塩田千春が癌との闘いを経て見せるもの。森美術館「塩田千春展:魂がふるえる」のここに注目

ベルリンを拠点に、世界各地の美術館、国際展、ギャラリーなどでこれまでに300本以上の展覧会に参加し、高く評価されてきた塩田千春。その25年間の活動を振り返る大規模個展「塩田千春展:魂がふるえる」が、森美術館で開幕した。闘病を乗り越えた塩田が本展で見せるものとは何か? レポートでお届けする。

NEWS / REPORT

鷲田めるろがキュレーションする今年の「Identity」。友枝望、澤田華、ジェームズ・ジャックによる3人展が開催中

東京・京橋のnca | nichido contemporary artが、2008年から毎年ゲストキュレーターを迎え、様々な視点からアイデンティティについて考察する展覧会シリーズ「Identity」。今年は8月に開催されるあいちトリエンナーレのキュレーションも務める鷲田めるろを迎えて開催されている。参加作家は友枝望、澤田華、ジェームズ・ジャック。会期は6月29日まで。

NEWS / EXHIBITION

青山悟が大田区の新スペース「KOCA」で公開制作。ゲスト作家とのコラボレーションや未発表作品、アイデアスケッチも展示

東京都大田区に長年スタジオを構える美術作家の青山悟が、今年4月に京急線高架下にオープンした新スペース「KOCA」にスタジオを一時的に移し、10月に開催予定のミヅマアートギャラリーでの個展に向けた作品などの公開制作を行う。制作期間は6月15日〜22日。

NEWS / EXHIBITION

“風景画”を再定義する画家。副田一穂評「吉本作次展 風景画論」

美術史上の絵画の技法や題材を参照しながら、現在の日本において可能な絵画を探求してきた吉本作次。自身の絵画体験や、日本文化としての落書きやマンガ的な要素をあえて取り入れている画家の最新作を含む展覧会「風景画論」が、名古屋のケンジタキギャラリーで開催された。愛知県美術館学芸員の副田一穂が、吉本の風景画を読み解いていく。

REVIEW

「アウトサイド」と「アートのサイド」、どちらに立つか? 原田裕規評「櫛野展正のアウトサイド・ジャパン展」

日本唯一のアウトサイダー・キュレーター、櫛野展正による著書『アウトサイド・ジャパン 日本のアウトサイダー・アート』の刊行を記念した初の大規模展が東京・Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)で開催された。会場に集まるのは櫛野によって発掘された、「障害がある・なしにかかわらず、表現せずには生きられない“表現者と呼ぶにふさわしい隠れた芸術家”」70名以上。本展から見えてくる、ある「せめぎあい」とは? アーティストの原田裕規が論じる。

REVIEW

囚人を経験したアーティストが見せるもの。「ティン・リン展」が銀座メディカルビルでスタート

ミャンマーの現代美術を代表するアーティスト、ティン・リンの日本初の個展が、Shinwa ARTEX株式会社のギャラリーで開催されている。反政府活動の容疑で約7年刑務所に収監され、囚われた独房でアート作品を制作し続けたという独特な経験を持つティン・リンは、どのような作品を見せているのか? レポートで紹介する。

NEWS / REPORT

新たな道を切り開いたフィンランドの女性芸術家たち。国立西洋美術館で「モダン・ウーマン」展が開幕

東京・上野の国立西洋美術館で、「モダン・ウーマン―フィンランド美術を彩った女性芸術家たち」がスタートした。芸術家としての道を切り開いた女性たちの作品や素描、そしてフィンランドの美術教育までに焦点を当てる日本で初めての展覧会、その見どころは?

NEWS / REPORT

「最近経験したハラスメントはなんですか?」モニカ・メイヤーの公開レクチャー/ワークショップの参加者を募集中

「あいちトリエンナーレ2019」出品作家のひとりであるアーティストのモニカ・メイヤー。展示に先立ち、モニカ・メイヤーの来日を記念した公開レクチャーと、作品の一部となるワークショップが行われる。公開レクチャーは6月24日、ワークショップは6月25〜28日の日程で開催。

NEWS / HEADLINE

ゲームの世界をめぐる旅。背景美術に特化した「Cygames 背景美術展」が大阪芸術大学で開催

ゲームの企画・開発・運営事業を展開する株式会社Cygames(サイゲームス)は、同社初となる、ゲームの背景美術にフォーカスした「Cygames 背景美術展」を大阪芸術大学で行う。会期は7月14日〜7月19日。また16日から最終日にかけては、背景美術に特化した学生向けポートフォリオ相談会も開催される。

NEWS / HEADLINE

作品黒塗りに関し、NTT東日本とICCが美術評論家連盟に返答。「この場をお借りしてお詫び申し上げます」

NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]で開催された展覧会「オープン・スペース 2018 イン・トランジション」の出品作である吉開菜央の一部作品場面が改変されたことに関して、美術評論家連盟は5月26日付で、東日本電信電話株式会社とエヌ・ティティ ラーニングシステムズ株式会社に公開質問状を送付。6月15日、同連盟はこれに対する回答を受領したことを発表した。

NEWS / HEADLINE

パラドックスのパロディ。布施琳太郎評「生きられた庭」展

京都府立植物園で1週間限定で開催されたガイドツアー形式の展覧会「生きられた庭」。作家7名による「庭」での展示を、キュレーターが毎回異なるツアーで観客を案内し、ウェブ上ではそのドキュメンテーションを行った。「ナビゲーション」と「ドキュメンテーション」を介した本展の試みを、第16回芸術評論募集佳作作品「新しい孤独」の筆者がレビューする。

INSIGHT

「ティーセレモニー」は「茶の湯」にあらず、しかし......。荒木悠評「トム・サックス ティーセレモニー」展

アートの分野のみならず、ファッション界などからも注目を集めるトム・サックス。その日本における美術館初個展「ティーセレモニー」は、大きな評判を呼んでいる。日本の「茶の湯」を換骨奪胎したようなこの展覧会からはユーモアとともにトム・サックスの真剣な眼差しが感じられる。本展とトム・サックスの制作姿勢を、アーティストの荒木悠が解き明かす。

REVIEW

展覧会だけじゃない。ヴァージル・アブローが仕掛ける次世代への取り組み「Re-Creation Center c/o Virgil Abloh」とは何か?

ファッション、デザイン、アート、建築、音楽と複数の分野にわたって活躍するヴァージル・アブロー。シカゴ現代美術館で開催中の個展「Figures of Speech」と並行して、シカゴのNikeLabで期間限定の「Re-Creation Center c/o Virgil Abloh」がオープンしている。アブローが手がけたこのポップアップで、スタッフにコンセプトについて話を聞いた。

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