相容れず遅れあう人々へ、作家が表現する愛。長谷川新評 磯村暖「LOVE NOW」展

訪れた土地や日本で出会う移民たちの故郷の文化や宗教美術、物理学、SNS上の美学などを参照したインスタレーションや絵画を制作しているアーティスト・磯村暖。東京・外苑前のEUKARYOTEでの個展「LOVE NOW」では、同性婚の禁止など「LOVE」が制約される現代における社会通念・パラダイムをアップデートすることを試みた。本展を、インディペンデント・キュレーターの長谷川新がレビューする。

REVIEW

第10回

【シリーズ:BOOK】 伝説の理論書が待望の翻訳へ『時のかたち 事物の歴史をめぐって』

『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本から注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2019年2月号の「BOOK」2冊目は、美学者、考古学者のジョージ・クブラーが1962年に刊行し、美術家のロバート・スミッソンやジョン・バルデッサリに影響を与えたことでも知られる伝説の理論書『時のかたち 事物の歴史をめぐって』を取り上げる。

SERIES / BOOK

電流が残した焼け跡、振り子の軌道で描いた曲線を集めて。松下徹が現象をコラージュした新作絵画を発表

アーティストとして制作を行う傍ら、日本のストリートカルチャーに焦点を当てた企画チーム「SIDE CORE」の中心人物としても活動している松下徹。そんな松下の個展「CUTTER」が、東京・西麻布のSNOW Contemporaryで開催される。本展では、工芸や化学実験から着想を得たという、自動的な制作プロセスによって描かれた絵画作品の新作を見ることができる。会期は2019年2月1日〜3月2日。

NEWS / EXHIBITION

BLUM & POEでのヒュー・スコット=ダグラス展をチェック。新シリーズでは自然や資本主義との関わりを問う

ニューヨークを拠点とするアーティスト、ヒュー・スコット=ダグラスの個展「Thank You Thank You Thank You Thank You Thank You Thank You」が、東京・原宿のBLUM & POEで開催される。本展では、自然環境や将来に対する懸念といった感情を軽減し、否定する集団的イマジネーションが存在する場に人間が与える影響をテーマにした2点の新作シリーズ「Natural History」「Forms of Nature」を見ることができる。会期は2019年1月11日〜3月9日。

NEWS / EXHIBITION

ロバート・メイプルソープの回顧展がグッゲンハイム美術館で1年にわたり開催へ

20世紀におけるもっとも重要な写真家のひとり、ロバート・メイプルソープ。その没後30年にあたる今年、ニューヨークのグッゲンハイム美術館で1年間にわたる回顧展「Implicit Tensions: Mapplethorpe Now」が開催される。会期は第1期が2019年1月25日〜7月10日、第2期が2019年7月24日〜2020年1月5日。

NEWS / EXHIBITION

第9回

【シリーズ:BOOK】 ビデオゲームを芸術哲学の観点から考察する『ビデオゲームの美学』

『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本から注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2019年2月号の「BOOK」1冊目は、スペースインベーダー、ドンキーコング、テトリスといった数々の事例とともに、ビデオゲームをひとつの芸術形式としてとらえ、その諸特徴を明らかにする『ビデオゲームの美学』を取り上げる。

SERIES / BOOK

いま「美術を学ぶ」ことの意味とは? 『美術手帖』2月号は「みんなの美術教育」を特集

すべての人が経験する「美術教育」。「上手につくる」にとどまらない、その目的や幅広いあり方とは? 『美術手帖』2月号は、10年ぶりとなる「美術教育」を特集。実際に遊べる「美術教育すごろく」から「誌上授業」、有識者による座談会など多角的な視点から、いま美術を学ぶ意味を考える。

NEWS / HEADLINE

身体をめぐる深い思索から生まれた作品群が横浜に。「横浜ダンスコレクション2019」の見どころをチェック

「横浜ダンスコレクション2019」が、横浜赤レンガ倉庫1号館と横浜にぎわい座のシャーレの2会場で3週にわたって開催される。24回目の開催となる今回は「METHOD / SPACE / PRESENCE」をキーワードに、独自の表現を確立し、国際的に活躍するアーティストを取り上げるという。

NEWS / EXHIBITION