ARTISTS
シンディ・シャーマン
Cindy Sherman
シンディ・シャーマンは1954年アメリカ、ニュー・ジャージー州生まれ。70年代後半より活動を開始。自身を被写体とした白黒の写真シリーズ「アンタイトルド・フィルム・スティル」(1977〜80)で知られ、セルフ・ポートレイトの代表的なアーティストとして活躍し続けている。
80年代は、汚物にまみれた人形や腐敗した食べものなどを配した「惨事」シリーズ(1985〜89)などを発表。その後、カラー写真を制作するようになり、90年代には医療用の人体模型を使った「セックス・ピクチャーズ」シリーズ(1992)や、西洋名画に描かれる人物に扮した「ヒストリー・ポートレイト」シリーズ(1990)を手がける。すべての作品に共通して、メイクから衣装、舞台設定や撮影まで自らでこなす。制作にあたって参照する原作やモデルはなく、代表作の「アンタイトルド・フィルム・スティル」では、典型的なヒロインが出演するハリウッドのB級映画のワンシーンや、ファッションや広告のメディアがつくり上げた女性のイメージを表現。見られる側にある弱者という構図を取り、ジェンダーの虚構性や性の問題について提起する。97年には初監督したホラー映画『オフィスキラー』が公開。2000年代以降は「熟女」(2008〜)などカラー写真のシリーズや、デジタル加工を用いて顔の造作の改造を試みた新たな作品にも取り組む。
12年にニューヨーク近代美術館(MoMA)で大回顧展が開催。日本では、1996年に初めて「シンディ・シャーマン」展が東京都現代美術館などを巡回。2016年に第28回高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)を受賞。17年よりInstagramのアカウントを公開し、セルフィーを投稿している。
80年代は、汚物にまみれた人形や腐敗した食べものなどを配した「惨事」シリーズ(1985〜89)などを発表。その後、カラー写真を制作するようになり、90年代には医療用の人体模型を使った「セックス・ピクチャーズ」シリーズ(1992)や、西洋名画に描かれる人物に扮した「ヒストリー・ポートレイト」シリーズ(1990)を手がける。すべての作品に共通して、メイクから衣装、舞台設定や撮影まで自らでこなす。制作にあたって参照する原作やモデルはなく、代表作の「アンタイトルド・フィルム・スティル」では、典型的なヒロインが出演するハリウッドのB級映画のワンシーンや、ファッションや広告のメディアがつくり上げた女性のイメージを表現。見られる側にある弱者という構図を取り、ジェンダーの虚構性や性の問題について提起する。97年には初監督したホラー映画『オフィスキラー』が公開。2000年代以降は「熟女」(2008〜)などカラー写真のシリーズや、デジタル加工を用いて顔の造作の改造を試みた新たな作品にも取り組む。
12年にニューヨーク近代美術館(MoMA)で大回顧展が開催。日本では、1996年に初めて「シンディ・シャーマン」展が東京都現代美術館などを巡回。2016年に第28回高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)を受賞。17年よりInstagramのアカウントを公開し、セルフィーを投稿している。