アートとゲームの親和性。中尾拓哉評 アラン、斉と公平太「非零和無限不確定不完全情報ゲームとしてのアート?」

ゲームとアートとの関係について思考し、新たなゲームを生み出す2人のアーティスト、アラン(三浦阿藍)と斉と公平太による展覧会が、副田一穂のキュレーションによって行われた。既存のゲームを組み替える斉と公平太と、新たなゲーム空間を生み出すアランの制作から見えてくるアートとゲームのあわいについて、『マルセル・デュシャンとチェス』の著者である、美術評論家の中尾拓哉がレビューする。

REVIEW

SNS時代の人格を写し取る絵画とは。戸田悠理インタビュー

ウェブから見つけた広告や人物を組み合わせ、そのイメージをもとに油彩画を描く戸田悠理。2018年のニューヨーク滞在で習得したシルクスクリーンも組み合わせながら、一貫して「人間を描く」ことを追求してきた。東京・天王洲の児玉画廊のグループ展「Deal in Fantasy」(2020年1月25日〜2月25日)で新作を発表する戸田に、制作の原点と今後の展望を聞いた。

INTERVIEW

原発事故の影響を受けた4つの森でホンマタカシが見たもの。『その森の子供 mushrooms from the forest』の新装版と刊行記念展をチェック

2011年の東日本大震災発生直後に福島県の森に入り、そこに生えていたキノコの撮影を敢行した写真家のホンマタカシ。この「その森の子供 mushrooms from the forest」シリーズの新装版が、東京・恵比寿のPOSTより刊行された。現在POSTでは、同書の刊行記念展も開催されているので、こちらもあわせてチェックしたい(〜2月23日)。

NEWS / EXHIBITION

光を見ることは可能か? 菅原伸也評 イズマイル・バリー「みえないかかわり」

素材の本質から事物をとらえ、見るという行為そのものを問いかけるイズマイル・バリーの日本初個展が銀座メゾンエルメス フォーラムにて開催された。展示会場全体を光学装置とし、映像作品を中心に、ドローイング、インスタレーションなど、さまざまな形態の作品が発表された。最小限の状況設定から生み出された繊細な作品群を通して、視覚への実験的なアプローチを行った本展を、美術批評家の菅原伸也が紐解く。

REVIEW

新型コロナウイルスの蔓延で中国・香港全土の文化機関が休館。アート・バーゼル香港はどうなる?

新型コロナウイルスによる肺炎が世界に拡大するなか、中国本土路線の運航便数が激減し、中国全国の文化機関が休館している。このような状況のなか、3月に予定されているアジア最大級のアートフェア「アート・バーゼル香港」は無事開催されるのか?

NEWS / HEADLINE

中心−周縁のヒエラルキーを超え、両者を結ぶルートを見出す。檜山真有評「表現の生態系 世界との関係をつくりかえる」展

群馬県のアーツ前橋にて開催された「表現の生態系 世界との関係をつくりかえる」展では、現代美術作品に限らず「現代における生を表現を通じてつなぎ直す」様々な試みが紹介された。人類学や社会学の研究者を企画協力に迎えて構成された本展を、若手キュレーターの檜山真有がレビューする。

REVIEW

気鋭のネオン・アーティストWAKUとは何者か。TAKAYUKI ISAYAMA監修の音楽と融合する新作個展が開催

気鋭のネオン・アーティストとして注目を集めるWAKUの個展「In Person」が、東京・原宿のCOMMONで開催されている。本展では、合計4点の新作発表に加えて、⾳楽監修にYATTのTAKAYUKI ISAYAMAを起⽤。会場全体をひとつの環境としてとらえて、展⽰を構成している。会期は2⽉2⽇まで。

NEWS / EXHIBITION

知られざる前衛画家が刻んだ、日本の未来。沢山遼評「坂田一男 捲土重来」展

1920年代のパリにおいて、第一線で活躍していた前衛画家・坂田一男。同展では、その功績が十分に評価されているとは言えなかった作家の全貌を、著書『抽象の力』で坂田にスポットを当てた造形作家の岡﨑乾二郎を監修に招くことで、みごとに蘇らせた。坂田の同時代性、そして度重なる災害に苛まれる日本の現状をも予見するような現在性について、批評家の沢山遼がレビューする。

REVIEW

様々な曲線で構成される木工とチョコレート。木製デザイン雑貨ブランド「Hacoa」の展覧会が21_21 DESIGN SIGHTで開催

伝統工芸品の産地が衰退を続けるなか、技術継承と後継者問題を解決すべく、日々ものづくりと向き合っている木製デザイン雑貨ブランド「Hacoa(ハコア)」。今回、同ブランドは、木工と合わせてチョコレートを製作。東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開催される展覧会「Hacoa Exhibition & Shop 木工とチョコレートの関係」を通じて、なぜいまチョコレートをつくったのか、その理由を解き明かしていく。会期は2月1日〜14日。

NEWS / EXHIBITION

アートへの熱狂が生む新しい目線。サマリー・ファウンダー&CEO 山本憲資インタビュー

スマートフォンと連携した収納サービス「サマリーポケット」を運営する株式会社サマリーの代表・山本憲資は、国内外で年間100を超える展覧会に出向く現代アートフリークとして知られる。スタートアップのファウンダーとして、熱狂的なアートギークとして、その両輪に向き合う日々から見えてきたものとは何かを聞いた。

INTERVIEW

参加作家は平山昌尚、やんツー、澤田華ら5組。鑑賞者を楽観へ誘う展覧会が「BnA Alter Museum」で開催へ

人々は、いかにして未来を肯定し、楽観して生きていけるだろうか? この問いを出発点に、アート作品、そして展覧会とその内外にあるシステムを通して、鑑賞者を楽観へと誘う展覧会「楽観のテクニック」が、京都のBnA Alter Museumで開催される。参加作家は、平山昌尚、やんツー、澤田華、木村翔馬、ペフの5組。会期は4月18日〜11月21日(宿泊者に限り、3月20日より一部作品の限定公開を予定)。

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