
アニメーションを時間的経験から読み解く。仲山ひふみ評『スパイダーマン:スパイダーバース』
マーベル・コミックのマンガを原作とする「スパイダーマン」シリーズの最新映画『スパイダーマン:スパイダーバース』。同シリーズ初のアニメ作品であり、アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞するなど国内外で話題となった本作を、若手批評家の仲山ひふみがレビューする。

マーベル・コミックのマンガを原作とする「スパイダーマン」シリーズの最新映画『スパイダーマン:スパイダーバース』。同シリーズ初のアニメ作品であり、アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞するなど国内外で話題となった本作を、若手批評家の仲山ひふみがレビューする。

3年に1度、日本のアートシーンの新たな動向を探るシリーズ展として2004年以来開催されてきた「六本木クロッシング」。6回目となる本展は、現代美術の表現に見られる「つながり」に着目。テクノロジーの進化によって生活が便利になるいっぽうで様々な「分断」が顕在化するなか、多様な「つながり」を提示するアーティストの実践から見えてくるものとは。キュレーターの内海潤也が論じる。

世界でもっとも重要な写真家のひとりとして、同世代および後進の写真家に、多大な影響を与えてきたロバート・フランク。その日本では23年ぶりとなる大規模個展「ロバート・フランク展 - もう一度、写真の話をしないか。」が、山梨の清里フォトアートミュージアムで開催される。会期は2019年6月29日〜9月23日。

中国四川省成都の郊外、道教の聖地である老君山のもとにある隈研吾が建築の設計を手がけた私設美術館「知・芸術館」をご存知だろうか?

雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。第2弾では、昨年開催された「霧の抵抗 中谷芙二子展」 (水戸芸術館現代美術ギャラリー)のカタログから、山口晃による小説『親鸞』(五木寛之著)の挿画集まで、『美術手帖』6月号に掲載された注目の新刊を3冊紹介する。

数々のブランドの広告を手がけるかたわら、「花」をテーマとした写真作品を生み出してきたイギリスの写真家マーク・ヴァサーロ。その個展が、伊勢丹新宿店メンズ館内「ART UP」で開催中だ。会期は6月5日〜27日。

大竹伸朗の個展「ビル景」が、熊本市現代美術館から水戸芸術館現代美術ギャラリーに巡回する。本展は大竹が1970年代から現在まで描き続ける同名シリーズに注目し、その全貌を明らかにするもの。会期は7月13日〜10月6日。

東京・谷中のSCAI THE BATHHOUSEで、毛利悠子とアメリカを拠点に活動するデイヴィッド・ホーヴィッツによる二人展「summer rains」が開催される。本展では、それぞれが水や雨をテーマとした作品を発表。会期は7月19日〜9月7日。

グスタフ・クリムトが「分離派」を結成した1897年。それはクリムトが「クリムト」となる道の始まりだった。絢爛たる「黄金様式」や私生活における女性たちとのエピソードから、クリムトには華やかなイメージがある。しかし、「自分ならではの様式」を求めていく道は、同時に保守的なウィーン美術界との「戦い」の道でもあった。本稿では、クリムトのキャリアのうち「ウィーン分離派」時代に焦点を当て、「クリムト展」そして「ウィーン・モダン」展の展示作品とともに、彼の「戦い」の軌跡をたどる。

雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。第1弾では、ジャクソン・ポロックの形象性や装飾性に注目した作品論から、今年東京国立近代美術館で回顧展が開催された画家・福沢一郎の著書を読み解く論考集まで、『美術手帖』6月号に掲載された注目の新刊を3冊ずつ紹介する。

6月9日までに終了する展覧会から、とくに注目したい3つをピックアップしてお届けする。この機会をお見逃しなく。

原始的な生命体をモチーフに、90年代半ばから活動を続けてきたアーティスト・加藤泉。その個展「加藤泉―LIKE A ROLLING SNOWBALL」が、群馬・ハラ ミュージアム アーク(7月13日〜2020年1月13日)と原美術館(8月10日~2020年1月13日)で開催される。

第14回
『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本から注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2019年6月号の「BOOK」2冊目は、クロスジャンル的に活動する批評家・佐々木敦が2017〜18年の展覧会、公演、書籍、映画などを通じて「現代アート」を問い直す『アートートロジー 「芸術」の同語反復』を取り上げる。

第13回
『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本から注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2019年6月号の「BOOK」1冊目は、震災後に岩手・陸前高田へ移り住み、変わりゆく風景や人々の言葉を記録してきたアーティスト・瀬尾夏美によるツイート集やエッセイ、絵物語を収録した『あわいゆくころ 陸前高田、震災後を生きる』を取り上げる。

つねに話題を振りまき続けるデムナ・ヴァザリアが率いるメゾン「バレンシアガ」。その2019年フォールコレクションのキャンペーンビジュアルが公開された。今回、ビジュアルを手がけたのは、現代社会の表層を写真によって表現し続けているジャン・ピエール・アタル。

写真活動と平行して、映画やインスタレーションなど作品形態や発表の場を変化させながら探求を続けてきたホンマタカシが、新たに自身初となる音楽ドキュメンタリー『アヤクーチョの唱と秩父の山』を制作。本作は7月27日と28日の2日間限定で、アップリンク吉祥寺で上映される。

馬喰町で長年活動を続けてきた現代美術ギャラリー「TARO NASU」が、六本木へと移転。ピラミデビル4階に新スペースをオープンさせた。こけら落としは、コンセプチュアル・アートを牽引するローレンス・ウィナーの個展「OFTEN ADEQUATE ENOUGH」。会期は7月6日まで。

東京・日本橋のオフィスビル「三井本館」の開館90年を記念して、ホンマタカシの写真展「三井本館Mitsui Main Building TOKYO 1929-2019|写真・ホンマタカシ」が開催される。また日没から23時までは、高橋匡太が手がけるライトアップも行われる。会期は6月8日〜7月21日。

日本有数の神社である出雲大社および島根にまつわる数々の宝物と、奈良に伝わる文化財・資料を一同に展覧する特別展「出雲と大和」が、2020年1月15日より上野の東京国立博物館で開催される。

5月30日、ニューヨークにあるニュー・スクールで「How soon is Now: Art, Activism, and Accountability」と題されたパネル・ディスカッションが開催された。ここで以前、美術手帖でも触れた「オピオイド危機とサックラー一族」や「出産を理由に内定を取り消したPS1」の問題に加え、いま論争を呼んでいる「ホイットニー美術館の役員の退任要求」について意見が交わされた。その様子をレポートする。