出雲大社と奈良に伝わる宝物が東京国立博物館に。特別展「出雲と大和」、2020年に開催へ

日本有数の神社である出雲大社および島根にまつわる数々の宝物と、奈良に伝わる文化財・資料を一同に展覧する特別展「出雲と大和」が、2020年1月15日より上野の東京国立博物館で開催される。

重要文化財 宇豆柱 鎌倉時代・宝治2(1248) 島根県出雲市出雲大社境内遺跡出土 島根・出雲大社蔵

 来る2020年は、日本最古の正史である『日本書紀』が編纂された養老4(720)年から1300年となる節目の年。この年に、東京国立博物館では特別展「出雲と大和」が開催される。

 本展では展覧会のタイトルの通り、出雲(島根)と大和(奈良)、それぞれの地に伝わる宝物や資料の数々を展覧するものだ。島根県からの呼びかけに奈良県が応じるかたちで構想が始まったというこの特別展。東京国立博物館学芸研究部考古室長・品川欣也は、この展覧会で焦点を当てる出雲と大和について、「古代日本の礎を考えるうえで欠かせない地域」と語る。

重要文化財 日本書紀 巻第二(部分) 南北朝時代・永和1~3(1375~1377) 後期展示 愛知・熱田神宮蔵

 展覧会構成は、「巨大本殿 出雲大社」「出雲 古代祭祀の源流」「大和 王権誕生の地」「仏と政」の4章構成。

 出雲大社に伝わる古神宝である国宝《秋野鹿蒔絵手箱》(13世紀)をはじめ、出雲大社境内で出土した3本1組の巨大な柱である重要文化財《宇豆柱》(1248)、加茂岩倉遺跡から出土した国宝の銅鐸(紀元前2〜1世紀)、メスリ山古墳から出土した世界最大の円筒埴輪(4世紀)、石上神宮に伝わる国宝《七支刀》(4世紀)など、国宝20件以上、重要文化財70件以上が紹介される。

国宝 秋野鹿蒔絵手箱 鎌倉時代・13世紀 後期展示 島根・出雲大社蔵
国宝 銅鐸 島根県雲南市加茂岩倉遺跡出土 弥生時代・前2~前1世紀 文化庁蔵(島根県立古代出雲歴史博物館保管)
重要文化財 円筒埴輪 奈良県桜井市メスリ山古墳出土 古墳時代・4世紀 奈良県立橿原考古学研究所附属博物館蔵

編集部

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