
建築を通して社会問題を見つめる。「シカゴ・アーキテクチャー・バイエニアル」が伝えるもの
9月19日より、シカゴ文化センターで第3回目となる「シカゴ・アーキテクチャー・バイエニアル」が開幕した。「北米最大規模の建築・デザイン展覧会」となる本展は、有名建築の宝庫であるシカゴで、建築をめぐる最前線の動きを紹介するもの。ニューヨーク在住のライター・國上直子が、会場の様子をお届けする。

9月19日より、シカゴ文化センターで第3回目となる「シカゴ・アーキテクチャー・バイエニアル」が開幕した。「北米最大規模の建築・デザイン展覧会」となる本展は、有名建築の宝庫であるシカゴで、建築をめぐる最前線の動きを紹介するもの。ニューヨーク在住のライター・國上直子が、会場の様子をお届けする。

「あいちトリエンナーレ2019」に対し、文化庁が正式な審査を経ずに補助金不交付を決定した。この事態にはどのような問題があり、今後の文化活動にどのような影響を与え得るのか。Arts and Law理事として芸術家の支援にも長く携わってきたシティライツ法律事務所の弁護士・水野祐に聞いた。

建国300年を迎えるヨーロッパの小国・リヒテンシュタイン。世界でも屈指の規模を誇るその個人コレクションを紹介する展覧会「ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝」が、東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムでスタートした。

10月14日までに終了する展覧会と今週スタートした展覧会のなかから、とくに注目したい3つをピックアップして紹介する。なお、台風19号の動きに伴い開館スケジュールが変更される可能性があるため、最新情報は美術館公式サイトやSNSを確認してほしい。

第9回
世界経済フォーラム(WEF)による2018年度版「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本は「調査対象の149ヶ国中110位」という低順位であることが明らかになったが、日本の美術界の現状はどうか。美術手帖では、全11回のシリーズ「ジェンダーフリーは可能か?」として、日本の美術界でのジェンダーバランスのデータ、歴史を整理。そして、美術関係者のインタビューや論考を通して、これからあるべき「ジェンダーフリー(固定的な性別による役割分担にとらわれず、男女が平等に、自らの能力を生かして自由に行動・生活できること)」のための展望を示していく。第8回では、一貫して「ポスト・ヒューマン」のテーマに向き合ってきたキュレーター・長谷川祐子に話を聞いた。

台風19号の接近に伴い、都内近郊の美術館はそれぞれ臨時休館などを行う。

一般社団法人東京ビエンナーレが主催する「東京ビエンナーレ2020」。そのプレイベントが、アーツ千代田3331でスタートした。

東京・恵比寿のNADiff a/p/a/r/tで、『美術手帖』10月号「アーティストのための宇宙論」特集と、坂本夏子「迷いの尺度、スピンオフ」展に関連した坂本夏子×磯部洋明×藤田直哉によるトークイベントが10月18日、開催される。

イラストレーターのみならず、ペインターとしても活躍するジャン・ジュリアンの個展「レコニル」が、東京・渋谷のNANZUKAで開催される。会期は10月12日~11月9日。

ブダペスト国立西洋美術館とハンガリー・ナショナル・ギャラリーのコレクションを紹介する「ブダペスト―ヨーロッパとハンガリーの美術400年」が国立新美術館で開催。本展ではルネサンスから20世紀初頭まで、約400年にわたる絵画、素描、彫刻の名品130点が一堂に会する。会期は12月4日〜2020年3月16日。

地中海、アジア、アフリカ、中南米など世界各地の古代文化が生み出した工芸品117件が一堂に会する、「人、神、自然ーザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界ー」が東京国立博物館 東洋館3室で開催される。会期は11月6日〜2020年2月9日。

あいちトリエンナーレ2019において、参加作家有志が「あいち宣言(プロトコル)」の草案をまとめた。一般からの意見募集も行っている。

フィンセント・ファン・ゴッホはいかにして絵画を学び、画家として成長していったのか。その過程を、「印象派」と「ハーグ派」との出会いから紐解く展覧会「ゴッホ展」が、東京の上野の森美術館で開幕した。

19世紀デンマークを代表する画家、ヴィルヘルム・ハマスホイ。その作品約40点と、同時代のデンマーク絵画を紹介する展覧会「ハマスホイとデンマーク絵画」が2020年1月21日より東京都美術館で開催される。

象徴主義、シュルレアリスム、ポップ・アートなど美術史における絵画のムーブメントに敬意を表しながら、社会的・政治的メッセージを込めた作品を制作するエミリー・メイ・スミス。作品のテーマと主要な「ほうき」のモチーフ、転機となった出来事など、これまでの軌跡について話を聞いた。

これまで異文化間の差異に注目した映像作品を制作してきた荒木悠。その新作個展「RUSH HOUR」が、北海道・札幌のCAI02で開催されている。会期は11月9日まで。

人々が見過ごしがちな物事に焦点を当てた問題提起型のプロジェクトに取り組む原田裕規の個展「One Million Seeings」が、東京・新宿のKEN NAKAHASHIで始まった。会期は10月8日~26日。

東京・新宿の草間彌生美術館で、展覧会「集合の魂たち」展が開幕した。本展では最初期の「集積」作品や、バルーンのインスタレーションを見ることができる。

広島県では初めてとなる、大規模な芸術祭「ひろしまトリエンナーレ2020 in BINGO」が、2020年9月12日〜11月15日に開催される。これに先立ち、総合ディレクターの中尾浩治や広島県知事の湯﨑英彦、アーティストの柳幸典、岩崎貴宏が登壇する記者会見が開かれた。

今年3月にスターダンサーズ・バレエ団が上演し好評を博した、クルト・ヨースの『緑のテーブル』が、2020年3月に東京芸術劇場で再上演される。この上演を記念して、『緑のテーブル』の特別解説イベントも開催。舞踊史に残る傑作と言われる由縁をひも解き、より深く作品を楽しむための絶好の機会となる。