7月に見たい展覧会ベスト28

2026年7月に開幕する展覧会のなかから、とくに注目したいものを編集部がピックアップしてお届けする。

トニー・アウスラー《スペキュラー》(2021)本展のための展示スケッチ

トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~」(TOKYO NODE)

 東京・虎ノ門ヒルズにあるTOKYO NODEで、「トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~」が開催される。会期は7月3日〜9月27日。

 本展では、現代美術家のジム・ショーも参加した初期作品《プライベート》(1994〜97)や 、《ダスト》(2006)、《ロック2、4、6 》(2010)、現在ニューヨーク近代美術館(MoMA)に収蔵されている《予測不可能なもの》(2015〜16) 、《スペキュラー》(2021)といった主要作品のほかに、初公開の新作など、初期から現在までの代表作が網羅的に紹介される。なお出展作品の半数以上が、日本初公開となる。

 また、世界的な音楽家であるデヴィッド・ボウイおよび作曲家グレン・ブランカと2000年から共同で制作を開始していた《空(くう)》(2000)を、本展で初めて作品化し、世界初公開する。加えて、TOKYO NODEの天井高15メートルに及ぶドーム型のギャラリースペースを活かしたサイトスペシフィックな大型の新作《キメラ》(2026)も展覧予定。アウスラーがこれまでに収集・研究してきた都市伝説とされる生物や未確認生物の資料などをベースとした、日本と世界のさまざまな「キメラ」が⻁ノ⾨の上空に出現する予定だ。

会期:2026年7月3日~9月27日
会場:TOKYO NODE
住所:東京都港区虎ノ門二丁目6番2号 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー45F
開館時間:11:00~20:00 ※入場は閉館30分前まで
休館日:不定休
料金:一般 2400円 / 専門・大学生 1400円 / 中・高校生 800円 / 小学生以下無料

「コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画」(滋賀県立美術館

 滋賀県立美術館で、「コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画」が開催される。会期は7月3日~8月30日。

 福富太郎(1931〜2018)は昭和の「キャバレー王」として知られる実業家。独自の信念のもと作品を収集していたことで知られる。

 本展では、生前の福富と深い交遊があった山下裕二(美術史家、明治学院大学教授)を監修に迎え、福富が惚れ込んだ鏑木清方の10数点に及ぶ収集品のほか、多彩な顔ぶれの画家による女性像、明治時代から第二次世界大戦を経て昭和40年代までの間に描かれた油彩画の数々など、絵画作品80余点を紹介する。

会期:2026年7月3日~8月30日
会場:滋賀県立美術館
住所:滋賀県滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
開館時間:9:30~17:00  ※入場は閉館30分前まで
休館日 : 月(7月20日は開館)、7月21日
料金:一般 1200円 / 高校・大学生 800円 / 小学・中学生 600円

「まなざしの奇跡 日本女性写真家の冒険」(ヒカリエホール[渋谷ヒカリエ9階])

 渋谷・ヒカリエホールで、日本の女性写真家に焦点を当てた展覧会「まなざしの奇跡 日本女性写真家の冒険」が開催される。会期は7月4日~8月26日。

野口里佳《不思議な力 #9》(2014)© Noguchi Rika Courtesy of Taka Ishii Gallery

 本展は、戦後から現代に至るまで、日本の写真表現を更新してきた女性作家たちの歩みをたどるものだ。写真史は長らく男性中心に語られてきたが、その陰で女性写真家たちは、家庭、身体、社会、記憶といった主題に独自の感覚で向き合い、既存の枠組みを揺さぶってきた。彼女たちの視線は、時に私的でありながら、同時に時代の構造を鋭く映し出している。

 本展では、代表作を通して、写真というメディアを通じた「まなざし」の変遷と可能性を浮かび上がらせる。日本写真史を再考し、表現の多様性をあらためて認識する機会となるだろう。

会期:2026年7月4日~8月26日 
会場:ヒカリエホール(渋谷ヒカリエ9F)
住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1
開館時間:10:00〜19:00 ※入場は閉館30分前まで
休館日:会期中無休
料金:一般 2200円 / U-30割(大学生含む)1500円 / 高・中・小学生 1000円 / 未就学児は無料

「生誕130年 前田寛治 ポエジイとレアリスム」(東京ステーションギャラリー

 東京ステーションギャラリーで、日本近代洋画を代表する画家・前田寛治の回顧展が開催される。会期は7月4日~8月30日。生誕130年の節目にあたる本展は、前田の画業を総合的に見渡す機会となる。なお、本展は鳥取県立美術館(10月10日〜12月13日)に巡回する。

前田寛治《少女と子供》(1927)鳥取県立美術館

 前田はフランス留学を通してキュビスムやセザンヌの理論を学びながら、写実と詩情を併せ持つ独自の画風を確立した。その絵画には、対象を冷静に見つめる理知と、静かな感情の余韻が同居している。

