いまや一般に流通することは少ない伊藤若冲(1716〜1800)の水墨画。その水墨による掛け軸の特別展示販売が、東京・北青山のB&B Italia Tokyoで行なわれる。会期は1月23日〜26日。
若冲は江戸中期に活動した画家。細部まで描き込まれ、極彩色で彩られた絹本着色の作品や即興的な筆遣いとユーモラスな表現が特徴の水彩画は、日本美術史上でも異彩を放っており、美術史家の辻惟雄によって「奇想の画家」として位置づけられている。
1971年にはアメリカのコレクターであるプライス夫妻と辻、そして小林忠が協力して東京国立博物館などで若冲展を開催。2000年に京都国立博物館で「-没後200年- 若冲」が行なわれたのを契機にその認知度は拡大し、06年に東京国立博物館、16年に東京都美術館で回顧展が行なわれた。
今回の特別展示販売では、老舗古美術店の協力によって7点(双幅含む)の掛け軸が出品。《群鶏図》や《歌仙双幅図》などを手に入れられる機会となる。