2020.1.11

ソール・ライターから白髪一雄まで。今週末に見たい3つの展覧会

1月に始まったばかりの展覧会のなかから、とくに注目したい3つをピックアップして紹介する。この機会をお見逃しなく。

 

白髪一雄展展示風景より
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新たに発掘された初公開作品も多数。「永遠のソール・ライター」展(Bunkamura ザ・ミュージアム)

展示風景より、左から《無題》(1955頃)、《足跡》(1950頃)《赤い傘》(1958頃)

 2017年に渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで日本初の回顧展が行われ、多くの来場者を集めた写真家ソール・ライター。その第2弾「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」が1月9日に開幕した。

 本展では、17年の回顧展以降に発掘された作品を選び出し、豊富な資料とともに展示。作品の礎となったコンタクトシートや未発表のカラー・スライド、焼き付けた写真を手で小さく破った「スニペット」など、様々な角度からソール・ライターの写真家像を浮かび上がらせる。

会期:2020年1月9日〜3月8日
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1 B1F
電話番号:03-5777-8600
開館時間:10:00〜18:00(金土〜21:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日:1月21日・2月18日
料金:一般 1500円 / 大学・高校生 1000円 / 中学・小学生 700円

11人のアーティストが参加。「DOMANI・明日展2020」(国立新美術館)

展示風景より、宮永愛子《景色のはじまり》(2011-12)

 文化庁が主催する「新進芸術家海外研修制度」の成果発表の機会として、1998年から開催されてきた「DOMANI・明日展」。その22回目が、1月11日に国立新美術館で開幕した。

 今回のテーマは「傷ついた風景の向こうに」。20世紀以降、私たちが経験した天災や人為的災害によって生じた「傷痕」を、作家たちが写真や映像などの表現を用いて「傷ついた風景」へと変容させる。参加作家は日高理恵子、宮永愛子、藤岡亜弥、森淳一、石内都、畠山直哉、米田知子、栗林慧/栗林隆、若林奮、佐藤雅晴の11名。

会期:2020年1月11日~2月16日
会場:国立新美術館 企画展示室2E
住所:東京都港区六本木7-22-2
電話番号:03-5777-8600
開館時間:10:00〜18:00(金土〜20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:火(ただし2月11日は開館)、2月12日
料金:一般 1000円 / 大学生 500円 / 高校生以下無料

東京で初となる大規模個展。「白髪一雄展」(東京オペラシティ アートギャラリー)

展示風景より

 戦後日本の前衛芸術を代表する作家であり、具体美術協会のメンバーとして知られる白髪一雄。その東京初の大規模個展が、東京オペラシティ アートギャラリーで1月11日に東京オペラシティ アートギャラリーで開幕した。

 本展では、「フット・ペインティング」を用いて制作された白髪最盛期の作品群だけでなく、初期の油彩画、密教に影響を受けた60〜70年代の作品、立体、水彩画、自筆原稿をはじめとする資料など約120点を展示。いま注目を集める白髪の人生を、様々な角度から照射する。

会期:2020年1月11日〜3月22日
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
電話番号:03-5777-8600
開館時間:11:00〜19:00(金土〜20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月(祝日の場合は翌火曜日)、2月9日
料金:一般 1200円 / 大学・高校生 800円 / 中学生以下無料