 本展では、代表作を通じて、前田が追い求めた「ポエジイ」と「レアリスム」の関係に迫る。短い生涯ながら、日本洋画史に刻まれた前田の存在を再評価する展覧会だ。

会期:2026年7月4日~8月30日 
会場:東京ステーションギャラリー
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1
開館時間:10:00〜18:00(金〜20:00) ※入場は閉館30分前まで
休館日:月、7月21日(ただし、7月20日、8月10日、8月24日は開館)
料金:一般 1600円 / 高校・大学生 1000円 / 中学生以下無料

ルーシー・リー展 ―東西をつなぐ優美のうつわ―」(東京都庭園美術館

 国立工芸館で国内では約10年ぶりの回顧展として開催されていた「ルーシー・リー展―東西をつなぐ優美のうつわ―」が東京・白金台の東京都庭園美術館に巡回する。会期は7月4日〜9月13日。なお、本展はあべのハルカス美術館(12月26日〜2027年3月7日)にも巡回予定。

「ルーシー・リー展―東西をつなぐ優美のうつわ―」(国立工芸館)展示風景より、ルーシー・リー《ブロンズ釉花器》(1980)

 20世紀を代表するイギリスの陶芸家、ルーシー・リー(1902-1995)。オーストリアのウィーンで生まれたリーは、ウィーン工芸美術学校でろくろを用いた制作に魅了され、陶芸の道へと進んだ。作家としての地位を確立しながらも、1938年に戦争で亡命を余儀なくされると、作陶の場をイギリスのロンドンへ移す。ろくろから生み出される優雅なフォルム、象嵌や掻き落とし技法による独創的な文様、そして釉薬によって生み出される豊かな色彩など、彼女の作品がもつ繊細さと凛とした佇まいは、多くの人々を魅了し続けている。

 本展では、ウィーンで出会ったヨーゼフ・ホフマンや、ロンドン時代に知り合ったバーナード・リーチ、ハンス・コパーなど、リーと交流のあった作家たちの作品をあわせて展示し、日本を中心とした東洋のやきものとの関係性も見直す。さらに制作初期から円熟期まで、リーが出会った場所、もの、人、時代背景を交えながら作品を紐解くことで、その造形の源泉や作品に表された信念に迫る展覧会となる。

会期:2026年7月4日〜9月13日
会場:東京都庭園美術館(本館+新館)
住所:東京都港区白金台5–21–9
開館時間:10:00~18:00(8月7日、14日、21日、28日〜21:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(7月20日は開館)、7月21日 
料金:一般 1400円 / 大学生 1120円 / 高校生・65歳以上 700円 / 中学生以下無料 ※日時指定予約制

「ぬけみち展 かわす・つくる・ともにいる―生きるための回路」(アーツ前橋

 アーツ前橋で「ぬけみち展 かわす・つくる・ともにいる―生きるための回路」が開催される。会期は7月4日〜8月30日。

dot architects + contact Gonzo「鉄道芸術祭 vol.10《GDP(Gonzo dot party)》」(2020)写真:吉見崚

 「未来は良くなる」と希望を見出すことが難しく感じるいま、日常には言葉にならない不安や閉塞感が静かに広がっている。本展は、そのような時代において、社会や都市、他者との関係に向き合い、現実をわずかにずらす試みを行う作家たちの実践を紹介する。

 本展には、建築、ファッション、デザイン、演劇、ストリートカルチャー、現代美術といった多様な領域で活動する若手作家が参加する。参加作家は次の7組。SIDE CORE、坂本舞ニルセン、鈴木哲生、三野新、山本卓卓、高野ユリカ、阿部航太。

 会場では、展示室から外へとひらかれる参加型のプログラムも展開される。大阪・北加賀屋を拠点に活動し、過去にも《GDP(Gonzo dot party)》(2020)などを手がけてきた建築家ユニットのドットアーキテクツは、会期中にギャラリー内でワークショップシリーズ「アーキジム前橋版」を開催する。

会期:2026年7月4日〜8月30日
会場:アーツ前橋
住所:群馬県前橋市千代田町5-1-16
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:水 
料金:一般 800円 / 学生・65歳以上 600円 / 高校生以下 無料 ※7月20日、8月8日は無料

「テオ・ヤンセン展」(富山県美術館

 富山県美術館で、「テオ・ヤンセン展」が開催される。会期は7月4日〜9月23日。

 オランダの造形作家、テオ・ヤンセン(1948~)は、オランダの海面上昇にともなって国土が縮小する問題を解決できないかという発想をもとに、風を動力源として砂浜を歩く「ストランドビースト」を生み出した。プラスチックのチューブを骨格とするストランドビーストは、生きもののように進化を遂げ、前に歩行するだけでなく方向転換の機能を備えるなど、様々な環境に適応するべく進化を続けている。

 本展では、テオ・ヤンセンが生み出した様々な形態のビーストと、その発想の過程や進化を、映像、スケッチ、パーツなどの資料とともに紹介。さらに、ストランドビーストが実際に動く様子をみられる「リ・アニメーション」を公開する。

