ゴールデンウィークに見るべき42の展覧会【5/6ページ】

関西

「ためして、みる展 さわって 照らして ねそべって!? アートを楽しむ10のトライ」(滋賀県立美術館)

 滋賀県立美術館で「ためして、みる展 さわって 照らして ねそべって!? アートを楽しむ10のトライ」が6月21日まで開催されている。展覧会レポートはこちら

 滋賀県立美術館では、おおよそ年に1回、独自のコレクションを活かした企画展を開催。2023年には「“みかた”の多い美術館展」、2025年には「落語であーっ!と展」を開催した。

「トライ2:寝そべって見る」展示風景より、川村悦子による屏風絵《凱旋-しろ》(2010)

 本展では、畳の上に寝そべって見る、双眼鏡や単眼鏡を使って見る、真っ暗な部屋のなかで作品を懐中電灯で照らして見るなど、全10個の「トライ」を構成している。案内役の「とらいさん」に誘われて、身体を動かしながらアートを楽しむ体験を提案する。

会期:2026年4月17日~6月21日
会場:滋賀県立美術館
住所:滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
電話:077-543-2111
開館時間:9:30~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月、5月7日(ただし、5月4日〜5月6日は開館)
観覧料:一般 950円 / 高校生・大学生 600円 / 小学生・中学生 400円

「それいけ!応挙塾 ー円山応挙とその弟子たちー」(嵯峨嵐山文華館)

 京都・嵐山の嵯峨嵐山文華館で「それいけ!応挙塾 ー円山応挙とその弟子たちー」が9月27日まで開催されている。

 円山応挙(1733~95)は、現在の京都府亀岡市に生まれ、20代の頃には西洋の遠近法を取り入れた「眼鏡絵」の製作に携わった。狩野派の絵師・石田幽汀(1721~86)に師事して基礎を学び、その後「写生」を重視する画法を確立して当時の絵画界に変革をもたらした。さらに多くの弟子を育てることで、「新しい日本画」の基礎を築いたことでも知られている。

 本展では、円山応挙の《虎図》や《陶淵明図屏風》などを展示するほか、応挙が創り出した「新しい日本画」の展開を、弟子である源琦(1747~97)や長沢芦雪(1754~99)の作品を通して紹介。さらに、新発見の作品として、応挙の弟子・山口素絢(1759~1818)に師事した孫弟子・矢野夜潮(1782~1829)の作品約40点を公開している。

会期:2026年4月25日~9月27日
会場:嵯峨嵐山文華館
住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11
電話:075-882-1111
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:5月12日、6月16日、7月7日、8月4日
観覧料:一般・大学生 1000円 / 高校生 600円 / 小中学生 400円

「開館30周年記念 没後100年 クロード・モネ展」(アサヒグループ大山崎山荘美術館

 京都・大山崎のアサヒグループ大山崎山荘美術館で「開館30周年記念 没後100年 クロード・モネ展」が来年4月11日まで開催されている。

 開館30周年を迎える同館には、本館「大山崎山荘」から地下につづく通路の先に、クロード・モネの《睡蓮》を展示するために設計された円形の展示室「地中の宝石箱」(地中館)がある。

 本展では、アサヒグループが所蔵するモネ作品全8点を展示。《睡蓮》5点、《日本風太鼓橋》ほか3点を含む所蔵品8点を一挙に陳列するのは10年ぶりとなっている。

会期:2026年3月20日~2027年4月11日
会場:アサヒグループ大山崎山荘美術館
住所:京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3
電話:075-957-3123
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月
観覧料:一般 1500円 / 高校・大学生 700円 / 中学生以下無料

「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2026」(京都市内各所)

 日本を代表する写真祭として定着した「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」の14回目が、5月17日まで開催されている。会場レポートはこちら

 今回のテーマは「EDGE(エッジ)」。境界、分断、接触、移ろい、葛藤、未知へ踏み出す瞬間など、多義的な“縁”をめぐる動的な思考を促すキーワードだ。

森山大道(京都市京セラ美術館)の展示風景

 今回は、日本、南アフリカ、フランス、バングラデシュ、ボリビアなど、8ヶ国13組のアーティストによるプログラムを展開。京都市内の歴史的建造物や文化拠点が会場となり、街そのものが写真祭として立ち上がる構成は健在だ。多様な思想と美学が交錯する「エッジ」の現場が広がっている。

会期:2026年4月18日~5月17日
会場:京都市内各所
開館時間:会場によって異なる
観覧料:パスポートチケット一般 6000円(オンライン 5800円)/ 学生 3000円

