ニューヨーク市ブロンクスにあるニューヨーク植物園で2020年5月2日から11月1日まで、草間彌生の個展が開催されることが発表された。新作を含め、絵画やインスタレーションなど多岐にわたる作品群が展示されるという。
本展は、草間のインスピレーション源のひとつでもある「自然」とのつながりが大きなテーマ。ミラールームや花やカボチャの水玉模様の立体など、草間の代表的な作品が並ぶだけでなく、植物園の温室を使ったインタラクティブなインスタレーションも展示。これは今回のために制作されるもので、草間にとっても初の試みだ。
会場となるのはニューヨーク植物園の約100ヘクタールの全敷地と、敷地内に点在する歴史的建造物。屋外スペースでは、今回ための新作を配し、エニッド・A・ホウプト温室では、草間の大型絵画からインスピレーションを得た園芸作品が展示されるという。また、ルーエスター T. メルツ図書館では、植物のスケッチ、紙を使った作品、コラージュ、アッサンブラージュ、そしてソフト・スカルプチャーなど、草間の初期作品を展示。草間がそのキャリアを通じ、いかに自然界からインスピレーションを受け、それを発展させていったかという過程を提示する。
本展開催にあたり、ニューヨーク植物園のCEO、キャリー・レボラ・バラット博士は「草間作品の多くが抽象的な外見を有していますが、これは彼女が宇宙、とりわけ自然界をいかにとらえているかが表現されているものなのです。今回私達の施設での展示会を実現するにあたり、彼女の芸術的ビジョンを共有いただけたことについて、アーティストに感謝いたします」とコメントしている。
なお会期中には複数の公開講座プログラムも開催予定だという。