東京・上野の国立科学博物館が、標本資料の収集保管活動の継続を目指して実施したクラウドファンディング「地球の宝を守れ|国立科学博物館500万点のコレクションを次世代へ」。本プロジェクトが、国内における史上最高額となる約9億円を集めることに成功した。
今回のクラウドファンディングは、コロナ禍による入館料収入の減少や、燃料価格の高騰による光熱費関連の支出の増加により、同館の「標本・資料の収集・保管」が資金的な危機を迎えたことを受けたもの。8月7日〜11月5日の90日間で、国内クラウドファンディング史上最多となる5万6584名の支援者から、国内最高支援額となる約9億円の支援を集めた。なお、銀行振込分の着金があり、最終的な支援者数や金額は11月13日に確定するという。
本プロジェクトを実施したREADYFORの文化部門長/キュレーター・廣安ゆきみは、史上最高額の支援達成に際して、次のコメントを発表している。
今回の国立科学博物館によるプロジェクトにはさまざまな反響をいただき、日本の博物館・文化施設の資金調達(ファンドレイジング)のあり方はどうあるべきか、議論のきっかけにもなっています。私たちは、クラウドファンディングを始めとした寄付募集は、資金を集めるだけでなくその施設・団体を応援してくださる「人を集める」ところにも大きな意味があると考えています。そうした支援者の方々との繋がりが、今後の文化施設の運営においても大きな助けになるのではないかと感じています。
─プレスリリースより