東京・清澄白河の東京都現代美術館で、日本の公立美術館では初となるソル・ルウィット(1928〜2007)の個展「ソル・ルウィット オープン・ストラクチャー」がスタートした。会期は2026年4月2日まで。担当学芸員は楠本愛(東京都現代美術館 学芸員)。
ルウィットは1960年代後半、目に見える作品そのものよりも、作品を支えるアイデアや、それが生み出されるプロセスを重視する試みによって、芸術の在り方を大きく転換してきたアーティストだ。ルウィットの指示をもとに、他者の手によって壁に描かれる「ウォール・ドローイング」や、構造の連続的な変化を明らかにする立体作品などの仕事は、「芸術とは何でありうるか」という問いを私たちに投げかけてきた。
ルウィットの作品が同館に展示されるのは、1995年に開館記念展として開催された「レボリューション/美術の60年代 ウォーホルからボイスまで」以来およそ30年ぶり。今年で開館30周年を迎えた同館が、「国外のアーティストを紹介し続ける」というミッションに立ち返り、本個展を開催するに至ったと楠本は語る。


































