EXHIBITIONS
スプツニ子!「Can I Believe in a Fortunate Tomorrow? ー幸せな明日を信じてもよい?ー」
KOTARO NUKAGA 天王洲で、マルチメディアアーティストで映像作家としても知られるスプツニ子!(Sputniko!)による展覧会「Can I Believe in a Fortunate Tomorrow? ー幸せな明日を信じてもよい?ー」が開催されている。
本展は、未発表の新作を含む3シリーズの作品によって構成され、2009年のアルスエレクトロニカ(オーストリア)への参加以降、メディアアート、テクノロジーの世界を先陣をきって駆け抜けてきたアーティストであるスプツニ子!の仕事を現在進行形で示す展示となっている。
スプツニ子!は、テクノロジーを媒介とすることで社会に存在する二元論的な境界を顕在化・非領域化させる装置・機能・体験をデザインし、それによって、私たちの「アタリマエ」や「普通」に囚われた思考を解放させつつ、それらを芸術領域へと昇華させてきた。
テクノロジー、ジェンダー、フェミニズムを、ときには倫理面にまで踏み込むかたちで対象化し、西欧近代の規範とされてきた父権主義のポリティクスに鋭く切り込んできたスプツニ子!は、アイロニーやパロディも駆使しつつ対立構造に亀裂を入れ、その構造の存在自体を示し、新しい視点を提供する。スプツニ子!のその姿勢はダナ・ハラウェイ(Donna Jeanne Haraway)が1985年に発表した論文「サイボーグ宣言(原題:A Cyborg Manifesto)」(*)を萌芽とするサイボーグの思想を受け継いだものと言える。
KOTARO NUKAGAでの初めての展示となる本展で、スプツニ子!は、AIを駆使した3つのシリーズ作品を提示し、テクノロジーの介在する未来について再検討を促す。
*──ダナ・ハラウェイ『サイボーグ・フェミニズム』、トレヴィル、1991年、p.31
本展は、未発表の新作を含む3シリーズの作品によって構成され、2009年のアルスエレクトロニカ(オーストリア)への参加以降、メディアアート、テクノロジーの世界を先陣をきって駆け抜けてきたアーティストであるスプツニ子!の仕事を現在進行形で示す展示となっている。
スプツニ子!は、テクノロジーを媒介とすることで社会に存在する二元論的な境界を顕在化・非領域化させる装置・機能・体験をデザインし、それによって、私たちの「アタリマエ」や「普通」に囚われた思考を解放させつつ、それらを芸術領域へと昇華させてきた。
テクノロジー、ジェンダー、フェミニズムを、ときには倫理面にまで踏み込むかたちで対象化し、西欧近代の規範とされてきた父権主義のポリティクスに鋭く切り込んできたスプツニ子!は、アイロニーやパロディも駆使しつつ対立構造に亀裂を入れ、その構造の存在自体を示し、新しい視点を提供する。スプツニ子!のその姿勢はダナ・ハラウェイ(Donna Jeanne Haraway)が1985年に発表した論文「サイボーグ宣言(原題:A Cyborg Manifesto)」(*)を萌芽とするサイボーグの思想を受け継いだものと言える。
KOTARO NUKAGAでの初めての展示となる本展で、スプツニ子!は、AIを駆使した3つのシリーズ作品を提示し、テクノロジーの介在する未来について再検討を促す。
*──ダナ・ハラウェイ『サイボーグ・フェミニズム』、トレヴィル、1991年、p.31