティストと親しい関係を築いたアーサーは2010年に香港に移住し、昨年父とともに香港に新しいアートギャラリー「Villepin」を設立した。同ギャラリーの理念や自身のコレクション、作品の購入基準などについて、本人に話を聞いた。

INTERVIEW

PREMIUM

第1回

フィリップスCEO、エドワード・ドルマンに聞く今年のマーケット傾向とアジア市場戦略

2020年に7億6040万ドル(約812億円)の総売上高を記録した世界三大オークションハウスのひとつ「フィリップス」。デジタルの面において様々な取り組みを行い、アジア市場で大幅な成長を遂げた同社の昨年のパフォーマンスをはじめ、今年のオークション市場の傾向やアジアと日本のオークション市場の特徴について、最高経営責任者のエドワード・ドルマンにインタビュー。また同社日本代表の服部今日子には東京オフィスの活動について聞いた。

イサム・ノグチの創造の道行きをたどる。「イサム・ノグチ 発見の道」展が東京都美術館で開幕

生涯を通じて「彫刻とは何か」を追求し続けたアーティスト、イサム・ノグチ(1904〜1988)。30年以上にわたって取り組み続けられた光の彫刻「あかり」から晩年の独自の石彫に至る、ノグチの「発見の道」を様々な作品でたどる展覧会「イサム・ノグチ 発見の道」が東京都美術館でスタートした。※緊急事態宣言により4月25日〜5月31日は臨時休館

NEWS / REPORT