会期:2026年7月4日〜9月23日
会場:富山県美術館2階 展示室2、3、4
住所:富山県富山市木場町3-20
開館時間:9:30~18:00 ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:水(ただし、8月12日、9月2日、23日は開館) 
料金:一般 1600円 / 大学生 1100円 / 高校生以下無料

「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵」(あべのハルカス美術館)

 大阪・阿倍野のあべのハルカス美術館で、ドイツのヴァルラフ=リヒャルツ美術館の名品を紹介する展覧会が開催される。会期は7月4日〜9月9日。本展の核となるのは、フィンセント・ファン・ゴッホによる《跳ね橋》だ。

 印象派とその周辺の画家たちは、戸外制作を通じて光や空気、大気の移ろいを画面に定着させようとした。ゴッホもまた、そうした試みを継承しつつ、より激しい色彩と筆致によって独自の表現へと突き進んだ。

 本展では、ゴッホ作品を軸に、クロード・モネ、ピエール=オーギュスト・ルノワールらの作品を交えながら、近代絵画が成立する過程をコレクションの視点から読み解く。19世紀美術の転換期を体感できる構成となっている。

会期:2026年7月4日〜9月9日
会場:あべのハルカス美術館
住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16F
開館時間:10:00~20:00(月土日祝〜18:00) ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:7月6日 
料金:一般 2100円 / 大高生1700円 / 小中学生 500円

「マリメッコ展」(京都文化博物館

 京都文化博物館でフィンランドのデザインハウスとして人気が高い「マリメッコ」。そ の世界を体感できる巡回展「マリメッコ展」が開催される。会期は7月4日~9月6日。なお同展は東京都庭園美術館(10月3日〜12月20日)に巡回。その後も全国巡回が予定されている。

 マリメッコは1951年創業。ファッションやインテリアの枠を超え、新しいライフスタイルやコンセプトを提案するデザインハウスとして知られる。創業以来、デザイナーのアイデアや思想を重視した製品づくりを行い、毎日の暮らしに彩り、喜び、前向きな心をもたらすことをミッションとするヴィジョンを世界に向けて発信し展開し続けてきた。

 本展は、マリメッコの創始者であるアルミ・ラティア(1912〜1979)の言葉を手がかりに、様々な年代のドレスやアートワーク、ファブリックを通じて、マリメッコの創造の美学、また継承されるプリントメイキングの技に多角的な視点から光を当てるものとなる。

会期:2026年7月4日~9月6日
会場:京都文化博物館 4・3階展示室
住所:京都府京都市中京区三条高倉
開館時間:10:00〜18:00(金〜19:30) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし、7月20日は開館)、7月21日
料金:一般 2000円 / 大高生1600円 / 中小生700円 / 未就学児無料

「版画家レンブラント 挑戦、継承、インパクト」 (国立西洋美術館

 東京・上野の国立西洋美術館で、レンブラント・ファン・レイン(1606〜1669)のエッチング作品に焦点を当てる展覧会「版画家レンブラント 挑戦、継承、インパクト」が開催される。会期は7月7日~9月23日。

レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン《病人たちを癒すキリスト》(1649頃)和紙にエッチング、ドライポイント、ビュラン 国立西洋美術館

 オランダ・アムステルダムの中心に位置するレンブラント・ハウス美術館は、レンブラントが実際に暮らした家を利用した世界唯一のレンブラント専門の美術館だ。レンブラントのエッチングの世界有数のコレクションを中心に、素描や関連する芸術家の作品を収蔵している。いっぽう、国立西洋美術館もレンブラントのエッチングを重点的な収集の対象としており、20点あまりを有する。

 本展は、このふたつのコレクションを組み合わせ、国内美術館、大学図書館、海外コレクターの作品や書籍も加えて、レンブラントのエッチングとその影響を総覧するものとなる。

会期:2026年7月7日~9月23日
会場:国立西洋美術館
住所:東京都台東区上野公園7-7
開館時間:9:30~17:30(金土~20:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:月、7月21日(ただし、7月20日・8月10日・9月21日は開館)
料金:一般 2200円 / 大学生 1300円 / 高校生1000円 / 中学生以下無料

「眼のごちそう 食器」(サントリー美術館

 東京・六本木のサントリー美術館で、食器をテーマにした展覧会が開催される。器という身近な存在を、美術と生活文化の両面から捉え直す試みだ。会期は7月8日~8月30日。

《織部洲浜形手鉢 美濃 一口》(桃山時代、17世紀) サントリー美術館

 食器は、料理を盛るための道具であると同時に、素材、造形、装飾に美意識が凝縮された存在でもある。とりわけ日本では、季節感やもてなしの心が器の選択に反映されてきた。

 本展では、視覚的な美しさに着目しつつ、食と美術の関係を丁寧に読み解く。日常のなかに潜む美のあり方を再発見する展覧会となるだろう

会期: 2026年7月8日~8月30日(会期中展示替えあり)
会場:サントリー美術館
住所:東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
開館時間:10:00~18:00(金、8月29日~20:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:火(ただし、8月11日は18:00まで開館)
料金:一般 1700円 / 大学生 1200円 / 高校生1000円 / 中学生以下無料

