博物館法よ、お前もか。

2月22日、博物館のあり方を定義する「博物館法」の改正案が閣議決定された。博物館への登録要件を緩和するかたちとなった今回の改正の問題点を、博物館法が専門の名古屋大学教授・栗田秀法が指摘する。

INSIGHT

受け継がれるのは美術館の“DNA”。「はじまりから、いま。」展に見る、70年にわたる作品収集と美術館活動の歴史

東京・京橋のアーティゾン美術館で現在、「はじまりから、いま。1952-2022 アーティゾン美術館の軌跡──古代美術、印象派、そして現代へ」と題された展覧会が開催されている。本展は、同館の前身となるブリヂストン美術館開館から現在に至るまでの作品収集と美術館活動の歴史を遡るかたちで紹介するものだ。70年に渡り連綿と紡がれてきた美術館のDNAともいうべきものとは何か? 本展を担当した学芸員(田所夏子・平間理香)、司書(黒澤美子)に見どころと共に話を聞いた。

INTERVIEW / PROMOTION

アートを通して起こる地域とクリエイションの循環。国東半島を舞台に実施される「石の部屋」ツアーとは?

2020年に大分県豊後高田市の長崎鼻にオープンした「不均質な自然と人の美術館」。福岡を拠点とするクリエイティブ・ラボ「anno lab(あのラボ)」による3点のインスタレーション作品が常設される美術館だ。メンバーは開館の準備段階から土地との関わりを深め、現地の文化に触れていくなかで新作《石の部屋》の構想を温めた。来たる3月5日〜6日、その作品発表に伴い、国東の自然と文化を深く体験できる「石の部屋」ツアーが実施される。

INSIGHT / PROMOTION

「ぺらぺらの彫刻」から、映画論のアンソロジーまで。『美術手帖』2月号新着ブックリスト(2)

新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を取り上げる、雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナー。「ぺらぺら」をキーワードに彫刻を考える1冊『ぺらぺらの彫刻』から、21人の映画論者それぞれの方法論を紹介する『映画論の冒険者たち』まで、注目の新刊を3冊ずつ2回にわたり紹介する。

INSIGHT

「彫刻」を問い直す1冊から、21世紀の映画を論じる映像批評集まで。『美術手帖』2月号新着ブックリスト(1)

新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を取り上げる、雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナー。アーティストであり批評家の小田原のどかが彫刻を「思想的課題」として論じる『近代を彫刻/超克する』から、21世紀の映像を明るさ/暗さの両面から論じる『明るい映画、暗い映画』まで、注目の新刊を3冊ずつ2回にわたり紹介する。

INSIGHT

PREMIUM

第6回

「タコの滑り台」は著作物なのか? 機能のある実用品のデザインの著作権を考える

タコをモチーフにしたユニークな滑り台。この著作権をめぐる2つの会社の裁判において、タコの滑り台は著作物ではないという判決がくだされた。Art Lawの専門家である弁護士・木村剛大が、この事例から機能のある実用品のデザインの著作権について解説する。

最初の緊急事態宣言下で発表されたインターネットアート。《隔離式濃厚接触室》資料化の意義を企画者・武澤里映に聞く

最初の緊急事態宣言下で発表された布施琳太郎の《隔離式濃厚接触室》(2020)。今回新たに制作された資料版が大阪大学総合学術博物館でお披露目となり、また国際日本文化研究センターに収蔵が決まった。ポストコロナの社会について様々に論じられてきた約2年後のいま、本作の資料版を制作する意義について、企画者の武澤里映に話を聞いた。

INTERVIEW