MAGAZINE

ガリン・ヌグロホ監督のサイレント映画『サタンジャワ』を立体音響で。森永泰弘、コムアイも参加

国際交流基金アジアセンターによる文化の祭典「響きあうアジア 2019」の一環として、ジャワ島の神秘を描くガリン・ヌグロホ監督作品『サタンジャワ』の一日限りのライブコンサート上映が行われる。サウンドデザイナーの森永泰弘と「水曜日のカンパネラ」として音楽活動を展開するコムアイも参加する立体音響コンサート版で、気鋭のサイレント映画を見ることができる。上映は7月2日のみ。

NEWS / EXHIBITION

外皮/内部と心理的距離。松岡剛評 七搦綾乃「rainbows edge」展

自然現象や動植物の姿をモチーフに、木目やひび割れを生かした木彫作品などを制作する若手アーティスト、七搦綾乃(ななからげ・あやの)の個展が、アートギャラリーミヤウチ(広島)で開催された。干からびた野菜や果物、そして布に覆われた人体のような形態を組み合わせた作品群からなる「rainbows edge」シリーズが展開された本展を、広島市現代美術館学芸員の松岡剛がレビューする。

REVIEW

アニメーションを時間的経験から読み解く。仲山ひふみ評『スパイダーマン:スパイダーバース』

マーベル・コミックのマンガを原作とする「スパイダーマン」シリーズの最新映画『スパイダーマン:スパイダーバース』。同シリーズ初のアニメ作品であり、アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞するなど国内外で話題となった本作を、若手批評家の仲山ひふみがレビューする。

INSIGHT

分断と向き合い、多様な接続を生み出すために? 内海潤也評「六本木クロッシング2019展:つないでみる」

3年に1度、日本のアートシーンの新たな動向を探るシリーズ展として2004年以来開催されてきた「六本木クロッシング」。6回目となる本展は、現代美術の表現に見られる「つながり」に着目。テクノロジーの進化によって生活が便利になるいっぽうで様々な「分断」が顕在化するなか、多様な「つながり」を提示するアーティストの実践から見えてくるものとは。キュレーターの内海潤也が論じる。

REVIEW

「ロバート・フランク展 - もう一度、写真の話をしないか。」日本では23年ぶりの大規模個展が清里フォトアートミュージアムで開催

世界でもっとも重要な写真家のひとりとして、同世代および後進の写真家に、多大な影響を与えてきたロバート・フランク。その日本では23年ぶりとなる大規模個展「ロバート・フランク展 - もう一度、写真の話をしないか。」が、山梨の清里フォトアートミュージアムで開催される。会期は2019年6月29日〜9月23日。

NEWS / PROMOTION

「霧の彫刻」から、山口晃が描く親鸞まで。6月号新着ブックリスト(2)

雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。第2弾では、昨年開催された「霧の抵抗 中谷芙二子展」 (水戸芸術館現代美術ギャラリー)のカタログから、山口晃による小説『親鸞』(五木寛之著)の挿画集まで、『美術手帖』6月号に掲載された注目の新刊を3冊紹介する。

INSIGHT

PREMIUM

クリムトとウィーン分離派。「新しい芸術」を目指した「戦い」の軌跡をたどる

グスタフ・クリムトが「分離派」を結成した1897年。それはクリムトが「クリムト」となる道の始まりだった。絢爛たる「黄金様式」や私生活における女性たちとのエピソードから、クリムトには華やかなイメージがある。しかし、「自分ならではの様式」を求めていく道は、同時に保守的なウィーン美術界との「戦い」の道でもあった。本稿では、クリムトのキャリアのうち「ウィーン分離派」時代に焦点を当て、「クリムト展」そして「ウィーン・モダン」展の展示作品とともに、彼の「戦い」の軌跡をたどる。

INSIGHT

ポロックから福沢一郎まで。6月号新着ブックリスト(1)

雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。第1弾では、ジャクソン・ポロックの形象性や装飾性に注目した作品論から、今年東京国立近代美術館で回顧展が開催された画家・福沢一郎の著書を読み解く論考集まで、『美術手帖』6月号に掲載された注目の新刊を3冊ずつ紹介する。

INSIGHT

加藤泉の個展が原美術館とハラ ミュージアム アークで同時期開催へ。圧倒的なスケールで描かれる「生命体」を展観する

原始的な生命体をモチーフに、90年代半ばから活動を続けてきたアーティスト・加藤泉。その個展「加藤泉―LIKE A ROLLING SNOWBALL」が、群馬・ハラ ミュージアム アーク(7月13日〜2020年1月13日)と原美術館(8月10日~2020年1月13日)で開催される。

NEWS / EXHIBITION

第14回

【シリーズ:BOOK】 「現代アート」を問い直す批評の実践。『アートートロジー 「芸術」の同語反復』

『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本から注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2019年6月号の「BOOK」2冊目は、クロスジャンル的に活動する批評家・佐々木敦が2017〜18年の展覧会、公演、書籍、映画などを通じて「現代アート」を問い直す『アートートロジー 「芸術」の同語反復』を取り上げる。

SERIES / BOOK

第13回

【シリーズ:BOOK】 破壊と復興の地を見つめ続けて。『あわいゆくころ 陸前高田、震災後を生きる』

『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本から注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2019年6月号の「BOOK」1冊目は、震災後に岩手・陸前高田へ移り住み、変わりゆく風景や人々の言葉を記録してきたアーティスト・瀬尾夏美によるツイート集やエッセイ、絵物語を収録した『あわいゆくころ 陸前高田、震災後を生きる』を取り上げる。

SERIES / BOOK

バレンシアガの新キャンペーン・ビジュアルをチェック。ジャン・ピエール・アタルが見せる独自の世界

つねに話題を振りまき続けるデムナ・ヴァザリアが率いるメゾン「バレンシアガ」。その2019年フォールコレクションのキャンペーンビジュアルが公開された。今回、ビジュアルを手がけたのは、現代社会の表層を写真によって表現し続けているジャン・ピエール・アタル。

NEWS / HEADLINE

ホンマタカシが自身初の音楽ドキュメンタリー『アヤクーチョの唱と秩父の山』を制作。アップリンク吉祥寺で2日間限定上映を実施

写真活動と平行して、映画やインスタレーションなど作品形態や発表の場を変化させながら探求を続けてきたホンマタカシが、新たに自身初となる音楽ドキュメンタリー『アヤクーチョの唱と秩父の山』を制作。本作は7月27日と28日の2日間限定で、アップリンク吉祥寺で上映される。

NEWS / EXHIBITION