「ふたりのアフリカ、手仕事の宇宙──人類学者・川田順造と陶芸作家・小川待子のコレクション」(世田谷美術館

 東京・世田谷の世田谷美術館で、「ふたりのアフリカ、手仕事の宇宙──人類学者・川田順造と陶芸作家・小川待子のコレクション」が開催される。会期は7月11日〜9月6日。

川田順造・小川待子邸 撮影:渞忠之

 本展は、ヨーロッパ・西アフリカ・日本という3つの異なる視座から文化を見つめ、口頭伝承が豊かに息づく社会を調査するかたわら、人々の暮らしの道具からうかがえる世界観を洞察した人類学者・川田順造(1934〜2024)と、1970年代に夫である川田の調査助手として西アフリカのサバンナの国・ブルキナファソで3年半生活し、帰国後は独自の「うつわ」の制作により国内外で高く評価されてきた陶芸作家・小川待子(1946〜)によるコレクションを紹介するものとなる。1970年代の西アフリカでの調査と生活のなかで集められたこれらは、80年代にその一部が公開されて以来、長らく展観の機会に恵まれなかった貴重な手仕事のコレクションだ。

 本展では、エッセイの名手でもあった川田の『サバンナの博物誌』(1979、新潮社)などに記された言葉を手がかりに、600件をはるかに超える夫妻のユニークなコレクションから約350件を厳選して紹介する。

会期:2026年7月11日〜9月6日
会場:世田谷美術館
住所:東京都世田谷区砧公園1-2
開館時間:10:00~18:00 ※入場は17:30まで
休館日:月(ただし7月20日は開館)、7月21日
料金:一般 1400円 / 65歳以上 1200円 / 大高生 800円 / 中小生 500円 / 未就学児 無料

町田市立国際版画美術館所蔵長谷川潔展―パリに生きた銅版画家の軌跡」(パナソニック汐留美術館

 東京・汐留のパナソニック汐留美術館で、版画家・長谷川潔の回顧展「町田市立国際版画美術館所蔵長谷川潔展―パリに生きた銅版画家の軌跡」 が開催される。会期は7月11日〜9月23日。本展は町田市立国際版画美術館のコレクションを軸に構成される。

 長谷川はフランスを拠点に銅版画を制作し、精神性の高い静謐な画面で評価を確立した。細密な線描と余白の扱いは、観る者を内省へと導く。

 本展では、長谷川の制作態度と美意識を作品から読み解く。版画という表現の奥行きを味わう機会となるだろう。

会期:2026年7月11日〜9月23日
会場:パナソニック汐留美術館
住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
開館時間:10:00~18:00(8月7日、9月4日、18日、19日〜20:00) ※入場は閉館30分前まで
休館日:水、8月10日〜14日(ただし、9月23日は開館) 
料金:一般 1200円 / 65歳以上 1100円 / 大学生・高校生 700円 / 中学生以下無料 

青森県立美術館開館20周年「装飾する魂 ユーロ=アジア世界をつなぐ文様の宇宙―縄文、ケルトから、ねぶたまで」展(青森県立美術館)

 青森県立美術館で、開館20周年「装飾する魂 ユーロ=アジア世界をつなぐ文様の宇宙―縄文、ケルトから、ねぶたまで」展が開催される。会期は7月11日〜9月27日。

 本展は、世界の装飾文化を研究してきた、多摩美術大学名誉教授・鶴岡真弓を監修に迎えて開催されるもの。ヨーロッパの「ケルト」装飾写本から、「世界文化遺産:北海道・北東北の縄文遺跡」の土器・土偶の数々、アイヌやナナイなど北方の民の精神世界を照らし出す衣装や宝飾品、さらには棟方志功の「板画」、そして「ねぶた」が一堂に紹介され、「西の極み・ケルト」から「東の極み・日本」まで、選りすぐりの装飾 / 文様の世界を堪能できる機会となる。

会期:2026年7月11日〜9月27日
会場:青森県立美術館
住所:青森市安田字近野185
開館時間:9:30~17:00(7月18日、8月15日、9月19日〜20:00) ※入場は閉館30分前まで
休館日:7月27日、8月17日、8月31日、9月14日
料金:一般 1700円 / 大学生1200円 / 18歳以下・高校生無料

「水滸伝」(大阪市立美術館

 大阪・天王寺の大阪市立美術館で、中国古典小説『水滸伝』を題材とした展覧会が開催される。会期は7月11日〜9月6日。同展は東京ステーションギャラリー(9月19日〜11月8日)に巡回予定。

