
コラージュが生み出す「沈黙の奇蹟」にそっと触れて。岡上淑子の全貌を明らかにする展覧会が東京都庭園美術館でスタート
1950年代に彗星のごとく登場し、フォトコラージュによってその才能を開花させた岡上淑子(おかのうえ・としこ)は、7年のあいだに140点ほどを制作し、その後美術界から忽然と姿を消してしまう。そんな幻想のコラージュ作家・岡上淑子の世界を紹介する展覧会「岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟」が、東京・目黒の東京都庭園美術館で開幕した。

1950年代に彗星のごとく登場し、フォトコラージュによってその才能を開花させた岡上淑子(おかのうえ・としこ)は、7年のあいだに140点ほどを制作し、その後美術界から忽然と姿を消してしまう。そんな幻想のコラージュ作家・岡上淑子の世界を紹介する展覧会「岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟」が、東京・目黒の東京都庭園美術館で開幕した。

今週始まった展覧会のなかから、とくに注目したい3つをピックアップして紹介する。この機会をお見逃しなく。

広島市現代美術館が、同館の開館30周年を記念して特別展「美術館の七燈」を開催する。これまでに同館が収集してきたコレクション、活動の軌跡、その基盤となった美術館建築を通して、その歩みを振り返るとともに、美術館の果たすべき役割、そして活動を支える諸要素を再確認することを試みる。会期は3月9日〜5月26日。

フランス人パフォーマンスアーティストであり写真家のピエール・セルネの写真作品「Synonyms(類似表現)」シリーズと、世界的な注目が集まる春画を紹介する展覧会「ピエール セルネ & 春画」が東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開催される。会期は前期が3月13日〜27日、後期が3月29日〜4月7日。

京都市下京区にある築約140年の町家。ここを宿泊施設としてリノベーションした庵町家ステイ「筋屋町 町家」で、若手作家3人による展覧会「呼吸する庭」が開幕した。会期は1月31日まで。

メディア・アート作品の制作、実世界志向コンピューティングの研究、教育活動、書籍執筆など多岐にわたる活動を行う落合陽一。その写真家としての一面に迫る展覧会「質量への憧憬 ~前計算機自然のパースペクティブ~」が東京・天王洲のamana squareで開幕した。

明治期以降に活躍した長寿の日本画家・洋画家14名を紹介する展覧会「愉しきかな!人生 老当益壮の画人たち」が、富山県水墨美術館で開催されている。会期は2月17日まで。

「見る」「買う」「参加する」「知る」ことの楽しさを体験できるアートの祭典「3331 ART FAIR」。第8回目となる今年も、国内外問わず様々なスタイルの作家たちが一堂に集結する。会期は3月6日~10日。

1930年代の日本にシュルレアリスムを紹介し、前衛美術運動のリーダーとして活躍した画家・福沢一郎。社会批評を表現し続け、ときにユーモアを交えながら社会の矛盾や人々の愚かさを諷刺した多彩なその画業を、約100点の作品で振り返る展覧会「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」が、東京国立近代美術館で開催される。会期は3月12日〜5月26日。

アメリカ・シカゴを拠点に活動している建築家やデザイナーのグループ「New World Design」が、「U.S.-Mexico Border Wall: A Study in Absurdity(アメリカ−メキシコ国境の壁:不合理の研究)」を発表した。高さ約9メートルのピケットフェンスを打ち立てるこのプロジェクトは、現在のアメリカ政治情勢を皮肉たっぷりに批判するものだ。

アメリカ人の浮世絵コレクター、メアリー・エインズワースのコレクションを紹介する日本初の展覧会が、千葉市美術館で開催される。会期は4月13日〜5月26日。

今秋、神戸で開催される芸術祭「アート・プロジェクト:TRANS- 」が「パブリックプログラム」の企画を現在募集している。応募締切は1月31日。

特殊なパール系の絵具を使い、光の移ろいや鑑賞者の位置によって表情を変える絵画を制作してきた大庭大介。その個展が、群馬・高崎市のガトーフェスタ ハラダ 本社ギャラリーにて開催されている。会期は2月3日まで。

2011年に惜しまれつつこの世を去った美術評論家、中原佑介。その名を冠して、同時代に活動した作家・河口龍夫が個展「関係―中原佑介、あるいは創造としての批評」を東京・代官山のアートフロントギャラリーで開催する。会期は2月7日〜3月3日。

静岡県島田市川根本町を流れる大井川に沿って走っている大井川鐵道。集落に暮らす人々の日常を見つめ続ける「無人駅」を舞台に、「UNMANNED 無人駅の芸術祭 / 大井川2019」が開催される。期間は3月8日~24日。

美術手帖2月号特集『みんなの美術教育』の刊行を記念し、「現代アートと美術教育」をテーマとしたトークイベントが2月6日、東京の代官山 蔦屋書店にて行われる。登壇者は神野真吾、成相肇、山本高之。

2000件にのぼる世界屈指の日本・東洋美術コレクションを有する大阪の藤田美術館。同館所蔵の《曜変天目茶碗》をはじめとする国宝9件、重要文化財約50件を紹介する展覧会「国宝の殿堂 藤田美術館展-曜変天目茶碗と仏教美術のきらめき-」 が、奈良国立博物館にて開催されている。会期は4月13日〜6月9日。

東京・上野の東京藝術大学大学美術館で、東京藝術大学が所蔵する作品を一堂に展覧するコレクション展「藝大コレクション展 2019」が開催される。会期は4月6日〜5月6日(第1期)、5月14日〜6月16日(第2期)。

小説家やマンガ家として活動しながら、ドローイングや写真、音など多様なメディアを用いた制作も行う小林エリカ。その個展「野鳥の森 1F」が、東京・六本木のYutaka Kikutake Galleryで開催される。会期は2月1日〜3月9日。

東京・ラフォーレミュージアム原宿で、光の三原色「RGB」をテーマにYOSHIROTTEN、河野未彩、ジョナサン・ザワダら気鋭のアーティストの作品を紹介する展覧会「PHENOMENON: RGB」が開催される。会期は2月23日〜3月11日。