MAGAZINE

いま、「ともに」見ることとは何か。南島興評 「ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展」

東京オペラシティ アートギャラリーで「ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展」が開催された。会場は、モノトーンの作品のみを集めた「色を想像する」と、薄暗い空間に展示された作品を手元のライトで照らしながら鑑賞する「ストーリーはいつも不完全……」というふたつの展示室で構成。本展をコロナ禍におけるもうひとつの「オンライン展覧会」と位置づけ、ともに見ることの(不)可能性を横浜美術館学芸員の南島興が論じる。

REVIEW

フェルメール初期の傑作も来日。「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」が2022年に東京都美術館で開催へ

「ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展」が、2022年1月22日〜4月3日に東京都美術館で開催される。フェルメール初期の傑作《窓辺で手紙を読む女》に加え、レンブラント、メツー、ファン・ライスダールなど、17世紀オランダ絵画の黄金期を彩る珠玉の名品約70点を展示する予定だ。

NEWS / EXHIBITION

第23回亀倉雄策賞を受賞。田中良治「光るグラフィック展 0 」をクリエイションギャラリーG8でチェック

1997年に急逝したグラフィックデザイナー・亀倉雄策の生前の業績をたたえ、グラフィックデザインの発展に寄与することを目的として99年に設立された亀倉雄策賞。その第23回を受賞した田中良治の個展「光るグラフィック展 0」が、銀座のクリエイションギャラリーG8で開催されている。会期は7月28日まで。

NEWS / PROMOTION

様々な女性を手がかりにマン・レイの作品世界をたどる。「マン・レイと女性たち」展がスタート

恋人からモデル、女優、ダンサー、社交界の貴婦人たちまで、20世紀を代表する芸術家マン・レイの人生に登場した様々な「女性たち」を手がかりに、マン・レイの作品世界を総覧する展覧会「マン・レイと女性たち」が、Bunkamura ザ・ミュージアムで開幕した。

NEWS / REPORT

「しなやかさ」を大きくはみ出す。中村史子評「ピピロッティ・リスト」展

4〜6月、京都国立近代美術館にて「ピピロッティ・リスト:Your Eye Is My Island-あなたの眼はわたしの島-」展が開催された。初期作から最新作にわたる、身体、女性、自然、エコロジーをテーマとした作品約40点で構成。近年特徴的な、ダイナミックなプロジェクションによる映像をソファやベッド、クッションといった親密な空間のなかで鑑賞する本展を、愛知県美術館学芸員の中村史子がレビューする。

REVIEW

スニーカーで提案する次世代のアップサイクル。ネルホルの田中義久がT‐HOUSE New Balanceで新たなインスタレーションを展開

東京・日本橋浜町の「T‐HOUSE New Balance (ティーハウス ニューバランス)」でグラフィックデザイナー・田中義久とニューバランスの「東京デザインスタジオ」プロジェクト 「Yoshihisa Tanaka × Tokyo Design Studio cooperative research vol.02」がスタートした。会期は8月10日まで。

NEWS / PROMOTION

滋賀県立美術館ディレクター・保坂健二朗インタビュー。目指すのは「リビングルーム」としての美術館

約40年の歴史を持つ滋賀県立近代美術館(1984年開館)が今年6月、「滋賀県立美術館」として新たに開館を迎えた。この新しい美術館を率いるのが、新ディレクター(館長)として就任した保坂健二朗だ。開館を直前に控えたタイミングで、保坂に今後の展望を聞いた。

INTERVIEW

第42回

櫛野展正連載「アウトサイドの隣人たち」:駆け抜ける制作衝動

ヤンキー文化や死刑囚による絵画など、美術の「正史」から外れた表現活動を取り上げる展覧会を扱ってきたアウトサイダー・キュレーター、櫛野展正。2016年4月にギャラリー兼イベントスペース「クシノテラス」を立ち上げ、「表現の根源に迫る」人間たちを紹介する活動を続けている。彼がアウトサイドな表現者たちに取材し、その内面に迫る連載。第42回は音楽家でありながら細胞のように広がる絵を描き続ける小林亮平さんを紹介する。