世界でもっとも有名な美術館のひとつ、フランス・パリのルーヴル美術館が新たな記録を樹立した。
同館は2018年の来館者数が1020万人に達したことを発表。これは、17年と比較して25パーセント増となっており、これまでの最高記録だった12年の970万人を大幅に上回るものだ。同館ではこの増加の原因として、1日あたりの来場者数として5150人の新記録を樹立した「ドラクロワ展」(3月29日〜7月23日、総来場者数は約54万人)をはじめ、ビヨンセとジェイ・ZによるThe Cartersが同館内で撮影した「Apeshit」のミュージック・ビデオによる影響などを挙げている。
来館者の多くはアメリカ、中国、ヨーロッパ(スペイン、ドイツ、イタリア、イギリス)、そしてブラジルからで、フランス国内からの来館者は250万人だったという。
今回の数字について、同館館長のジャン=リュック・マルティネズは「ルーヴルがとても人気のある美術館であることを大変嬉しく思います」としながら、「我々のゴールはより多くの来館者を集めるだけでなく、すべての来館者により良い環境を提供することです」とコメント。その実例として、時間帯チケットの導入などでチケット購入の混雑が解消されていることなどを挙げており、それが来館者数の増加に一役買っているとしている。
加えて同館は、今年から毎月第一土曜日夜の入館料を無料にする「Saturday Night Openings」を開始。これまで同館に足を運ばなかった層にアプローチするものと考えられる。
なお、2017年11月に開館したルーヴル美術館の別館、ルーヴル・アブダビは開館から1年で約100万人の来館者を記録したという。