タイ・バンコク出身のアリン・ルンジャーンは、映像《246247596248914102516... そして誰もいなくなった》(2017)を通じて、時間と地理的な境界を再構築し、ヒトラーの最後の面会者がタイの民主化革命に関わったメンバーであるという事実を掘り下げている。これにより、歴史的背景と私的経験が交錯する境界の拡張が試みられている。
日本人の両親を持ち、ロサンゼルスで生まれ現在はニューヨーク在住の田島美加は、ジャンル横断的な制作姿勢を見せている。その「アールダムーブルモン」シリーズや「ネガティブ・エントロピー」シリーズは、環境、社会、テクノロジーをテーマにした作品であり、各々の境界を融解させながら表現されている。
さらに、ヴォルフガング・ティルマンスやヤン・ヴォーなどの作家の作品も紹介され、現代社会における様々な境界の問題が視覚的に提起される。この展覧会は、私たちが日々見過ごしている「境界」を問い直すことで、多様性や共生の価値を再認識する機会を提供するだろう。
出品作家の一覧は以下の通り:クリスチャン・ボルタンスキー、フェリックス・ゴンザレス=トレス、廣直高、鎌田友介、マイク・ケリー、キム・ボム、松井智惠、三島喜美代、ミヤギフトシ、森村泰昌、アリン・ルンジャーン、カリン・ザンダー、シンディ・シャーマン、田島美加、田中功起、ヴォルフガング・ティルマンス、ヤン・ヴォー、エヴェリン・タオチェン・ワン、ミン・ウォン、山城知佳子、やなぎみわ。 ※変更となる場合がある
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