ろう者、アーティスト、エデュケーターとともに「アートを通して考える」。全5回のプログラムをチェック

美術やパフォーマンスの世界で活躍するろう者と、聴者のアーティストやエデュケーターを講師として招き、ディスカッションを行う全5回のプログラム「育成×手話×芸術プロジェクト アートを通して考える」が、トット文化館(9月29日、11月23日・12月21日)・東京都現代美術館(10月20日)・象の鼻テラス(12月13日)で開催される。

八幡亜樹『TOTA』より (C) TOTA(2012) YAHATA,Aki

 美術やパフォーマンスの世界で活躍するろう者(手話使用者)と、聴者のアーティストやエデュケーターが自身の活動や考えについて語り、ディスカッションを行うプロジェクト「アートを通して考える」が開催される。企画・モデレーターは、東京藝術大学美術学部准教授でキュレーターの荒木夏実。

 本プロジェクトは全5回で構成。「アートを開く」の講師は「とびらプロジェクト」のプロジェクト・マネージャーを務める伊藤達矢と東京都現代美術館学芸員の八巻香澄が務め、アートとコミュニケーションについて議論。「アートを体験する」では、八巻による「MOTサテライト2019:ひろがる地図」の手話ツアーが行われる。

育成×手話×芸術プロジェクト 「アートを通して考える」メインビジュアル

 「アートと身体」では、3歳半で失聴し現在はアーティスト・アートコーディネーターとして活動する南雲麻衣とアーティストの百瀬文が、映像とダンスを通した表現を語る。また「感覚の境界を超える」と題し、目が見えないインド人と耳が聞こえない日本人が登場するロードムービー『TOTA』の上映とアフタートークも開催。

 そして最終回の「アートとマイノリティ」では、韓国人アーティスト・金仁淑(キム・インスク)とろう者の映画作家の・牧原依里が、アートを通して少数派の文化を伝えることについて語る。

 加えて11月12日には、ろう者のキュレーターであるジョン・ウィルソンによる、ろう者自身が企画するイギリスの美術館における鑑賞プログラムについてのトークも予定。詳細は随時公式ウェブサイトで発表される。

編集部

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