初のコラボ
これまでにないクレジットカードが登場した。丸井グループが、国立美術館、国立文化財機構、国立科学博物館とコラボレーションしたクレジットカード、「ミュージアム エポスカード」を3月21日からスタートさせた。
近年、美術館・博物館では光熱費の高騰や増え続ける所蔵品の維持管理費用が膨らみ、大きな問題となっている。その一例として、国立科学博物館がコロナ禍による入館料収入の減少や、燃料価格の高騰による光熱費関連の支出の増加により、同館の「標本・資料の収集・保管」が資金的な危機を迎えたことを受け、クラウドファンディングでその切実な現状を訴え、約9億円を集めたことは記憶に新しいだろう。
国の文化予算が増加することはなく、国立館も「自ら稼ぐ」ことを求められるなか、丸井グループと独立行政法人国立美術館、独立行政法人国立文化財機構、独立行政法人国立科学博物館が協働し、誕生したのが「ミュージアム エポスカード」だ。
独立行政法人国立美術館は、国立西洋美術館・国立新美術館・東京国立近代美術館・京都国立近代美術館・国立工芸館・国立国際美術館・国立映画アーカイブ・国立アートリサーチセンターを設置・運営する法人。また国立文化財機構は東京国立博物館・京都国立博物館・奈良国立博物館・九州国立博物館などを設置・運営する。これら3法人が同じ枠内で協働すること自体が珍しいケースだ。
