浮世絵の歴史を網羅。日本初の「メアリー・エインズワース浮世絵コレクション」展が千葉市美術館を皮切りにスタート

アメリカ人の浮世絵コレクター、メアリー・エインズワースのコレクションを紹介する日本初の展覧会が、千葉市美術館で開催される。会期は4月13日〜5月26日。

歌川国芳 東都名所 するがだひ 大判錦絵 1832-33 アレン・メモリアル美術館蔵

 メアリー・エインズワース(1867〜1950)は、アメリカ人の浮世絵コレクター。エインズワースの母校である、オーバリン大学(オハイオ州)のアレン・メモリアル美術館には、エインズワースが収集し、死後母校に寄贈された1500点以上の浮世絵版画が所蔵されている。

 1906年、エインズワースが来日したことを契機に始まったこのコレクションでは、浮世絵初期の作品から、鳥居清長や喜多川歌麿らが手がけた「錦絵」が興隆した黄金期の作品、そのほか葛飾北斎、歌川広重の活躍による幕末の風景画に至るまで、浮世絵の歴史を網羅することができる。

 同コレクションには、国際的に知られる人気作品のみならず、希少な作品も多い。またその保存状態も良好であり、浮世絵版画の魅力を十分に伝えるコレクションでありながら、これまで大規模な展覧会は行われたことがなかった。

 今回、千葉市美術館での開催を皮切りに、静岡市美術館、大阪市立美術館に巡回予定の「メアリー・エインズワース浮世絵コレクション」展は、エインズワース浮世絵コレクションを紹介する日本初の展覧会。本展では、同コレクションから選りすぐりの200点が展示される。

葛飾北斎 冨嶽三十六景 凱風快晴 大判錦絵 1831-33頃 アレン・メモリアル美術館蔵

編集部

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