EXHIBITIONS

坂本夏子「知らない誰かと交信するために描く」

《i'll painting..., #1》(2026)©︎Natsuko Sakamoto

 東京・六本木の小山登美夫ギャラリー六本木で、坂本夏子の個展「知らない誰かと交信するために描く」が開催される。会期は8月22日〜9月19日。

 坂本は1983年熊本県生まれ、東京都在住。独自の制作方法によって絵画の可能性を探求し続け、2008年に名古屋で開催された初個展にて少女たちがタイルに囲まれた迷宮のような風景を発表した。一貫して絵画という媒体そのものに向き合い、描くことを「未だ無い空間にふれるための方法」と捉え、制作過程で生じる「間違い」を積極的に作品に受け入れながら絵画空間を生み出している。

 本展では、絵画を「知らない誰かとの交信」として捉える坂本による新作群を展示する。

 新作について坂本は、「描き終わった絵画の一つひとつの絵具が、その位置を確定しないままにキャンバスの上にいられるなら、未来に向かっていくつものコミュニケーションをひらくことができるのではないかと想像する」と言及。こうした絵画との向き合い方は、近年、記憶を失いつつある父とのコミュニケーションと重ねられている。