歌川国芳《通俗水滸伝豪傑百八人之一個九紋龍史進跳澗虎陳達》(文政10年、1827頃) 個人蔵

 『水滸伝』は、義と反逆を体現する英雄たちの物語として、東アジア各地で受容されてきた。その過程で、絵画や版画、工芸など、多様な視覚表現が生み出されている。

 本展では、物語がいかにイメージ化され、時代や地域を越えて共有されてきたのかを紹介。文学と美術の交差点を探る内容となる。

会期:2026年7月11日〜9月6日
会場:大阪市立美術館
住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
開館時間:9:30~17:00 ※入場は閉館30分前まで
休館日:月、7月21日(ただし、7月20日、8月10日は開館)
料金:一般 2000円 / 大学生・高校生 1400円 / 中学生・小学生 500円 / 未就学児無料

弘法大師生誕1250年記念 特別展「空海と真言の名宝」(東京国立博物館

 東京・上野の東京国立博物館で、2023年に真言宗の宗祖・弘法大師空海の生誕1250年を迎えたのを記念する特別展「空海と真言の名宝」が開催される。会期は7月14日〜9月6日。

特別展「空海と真言の名宝」(東京国立博物館)ウェブサイトより

 本展は、各派の壁を超えた真言宗十八本山および関係寺院が所蔵する国宝・重要文化財を多数含む寺宝が一堂に会する展覧会となる。

 教科書でおなじみの国宝《信貴山縁起絵巻》(奈良・朝護孫子寺蔵)をはじめとする名品の数々、各山会の紐帯となる後七日御修法に関連して、国宝《十二天像》(奈良・西大寺蔵)や重要文化財《聖観音菩薩・梵天・帝釈天立像(二間観音)》(京都・教王護国寺[東寺]蔵)などの寺宝が出品されるほか、秘仏開帳をテーマに《弘法大師坐像》(和歌山・金剛峯寺蔵)や、重要文化財《十一面観音菩薩立像》(三重・観菩提寺蔵)、重要文化財《如意輪観音菩薩坐像》(大阪・大門寺蔵)といった、普段は目にすることのできない各地の秘仏が並ぶ予定だ。

会期:2026年7月14日〜9月6日 ※会期中、一部作品の展示替えあり。
会場:東京国立博物館 平成館
住所:東京都台東区上野公園13-9
開館時間:9:30〜17:00(金土〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし、7月20日は開館)、7月21日
料金:一般 2300円 / 大学生 1300円 / 高校生 900円 / 中学生以下無料

「ほぼ空:青木淳 リチャード・タトル」(東京オペラシティ アートギャラリー

 美術家のリチャード・タトルと建築家の青木淳による二人展「ほぼ空:青木淳+リチャード・タトル」が、東京・初台の東京オペラシティアートギャラリーで開催される。会期は7月18日〜9月23日。

「青木淳+リチャード・タトル」展覧会プラン 2025

 リチャード・タトルは1941年米・ニュージャージー州生まれ。1960年代後半からミニマル・アート以後の彫刻やドローイングの可能性を拡張してきたアメリカを代表する現代美術家のひとりだ。青木淳は1956年神奈川県生まれ。青森県立美術館、ルイ・ヴィトン表参道店などを手がけた、日本の現代建築を代表する建築家のひとりだ。

 本展は、タトルの美術作品と青木の建築が持つ、互いの領域を横断する親和性に着目して企画されるもの。「光」と「空気」という、いずれも世界を満たす要素に喩えられる両者のアプローチを重ね合わせ、開放的で愉快な空間を立ち上げることが試みられる予定。東京オペラシティアートギャラリーの空間の潜在力を、美術と建築の双方向から引き出すことが大きな見どころとなりそうだ。

会期:2026年7月18日〜9月23日
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
開館時間:11:00〜19:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月、7月21日、8月2日(ただし、7月20日、9月21日は開館)
料金:一般 1800円 / 大・高生 1100円 / 中学生以下無料

「暗闇をくぐってみたら Part2 笹岡由梨子展『渦巻』」(市原湖畔美術館

 千葉県市原市にある市原湖畔美術館は、今年の1〜4月の期間、改修工事に伴い完全休館していた。5〜9月までは部分的に開館し、作風の異なる2組のアーティストによる劇場型の連続個展を開催する。第1弾の竹内公太に続く第2弾は、笹岡由梨子による「暗闇をくぐってみたら Part2 笹岡由梨子展『渦巻』」。会期は7月18日〜9月23日。

 同館に隣接する高滝湖の底には、かつてダム建設によって沈んだ110戸の村があった。笹岡は、そこに住んでいた住人へのインタビューや記録写真といった「土地の記憶」を手がかりに、新作ビデオ・インスタレーションを発表する。ミュージアムショップの奥にある秘密の入り口をくぐった先にある展示室で、ビデオ作品《隣人》が上映。映像内では、ダム建設に伴い移住を余儀なくされた村人たちの当時の写真を参照するかたちで、笹岡自身が村人たちを演じ、自ら作詞作曲した歌をうたう。

