隈研吾らが結集。京都・上七軒の旧長谷川邸を再生する「THE TIMELESS CONDOMINIUM」始動

京都・上七軒に残る歴史的建築「旧長谷川邸」を舞台に、日本の匠の技と現代のラグジュアリーが融合するプロジェクト「THE TIMELESS CONDOMINIUM」が始動。第一弾として、隈研吾をはじめとする各分野のトップランナーが参画する邸宅「THE SILENCE – Furnished by ARMANI / CASA」が計画されている。

左から、御庭植治 代表取締役 小川勝章(作庭家)、金剛組 代表取締役社長 大槻純一郎(施工)、隈研吾建築都市設計事務所 隈研吾(デザインスーパーバイザー)、フィード 代表取締役 中村建治(事業主)、平安佛所 江里康慧(彫刻)、中村外二工務店 代表 中村公治(茶室施工)

 不動産デベロッパーの株式会社フィードは、日本に宿る本質的な価値を未来へと継承するプロジェクト「THE TIMELESS CONDOMINIUM」を始動した。第1弾として、京都・上七軒に位置する約200年の歴史を持つ「旧長谷川邸」を再生する計画が発表された。

 同プロジェクトは、日本の建築や文化、精神性を再解釈し、「百年後にも評価される価値」を持つ邸宅として提示することを目指すもの。舞台となる旧長谷川邸は、かつてお茶屋として使用されていた歴史的建築であり、日本の芸能文化の文脈とも深く結びつく場所だ。

 再生プロジェクトには、建築家・隈研吾がデザインスーパーバイザーとして参加。さらに、社寺建築で知られる金剛組、数寄屋建築の名匠である中村外二工務店、作庭を担う御庭植治など、日本建築文化を支えてきた専門家が集結する。加えて、仏師の江里康慧が象徴的な彫刻を手がける。

 空間の設えには、アルマーニ / カーザが参画。東洋と西洋の美意識を横断するラグジュアリーな住空間が構想されており、伝統と現代性が交錯する新たな価値の創出が試みられる。

 計画されている施設「THE SILENCE – Furnished by ARMANI / CASA」は、セカンドハウスやホテルコンドミニアムとしての機能を持ち、今年夏秋に着工、2028年春夏の竣工を予定している。

 本プロジェクトの背景には、日本文化に根付く「もったいない」の精神がある。フィードは、従来のリユース・リデュース・リサイクルに加え、「リスペクト」を重視する「4R」の思想を掲げ、歴史的建築をたんなる保存にとどめず、新たな価値として再生することを目指す。

 歴史的建築の保存とラグジュアリー開発の融合という点で、この取り組みは文化財活用の新たなモデルともなり得る。日本の美意識と職人技をどのように現代へ接続し、世界へ発信していくのか。その試みの行方が注目される。

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