落合陽一のパビリオン《null²》のクラウドファンディングが成功。2027年の花博で展示へ

メディアアーティスト・落合陽一がプロデュースした大阪・関西万博シグネチャーパビリオンの《null²》。本作の「引っ越し」のためのクラウドファンディングが当初の目標金額1億円に対して、募集終了日の12月19日までに2億8000万円を超える支援を成功させた。

「READYFOR」の支援達成画面

 メディアアーティスト・落合陽一がプロデュースした大阪・関西万博シグネチャーパビリオンの《null²》。本作の「引っ越し」のためのクラウドファンディングが当初の目標金額1億円に対して、募集終了日の12月19日までに2億8000万円を超える支援を成功させた。

 《null²》は素材から建築を構成したというパビリオンで、ミラーキューブを積み重ねたような外観を持つ。「ヌルヌルした建築がつくりたい」という落合の考えのもと、伸縮する素材を使用。キューブの内部にはロボットアームが入っており、建築自体が収縮や振動を繰り返すものだった。内部は高さ8メートルの巨大なミラールームとなっており、鏡の中に仕込まれたLEDによって現実とデジタルの境界が曖昧になるような没入型の体験ができた。

《null²》の外観

 支援終了前の12月17日には、同作の「引っ越し先」に神奈川・横浜市の旧上瀬谷通信施設(米軍施設跡地)で2027年に開催される花博(国際園芸博覧会)が決まったことを発表。落合はここで新たな 《null² 》を計画している。その外形は有機的でさらに「ぬるぬる」とした外形を構想しているというが「現時点では、花博という環境にふさわしい在り方を模索しながら、作品のありようそのものを丁寧に考え続けている」としている。

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