 地下の展示空間には、同館の前身である「市原市 水と彫刻の丘」の構想の基となった「水中彫刻公園」に触発されたインスタレーションが登場。遊戯性と追悼性の両義性をあわせ持つ空間をつくり出し、土地の歴史と現代美術の新たな関係性を提示する。

会期:2026年7月18日〜9月23日
会場:市原湖畔美術館
住所:千葉県市原市不入 75-1
開館時間:[月〜金]10:00〜17:00[土祝前日]9:30〜19:00[日祝]9:30〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:月(祝日の場合は翌平日) 
料金:一般 800円 / 大高生・65 歳以上 600円 / 中学生以下無料

「コレクションを中心としたテーマ展 ワン・ルーム ワン・アーティスト ヤノベケンジ、堀尾昭子、梅津庸一、岡崎和郎」(豊田市美術館

 豊田市美術館で、「コレクションを中心としたテーマ展 ワン・ルーム ワン・アーティスト ヤノベケンジ、堀尾昭子、梅津庸一、岡崎和郎」が開催される。会期は7月18日~9月23日。

ヤノベケンジ《森の映画館》(2004) 豊田市美術館蔵(photo: Seiji Toyonaga)©YANOBE Kenji, 2026

 同館では、ひとつの展示室にひとりの作家の作品のみを展示してその造形思想を紹介する「ワン・ルーム ワン・アーティスト」をコレクションの目指すべき姿のひとつに据え、ひとりの作家について複数の作品を収集してきた。

 本展はこの理念に焦点を当てたテーマ展であり、同館のコレクションのなかからヤノベケンジ、堀尾昭子、梅津庸一、岡崎和郎の4名を紹介する。会場では、所蔵品を中心に借用作品も交えながら、4つの展示室を使用し、部屋ごとに各作家の作品を多角的に展示する予定だ。

会期:2026年7月18日〜9月23日
会場:豊田市美術館 
住所:愛知県豊田市小坂本町8-5-1
開館時間:10:00〜17:30 ※入場は閉館の30分前まで 
休館日:月(7月20日、9月21日は開館) 
料金:一般 800円 / 大学・高校生 600円 / 中学生以下無料

特別展「南都仏画―よみがえる奈良天平の美―」(奈良国立博物館

 奈良国立博物館で、アメリカのボストン美術館が所蔵する南都ゆかりの仏画・仏像の名品を多数紹介する特別展「南都仏画―よみがえる奈良天平の美―」が開催される。会期は7月18日~9月13日。

《釈迦霊鷲山説法図(法華堂根本曼陀羅)》(奈良時代、8世紀) ボストン美術館 Photograph © Museum of Fine Arts, Boston

 「南都」と呼ばれた奈良では、古代から連綿と仏教絵画が受け継がれてきた。奈良時代には国際色豊かな天平絵画が大寺院を荘厳し、平安時代には貴族文化を背景に優美な仏画が隆盛を迎える。さらに、南都仏教の復興期にあたる鎌倉時代以降は、天平の図像に基づく復古的な仏画が盛んに制作され、「南都絵所」と呼ばれた工房の絵仏師たちが仏画・絵巻の制作、仏像の彩色など多様な役割を担うようになった。

 本展は、こうした「南都仏画」の展開を名品によって体系的にたどる初の試みとなる。最大の見どころは、ボストン美術館が所蔵する南都ゆかりの仏画が一挙に里帰りし、奈良国立博物館との2大コレクションが揃う点だ。約20年にわたる構想を経て実現した国際共同企画であり、仏教絵画研究にとっても画期的な機会となる。

会期:2026年7月18日~9月13日
会場:奈良国立博物館 東西新館
住所:奈良県奈良市登大路町50番地
開館時間:9:30〜17:00(土〜19:00、8月5日〜7日と9日〜14日は〜18:00) ※入場は閉館の30分前まで 
休館日:月、7月21日(ただし、7月20日、8月10日は開館)
料金:一般 2200円 / 大学・高校生 1500円 / 中学生以下無料

「日本イタリア国交樹立 160 周年記念・フォンタネージ来日 150 周年記念 フォンタネージ—イタリアの光・心の風景」(京都国立近代美術館

 京都国立近代美術館で、「日本イタリア国交樹立 160 周年記念・フォンタネージ来日 150 周年記念 フォンタネージ—イタリアの光・心の風景」が開催される。会期は7月18日~10月4日。本展は東京・丸の内の三菱一号館美術館(10月17日〜2026年1月24日)にも巡回する予定だ。

アントニオ・フォンタネージ《朝》(1855〜58)厚紙に貼った紙に油彩 20×31cm トリノ市立近現代美術館蔵 Torino, GAM - Galleria Civica d’Arte Moderna e Contemporanea Courtesy Fondazione Torino Musei

 フォンタネージは明治初期に来日し、日本洋画の黎明期に影響を与えた画家だ。ヨーロッパの風景画の伝統とともに、感情を込めた自然表現を教育を通じて伝えた。その存在は、日本近代美術の形成において重要な役割を果たしている。

