失われた映画に「声」を与える。 沢山遼が見た、平川祐樹「映画になるまで君よ高らかに歌へ」展

場所やものに流れる固有の時間を、映像や写真、またそれらを組み合わせたインスタレーションによって表現する平川祐樹。平川による9分間の映像作品《映画になるまで君よ高らかに歌へ》は、関東大震災や空襲によってフィルムが消失した日本映画のタイトルから平川が着想を得て制作した映像作品だ。この作品と同名の展覧会を、美術批評家の沢山遼がレビューする。

REVIEW

美術家・田村友一郎が京都市立芸術大学芸術資料館の収蔵品を用いた新作インスタレーションを発表

京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAが、毎年夏に開催している京都市立芸術大学芸術資料館収蔵品展の規模を拡大した特別展・田村友一郎「叫び声/Hell Scream」を開催する。本展は明治時代から現在に至るまでの京都の街について、美術家の田村友一郎とともに約8ヶ月間にわたる調査と研究を下地としてつくり上げられるもの。会期は7月21日〜8月19日。

NEWS / EXHIBITION

縄文人の暮らしと造形美にふれる。 国宝全6件が集結する「縄文」展が 東京国立博物館で開幕

東京・上野の東京国立博物館にて、特別展「縄文―1万年の美の鼓動」が7月3日に開幕。「縄文の美」をテーマにした本展では、日本各地でつくり出された土器や土偶などの優品、約200点が展示される。また、史上初めて縄文の国宝全6件が集まるということでも注目を集めている本展。その見どころをお伝えする。

NEWS / REPORT

つながりかえる夏。 下道基行、山城大督、藤浩志、千葉尚実による高松市美術館開館30周年記念展が開催へ

高松市美術館で2009年にスタートした、年に1度の現代美術のグループ展「高松コンテンポラリーアート・アニュアル」。8回目の開催となる今回のテーマは「つながりかえる夏」として、下道基行、千葉尚実、藤浩志、山城大督が作品を発表する。会期は7月27日〜9月2日。

NEWS / HEADLINE

あのパフォーマンスから10年。 再び廃墟と化したホワイトキューブに、Chim↑Pomは何をインストールするのか?

東京・恵比寿のNADiff a/p/a/r/tにてChim↑Pomの展覧会「日本のアートは」が開催される。本展は、Chim↑Pomにとって同会場では「日本のアートは10年おくれている 世界のアートは7、8年おくれている」以来10年振りの展覧会となる。会期は7月6日から7月22日まで。

NEWS / HEADLINE

出品数1000点以上。 松任谷由実やピチカート・ファイヴの CDジャケットを手がけた 信藤三雄の大回顧展「ビーマイベイビー」が開催

「ビーマイベイビー 信藤三雄レトロスペクティブ」展が東京・世田谷の世田谷文学館で開催される。本展は松任谷由実、ピチカート・ファイヴ、Mr.Children、MISIAなど、数多くのミュージシャンのCDジャケットを手がけてきたアートディレクター、信藤三雄の回顧展で、出品数は1000点以上。会期は7月14日〜9月17日。

NEWS / EXHIBITION

PREMIUM

境界線上をさまようトラと 「トラ人間」が示す、近代化の光と闇。ホー・ツーニェンに聞く

シンガポール出身のホー・ツーニェンの表現は映像、演劇、観客参加型など多岐にわたる。トラを通して歴史をさかのぼる連作においても、複数の方法で試行錯誤を重ねた。その最終形となる《一頭あるいは数頭のトラ》(2017)を今年2月に日本で発表したホーに、創造の源泉を尋ねた。

INTERVIEW

キュレーション論からジェンダー論、キャラクター表現論まで。6月号新着ブックリスト(2)

『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2018年6月号では、ジェンダー的な視点から表現を問う書籍やキュレーターの自伝的芸術論などを取り上げた。ウェブでは3冊ずつ、2回にわけて紹介する。

INSIGHT

4人の女性の素顔を写し出す モノクロームのスナップショット。 写真家・立木義浩が新作展を開催

東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールで、写真家・立木義浩の個展「Yesterdays 黒と白の狂詩曲(ラプソディ)」が開催。本展は、スナップショットの技法を軸に4人の女性とのフォトセッションを交えたモノクロームの新作で構成される。会期は9月1日〜29日。

NEWS / EXHIBITION

スパイラルとNYのギャラリー がタッグ。ジョン・オーと ハン・ジンスの二人展で 毎日表情が変わる作品を展示

東京・青山のスパイラルが、ニューヨークのコンテンポラリーアートギャラリーであるマーク・シュトラウスと協同で展覧会「Every DayIs A Good Day ̶ 日々是好日」を開催。現代美術作家のジョン・オーとハン・ジンスの二人展だ。会期は8月6日〜12日。

NEWS / EXHIBITION

21万人を動員した 「DMM.プラネッツ」が進化。 「チームラボ プラネッツ」が 東京・豊洲に期間限定でオープン

2016年に東京・お台場で開催され、21万人を動員する大盛況を記録した「DMM.プラネッツ Art by teamLab」。これを進化させた、チームラボの超巨大没入空間「チームラボ プラネッツ TOKYO DMM.com」が、 東京・豊洲に期間限定でオープンする。会期は2018年7月7日から2020年秋までの2年間。

NEWS / EXHIBITION

コーネリアスの音楽に連動する 「音楽建築空間」が実現。 「AUDIO ARCHITECTURE」展 が21_21 DESIGN SIGHTで開幕

コーネリアスによる音楽を構造物(アーキテクチャ)としてとらえ、その音楽に同期する8組の作家たちの映像によって空間を作り上げる展覧会「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」が東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTにて開幕。中村勇吾が展覧会ディレクターをつとめ、片山正通が空間デザインを手がけた本展の見どころは?

NEWS / REPORT

椹木野衣が初のエッセイ集『感性は感動しない――美術の見方、 批評の作法』を刊行。美術館での鑑賞術や批評の作法を説く

美術批評家・椹木野衣が初の書き下ろしエッセイ集『感性は感動しない――美術の見方、 批評の作法』(世界思想社)を7月14日に刊行する。本書は、椹木が美術館での鑑賞術や批評の作法を伝授すると同時に、自らの批評の根となる人生を綴ったもの。

NEWS / HEADLINE

新しい「心霊写真」をつくる。 原田裕規が「心霊写真プロジェクト」最新作を名古屋で発表

社会の中で取るに足らないとされている「にもかかわらず」、広く認知されているモチーフを取り上げ、議論喚起型の作品を通して問題を提示する美術家・原田裕規。その原田が2012年より取り組む心霊写真のプロジェクトの最新作を紹介する展示が、愛知県名古屋市の山下ビルで開催される。会期は7月1日〜8月5日。

NEWS / EXHIBITION