「トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま」(TOKYO NODE)
東京・虎ノ門ヒルズにあるTOKYO NODEで、アメリカを代表するメディア・アーティストのひとり、トニー・アウスラーの日本初となる大規模個展が9月27日まで開催中。会場レポートはこちら。

アウスラーは1980年代より、映像をスクリーンから解放し、人形や立体物、建築空間へと投影する独自の表現を切り開いてきた作家だ。本展では、初期作から新作まで49点を紹介。その半数以上が日本初公開となるほか、デヴィッド・ボウイ、グレン・ブランカとの共同プロジェクト《空(くう)》(2000)が約四半世紀を経て世界初公開される。また、本展のために制作された大型新作《キメラ》(2026)に加え、アウスラーが長年にわたり収集してきた3000点以上に及ぶリサーチ・アーカイブのなかから選ばれた資料も展示され、40年以上にわたる制作の軌跡を多角的にたどることができる。
40年以上にわたる実践を振り返る本展は、AIや生成メディアが急速に浸透する現代において、「見ること」「信じること」「創造すること」の意味をあらためて考える機会となっている。地下鉄の虎ノ門ヒルズ駅と直結しており、涼しい場所を移動しながら買い物や食事とともに楽しむことができる展覧会だ。
会期:2026年7月3日~9月27日
会場:TOKYO NODE GALLERY A/B/C
住所:東京都港区⻁ノ⾨2-6-2 ⻁ノ⾨ヒルズ ステーションタワー45F
電話番号:03-6433-8200
開館時間:10:00〜19:00(金〜20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:不定休
料金:一般 2400円 / 大学生・専門学校生 1400円 / 中学生・高校生 800円
企画:椿 玲子(TOKYO NODE)、アリス・ニェン=プー・コー(インデペンデント・キュレーター)
「没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展」(ワタリウム美術館)
東京・外苑前のワタリウム美術館で「没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展」が11月23日まで開催されている。

ナムジュン・パイク(1932〜2006)はソウル生まれ。東京大学卒業後、西ドイツで音楽史を学び、1961年から前衛芸術運動「フルクサス」に参加した。ブラウン管やロボット、衛星生配信、レーザーなど、急速に発展するテクノロジーをいち早く表現に取り入れ、ビデオ・アートの先駆者として活動。パイクとワタリウム美術館は、前身である「ギャルリー・ワタリ」の時代から半世紀にわたって交流し、作品を制作してきた。
展覧会名の「じゅげむ(寿限無)」は、子供の長寿を願って長い名前を連ねる落語の演目である。本展では、パイクの作品が次世代へと受け継がれていくことや、作品が提示する新たな視点に注目する。動画メディアに毎日触れる現代だからこそ、かつて「動画」とは何かに向き合い続けたパイクの足跡をたどりたい。
会期:2026年7月19日~11月23日
会場:ワタリウム美術館
住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6
電話:03-3402-3001
開館時間:11:00~19:00
休館日:月(9月21日・10月12日・11月23日は開館)
観覧料:大人 1500円 / 学生(25歳以下)、高校生、70歳以上の方 1300円 / 小学・中学生 500円
「エットレ・ソットサス —魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」(アーティゾン美術館)
東京・京橋のアーティゾン美術館で、20世紀イタリアデザインを代表するエットレ・ソットサス(1917~2007)の大規模回顧展「エットレ・ソットサス —魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」が10月4日まで開催されている。会場レポートはこちら。

ソットサスは1917年、オーストリア・インスブルック生まれ。1950年代から家具メーカーのオリベッティ社やポルトロノーヴァ社のために数々の名作を手がけ、80年代には自身が発起人となって国際的なデザイナー集団「メンフィス」を結成。大胆な色彩と形態によるデザインの数々でセンセーションを巻き起こしたことで知られている。
本展は家具、セラミック、機器類、ガラス器、写真、ドローイングなどのソットサス作品群を一挙に公開する初の機会だ。地下鉄京橋駅からもほど近く、また東京駅にもほど近いので帰省や東京訪問の際にも立ち寄りやすい同館で、ソットサスのデザインに触れてみてはいかがだろうか。
会期:2026年6月23日~10月4日
会場:アーティゾン美術館 6階展示室
住所:東京都中央区京橋1-7-2
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00~18:00(金~20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(7月20日、9月21日は開館)、7月21日、9月24日
料金:日時指定予約制 ウェブ予約チケット 1200円 / 窓口販売チケット 1500円 / 学生無料(高校生以上要ウェブ予約)
「出光真子 おんなのさくひん──ある映像作家の自伝」(東京都写真美術館)
東京・恵比寿の東京都写真美術館で、出光真子の活動の全貌を振り返る大規模回顧展「出光真子 おんなのさくひん──ある映像作家の自伝」が9月21日まで開催されている。会場レポートはこちら。

出光真子は、日本における実験映画およびビデオ・アートの先駆的な作家だ。本展は、同館が2016〜17年度にかけて収蔵したフィルム、ビデオ、インスタレーションを含む作品群を、展示と上映によって網羅的に公開する収蔵後初の機会。出光の代表作を紹介しながら、その30年以上にわたる表現をたどる構成となっている。
会場の前半部分では初期に取り組んだフィルム作品が、後半では1970年代頃から本格的に取り組んだビデオ作品が展開。5点のインスタレーションは会場の内外で展開されている。とくに70年代、出光は育児や家事の合間を縫って制作した。子供と向き合うことも多くなる夏休み、生活のなかで作品をつくり続けた作家の軌跡から学ぶことは多いはずだ。
会期:2026年6月18日~9月21日
会場:東京都写真美術館 2階展示室
住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
電話番号:03-3280-0099
開館時間:10:00〜18:00(木金は〜20:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(祝休日の場合は、翌平日休館)
料金:一般 700円 / 学生 560円 / 高校生・65歳以上 350円 / 中学生以下無料
藤田嗣治生誕140周年特別参観「国宝迎賓館で出会う、フランスのやわらかな風景」(迎賓館赤坂離宮)
1909年に東宮御所として建設され、74年から国の迎賓施設として使用されてきた迎賓館赤坂離宮は、日本唯一のネオ・バロック様式による宮殿建築として知られる。2009年には本館をはじめとする建造物群が国宝に指定され、16年からは接遇に支障のない範囲で通年一般公開が実施されている。

8月13日からの特別観覧では、東・西玄関で藤田嗣治の作品4点が観賞となるほか、現在公開されていない藤田作品2点が花鳥の間に特別展示。迎賓館が所有する藤田の絵画全6点は、18世紀ルイ王朝時代のフランス風俗が描かれた約130号(約154×211cm)の巨大なもの。
赤坂離宮を訪れたことがない人には、内部を観覧できるだけでなく、藤田作品を観賞できる貴重な機会となるので、夏休みに都心を訪れる人は、訪問の候補に入れてみてはいかがだろうか。
会期:2026年8月13日〜9月15日
会場:迎賓館赤坂離宮
住所:東京都港区元赤坂2-1-1
電話番号:03-3479-1430
料金:本館・庭園 一般 2000円 / 大学生 1500円 / 中高生 700円/ 小学生以下無料、本館・和風別館・庭園 一般 2500円 / 大学生 2000円 / 中高生 900円 / 小学生以下は参観不可
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