 本展では、作品と資料を通して、文化的交流の軌跡をたどる。近代美術の国際的な往還を考える機会となるだろう。

会期:2026年7月18日~10月4日
会場:京都国立近代美術館
住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町26-1
開館時間:10:00〜18:00(金〜20:00) ※入場は閉館の30分前まで 
休館日:月、7月21日、9月24日(ただし、7月20日、9月21日は開館)
料金:一般 2000円 / 大学生 1300円 / 高校生以下・18歳未満は無料

「没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展」(ワタリウム美術館

 東京・外苑前のワタリウム美術館で、ビデオ・アートの先駆者であるナムジュン・パイクの没後20年を記念した大規模個展「ナムジュン・パイク|じゅげむ展」が開催される。会期は7月19日〜11月23日。

ナム・ジュン・パイク《ニュー・キャンドル》(1993)

 展覧会名にある「じゅげむ(寿限無)」とは、子供の長寿を願って長い名前を連ねる落語の演目。ブラウン管から液晶、4K、LEDへと映像メディアが急速に進化を遂げる現代において、パイクが遺した作品が「寿限無のように長く、次世代へと生き続けてほしい」という美術館の願い、そしてつねに新たな視点を与え続けるパイク作品の超時空的な生命力が本展の核となる。

 パイクの誕生日であり「海の日」でもある7月20日には、表参道にある善光寺を会場に、没後20年の記念シンポジウム「パイクのVIDEA いろいろ2026」も開催される。

会期:2026年7月19日〜11月23日
会場:ワタリウム美術館
住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6
開館時間:11:00〜19:00 
休館日:月(9月21日、10月12日、11月23日は開館)
料金:大人 1500円 / 大人ペア 2600円 / 学生(25歳以下)・高校生・70歳以上 1300円 / 小・中学生 500円

毛利悠子 Recompos 第60回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館帰国展」(横浜美術館

 神奈川県の横浜美術館で「毛利悠子 Recompose ― 第60回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館帰国展」が開催される。会期は7月24日~11月23日。

第60回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館「Compose」展示風景(2024 ) 撮影:久家靖秀

 毛利悠子は1980年神奈川県生まれ。磁力、重力、空気のゆらぎといった自然現象をメインモチーフに、日用品などの身のまわりのものや機器を組み合わせたオブジェを介して、不規則な動きやノイズ音を現出させるインスタレーションで知られている。2024年のヴェネチア・ビエンナーレでは日本館代表作家として選出され、国際交流基金のコミッション、イ・スッキョンのキュレーションのもとで個展「Compose」を開催した。本展はこの展覧会が約2年の時を経て凱旋するものだ。

 展覧会は毛利が継続して取り組んできた2つの代表的なシリーズである「モレモレ(Moré Moré[Leaky])」と「デコンポジション(Decomposition)」で構成される。両シリーズに共通する、水の循環や変容を可視化したこれらの作品は、空間全体に拡がる光や音、匂いによって鑑賞者の五感に働きかける。

会期:2026年7月24日~11月23日
会場:横浜美術館 ギャラリー9
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
開館時間:10:00~18:00(11月21日、22日〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:木(8月13日、9月24日、11月19日は開館) 
料金:無料

「東京都美術館開館100周年記念 大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画」(東京都美術館

 2026年に開館100周年を迎える上野の東京都美術館で、「東京都美術館開館100周年記念 大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画」が開催される。会期は7月25日~10月18日。

《秋冬花鳥図襖》(桃山時代末~江戸時代初め) 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum

 1753年に開館したイギリス・ロンドンの大英博物館は、網羅的かつ体系的に収集された日本美術コレクションを有しており、その量・質の充実度は海外でも屈指と評価されている。19世紀後半のジャポニスム流行を背景に形成された同コレクションは、日本文化に魅了され強い関心を寄せた人々の情熱に支えられてきた。数々の蒐集家や学芸員によって築かれたつながりは、国境や時代を超えて今日まで受け継がれている。

 本展では、4万点におよぶ大英博物館の日本コレクションから、選りすぐりの優品約200件を紹介する。円山応挙の《虎の子渡し図屏風》(1781~82)をはじめ、イギリスから「初の里帰り」となる作品を多数展示するほか、8大浮世絵師による作品や貴重な肉筆画を通じて、同館における浮世絵コレクションの全貌を明らかにする。さらに、コレクションの形成に寄与した人物の紹介を通じ、多彩な日本美術の魅力を再発見する機会になりそうだ。

会期:2026年7月25日~10月18日
会場:東京都美術館
住所:東京都台東区上野公園8-36
開室時間:9:30〜17:30(金〜20:00) ※入室は閉室の30分前まで
休室日:月(ただし、8月10日、9月21日、10月12日は開室)、10月13日
料金:一般 2300円 / 大学生・専門学校生 1300円 / 65歳以上 1600円 / 18歳以下・高校生以下無料

竹村 京 うごくせかい」(水戸芸術館現代美術ギャラリーほか)

