日本文化政策学会、「表現の不自由展・その後」展示中止に声明文を発表。表現の場の萎縮を危惧
日本文化政策学会は9日、「あいちトリエンナーレ2019」において「表現の不自由展・その後」が展示中止となった件に対し、声明文を発表。「検閲」に対する批判とともに、今後の表現の場の萎縮について危惧を示した。
日本文化政策学会は9日、「あいちトリエンナーレ2019」において「表現の不自由展・その後」が展示中止となった件に対し、声明文を発表。「検閲」に対する批判とともに、今後の表現の場の萎縮について危惧を示した。
今週スタートした展覧会のなかから、とくに注目したい3つをピックアップしてお届けする。この機会をお見逃しなく。
美術作家/絵本作家として活動する趙里奈(ちょう・りな)の初個展「nursery」が、東京・恵比寿のPeopleで開催される。本展はPUGMENTによる企画展の第1弾。会期は8月16日〜9月15日。
原始生命体を思わせるモチーフで多様な作品を生み出す加藤泉。その個展「LIKE A ROLLING SNOWBALL」が、群馬・伊香保のハラ ミュージアム アークに次いで、東京・品川の原美術館でも開幕した。新作が並ぶ本展の見どころとは?
ICOM(アイコム/国際博物館会議)の京都大会を記念し、世界遺産・清水寺で展覧会「CONTACT つなぐ・むすぶ 日本と世界のアート展」が9月1日〜8日の8日間にわたって行われる。小説家・原田マハが監修する本展は、西洋近代絵画、現代美術、文学、マンガ、映画など、ジャンルを越えた作品が集結する、清水寺創建後1200年の歴史のなかで初の企画となる。9日、清水寺で行われた記者会見で全参加作家が発表された。
絵画・立体作品のほか、建築設計や多くの著書で知られる岡﨑乾二郎の展覧会が、東京・天王洲のTakuro Someya Contemporary Artで開催されている。会期は8月24日まで。
今年100周年を迎えるドイツの芸術学校・バウハウス。これを記念し、渋谷のユーロスペースを皮切りに全国の劇場で「バウハウス100年映画祭」が開催される。選りすぐりのドキュメンタリーによる4プログラム・全6作品をお見逃しなく。
大理石やブロンズといった伝統的な素材による西洋彫刻に向き合いながら、創作を続けてきた彫刻家・三矢直矢。その新作個展が東京・神宮前のnomadicaで開催される。会期は2019年8月23日〜9月1日。
18世紀の宮廷服や20世紀初頭の紳士服、ストリートカルチャーを反映した現代の服まで、京都服飾文化研究財団(KCI)のコレクション、美術作品、マンガ、映像、インスタレーションなど約300点が集まる展覧会「ドレス・コード?──着る人たちのゲーム」が京都国立近代美術館で開幕した。
1年間で230万人が来館したお台場のチームラボ「ボーダレス・ミュージアム」が、今秋上海・⻩浦濱江に常設美術館としてオープンする。「EPSON teamLab无界美术馆:teamLab Borderless Shanghai」では、東京のおよそ1.5倍の大きさとなる《ランプの森》や、世界初公開の大規模な作品など約50点の「境界のないアート」を展示。
ドキュメンタリー的であると同時に演劇的でもあり、事実と虚構の隙間を行き交う写真作品で知られるアメリカの写真家、フィリップ=ロルカ・ディコルシア。そのキャリアを総覧する個展が9月10日〜10月12日にデイヴィッド・ツヴィルナー香港で開催される。
2021年度に開館を予定している大阪中之島美術館は、開館プレイベントとして18年度に新収蔵したサラ・モリス《サクラ》を公開する。同作は大阪の街を舞台にした映像作品で、今回が世界初公開となる。
2018年に食道がんのため他界した演奏家の小杉武久。音を用いた表現の第一人者として知られる小杉の50年以上にわたる活動を紹介する「小杉武久の2019」が、埼玉県深谷市と東京都渋谷区の3会場で開催される。
美術評論家連盟が「『あいちトリエンナーレ2019』における『表現の不自由展・その後』の中止に対する意見表明」を発表した。
ニューヨークにある巨大植物園「ニューヨーク植物園」で、2020年に草間彌生の大規模個展が開催されることが明らかになった。
8月6日に公開された、「あいちトリエンナーレ2019」参加作家によるステートメントに対し、新たな賛同者が加わった。そのなかには《平和の少女像》作者であるキム・ソギョンとキム・ウンソンも含まれている。
サカナクションのボーカルである山口一郎が2015年にスタートさせたプロジェクト「NF」。このNFがサウンドプロデュースを手がける「ROOF TOP ORCHESTRA 音を奏でる庭園」がGINZA SIXでスタートした。
8月3日に展示が中止となったあいちトリエンナーレ2019の「表現の不自由展・その後」に関し、同展実行委員会が大村秀章愛知知事宛ての公開質問状を提出。展示再開を要請するとともに、法的対抗手段も検討していることを明らかにした。
「あいちトリエンナーレ2019」に参加している韓国の作家、イム・ミヌクとパク・チャンキョンの2作家がそれぞれ自身の作品を引き上げることを公表した。
「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展・その後」において、脅迫が原因で展示が中止となったことについて、同芸術祭に参加する国内外のアーティスト72組がステートメントを発表。脅迫や恫喝への強い抗議を訴えながら、芸術祭の回復と継続と安全が担保された上での自由闊達な議論の場を求めた。