東京国立近代美術館工芸館は、東京国立近代美術館の分館として1977年にオープン。陶磁、ガラス、漆工、木工、竹工、染織、人形、金工、工業デザイン、グラフィック・デザインなど、近現代の工芸およびデザイン作品を展示紹介してきた。
2016年8月、その工芸館が石川県金沢市へと移転されることが発表され、この度、通称を「国立工芸館」とし、2020年の東京オリンピック・パラリンピック前のオープンを目指すことが明らかになった。
移転に際しては、現工芸館が所蔵する美術工芸作品のうち70%に当たるおよそ1900点以上が金沢へ移り、この中には人間国宝や日本芸術院会員が制作した全作品約1400点も含まれる。また美術館の外観は、国の登録有形文化財である「旧第九師団司令部庁舎」と「旧金沢偕行社」が活用されるという。
移転後は、歴史、地域性、分野など様々な視点によるテーマに基づく所蔵作品展が年4回程度と、企画展が年1~2回程度開催される予定だ。