 茨城県水戸市の水戸芸術館現代美術ギャラリーで、作家・竹村京(1975〜)の個展「竹村 京 うごくせかい」が開催される。会期は7月25日〜10月12日。

参考図版 撮影:木暮伸也 写真提供:水戸芸術館現代美術センター

 竹村は「縫う」という行為を通じて、時間の流れや人・物の移動、天変地異、個人の記憶といった揺らぐ世界のなかにある対象に新たな光を与える作品を制作してきた。友人の幸せな生活を等身大で写し取り、その一部を縫い留めることで地震にも負けない保管のかたちを模索した初期作品《A.N. のリビングルーム、地震の予感》(2005)をはじめ、写真やドローイングに布を重ねて刺繍する平面作品や、壊れた日用品を布で包み失われた部分に沿って独自の「修復」を行う立体作品、緻密な運針のなかに時間の流れや世界との交感を表した《Time counter》(2019〜24)など、その関心は一貫して、個人の記憶や出来事を作品のなかに「仮留め」し、一つひとつの存在を現在から未来へとつなぐことへと向けられている。

 竹村にとって過去最大規模の個展となる本展では、2000年代の代表作を起点に、「修復」 を施した作品群や、「天災」と「修復」を主題とした新作インスタレーションを展示するほか、水戸の街なかで参加者が「修復」の意味を考え実践するワークショップなども実施。その多彩な創作から、記憶と喪失、時間や行為における不可逆性といったテーマへとせまるものとなる。

会期:2026年7月25日〜10月12日
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー ほか
住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8 
開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで 
休館日:月(ただし9月21日、10月12日は開館) 
料金:一般 900円 / 高校生以下・70歳以上無料

「第12回ヒロシマ賞受賞記念 メル・チン展」(広島市現代美術館

 広島市現代美術館で、「第12回ヒロシマ賞受賞記念 メル・チン展」が開催される。会期は7月25日〜10月12日。

Mel Chin《The Funk & Wag from A to Z》(2012) Photo credit; Michael Stravato; Image courtesy of Mel Chin Studio; Installation at the Station Museum, Houston, TX

 3年に一度、美術分野において人類の平和に貢献した作家へ授与される「ヒロシマ賞」。その第12回受賞記念として企画された本展は、メル・チンの半世紀以上にわたる活動の軌跡をたどる、日本初の個展となる。

 メル・チンは1951年、米・ヒューストン生まれ。彫刻、絵画、インスタレーションからビデオゲームまで幅広いメディアを用いて、環境問題や社会問題に深く切り込む作品を制作してきた。その活動は、地域住民との共同作業や科学的アプローチを取り入れ、アートを通じて社会意識を喚起し、新たな価値観を提示することに注力している。

 本展は、大型インスタレーション《私たちの民主主義の奇妙な花》(2005)をはじめとする、2001年の同時多発テロ事件以降のアメリカ社会を背景とした作品を展示する第1部「奇妙な花の下で」と、多様なメディアを横断し続けるチンの初期から現在までの歩みを紹介する第2部「逃れられない歴史」で構成される。さらに、漫画『はだしのゲン』(1973〜1987)の作者である中沢啓治へのオマージュとして構想された新作も展開される。

会期:2026年7月25日〜10月12日
会場:広島市現代美術館 B展示室
住所:広島県広島市南区比治山公園1-1
開館時間:10:00〜17:00  ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月、9月24日 ※9月21日、10月12日は開館 
料金:一般1600円 / 大学生1200円 / 高校生・65歳以上800円 / 中学生以下無料

「あざみ野こどもぎゃらりぃ 2026 どこかの、あのこの、すみか。」(横浜市民ギャラリーあざみ野

 横浜市民ギャラリーあざみ野で、子供たちが見て、つくって、体験できる展覧会「あざみ野こどもぎゃらりぃ2026 どこかの、あのこの、すみか。」が開催される。会期は7月31日〜8月9日。

 「あざみ野こどもぎゃらりい」は、夏休み期間に開催する子供のための展覧会。作品に触れながら、自分の手でつくる楽しさや、想像するおもしろさを、子供から大人まで味わうことができる機会となっている。20回目となる今回は「どこかの、あのこの、すみか。」と題し、目に見えない世界にも想像を広げることをテーマとする。

 会場では、編み物や映像、AR(拡張現実)など様々な表現手法を用いた作品が展開される。参加作家は、上平晃代、編み師 203gow、妄想公園。最終日は19時までオープンし、ナイトイベント「よるの、あのこの、すみか。」が開催される。「よるの、すみか」に変化した特別な展示室を巡るイベントや、光る素材を使ったワークショップなど、昼とは異なる世界を体験できる。

会期:2026年7月31日〜8月9日
会場:横浜市民ギャラリーあざみ野 展示室1F全面
住所:横浜市青葉区あざみ野南1-17-3
開館時間:10:00〜16:00(最終日〜19:00) 
料金:無料