「驚異の部屋の私たち、消滅せよ。— 森村泰昌・ヤノベケンジ・やなぎみわ —」(大阪中之島美術館

 大阪中之島美術館で「驚異の部屋の私たち、消滅せよ。 — 森村泰昌・ヤノベケンジ・やなぎみわ —」が4月25日まで開催されている。

 森村泰昌は、1951年大阪市生まれ。85年に初のセルフポートレイト作品《肖像/ゴッホ》を発表して以降、「わたし」というテーマのもと、なにものかに扮するセルフポートレイト写真を発表し続けている。ヤノベケンジは、1965年大阪府生まれ。90年代初頭より「現代社会におけるサヴァイヴァル」をテーマに大型機械彫刻を制作している。やなぎみわは、神戸市生まれ。女性をテーマにした写真作品のほか、2010年より舞台作品を創作し、野外巡礼劇やオペラの演出など多岐にわたる活動を行っている。

 本展では、国際的に活動する3人の作家が万博のポストイヤーである2026年に集結する。新作を中心に構成される本展は、作家それぞれのこれまでの活動が凝縮された「驚異の部屋」として提示される。個々の作品世界を美術館という舞台でぶつけ合い、絶対的に孤独な表現者としての姿を紹介する。

会期:2026年4月25日~7月20日
会場:大阪中之島美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-3-1
電話:06-6479-0550
開館時間:10:00~17:00※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(4月27日、5月4日、7月20日は開館)
観覧料:一般 1900円 / 高大生 1300円 / 小中生 500円

「没後50年 髙島野十郎展」(大阪中之島美術館)

 大阪・中之島の大阪中之島美術館で「没後50年 髙島野十郎展」が6月21日まで開催されている。

 髙島野十郎(1890〜1975)は、福岡県御井郡合川村(現・久留米市)生まれ。東京帝国大学農学部水産学科を首席で卒業するものの画家の道を選び、独学で絵を学んだ。生涯独身で美術団体にも属さず、70歳を過ぎてからは千葉県柏市のアトリエで生活し、亡くなるまで描き続けた。

髙島野十郎《蝋燭》(1912-26)福岡県立美術館

 本展は、没後50年の節目に開催される、初公開を含めた160点超を展示する過去最大規模の回顧展だ。「蝋燭」や「月」などの代表作をはじめ、青年期や滞欧期の作品にも焦点を当てる。

会期:2026年3月25日~6月21日
会場:大阪中之島美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-3-1
電話:06-4301-7285(大阪市総合コールセンター、8:00〜21:00)開館時間10:00~17:00 ※入場は閉場30分前まで
休館日:月(4月27日・5月4日は開館)
観覧料:一般 1800円 / 高校・大学生 1200円 / 中学生以下 無料

「焼絵 茶色の珍事」(中之島香雪美術館)

 大阪・中之島の中之島香雪美術館で「焼絵 茶色の珍事」が開催される。会期は4月28日~5月31日。

 「焼絵」とは、火筆画や焦画、烙画などとも呼ばれる、熱した火箸や鏝を紙や絹などに押しあて、絵画や文字を焦がして表現する技法を用いた作品のこと。色調は茶から黒に近い色まで展開し、線描から点描、濃淡といった水墨画の技法も再現されている。

如秀《亀図》(18~19世紀)彌記繪菴

 江戸時代には、優れた焼絵を手がけた稲垣如蘭こと近江山上藩の第五代藩主稲垣定淳をはじめ、藩主や家老クラスのあいだでこの技法が流行した。いっぽう、葛飾北斎の弟子とされる北鼎如連のような浮世絵師にも焼絵の名手が現れ、狩野派の特徴を有する作例も確認されている。また、大田南畝と来舶した中国人とのあいだで焼絵談議が行われ、朝鮮通信使を介し烙画が紹介されるなど、焼絵を通した国際交流も行われた。本展では、日本をはじめ朝鮮と中国、現代の焼絵作品を展観し、その美と制作背景を紹介する。

会期:2026年4月28日~5月31日
会場:中之島香雪美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト 4階
開館時間:10:00~17:00(5月1日、15日、29日は~19:30)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月、5月7日(ただし、5月4日は開館)
観覧料:一般 1600円 / 高大生 800円 / 小中生 400円

「シルクロードの商⼈(あきんど)語り―サマルカンドの遺跡とユーラシア交流―」(国立民族学博物館)

 国立民族学博物館で、特別展「シルクロードの商⼈(あきんど)語り―サマルカンドの遺跡とユーラシア交流―」が6月2日まで開催されている。

 本展はシルクロード交易の主役である「商人(あきんど)」をキーワードに、古代の考古遺物から現代の民族衣装まで約520点の資料を通じて、中央アジアの文化多様性を解き明かす試みだ 。

ラクダ用飾り布 国立民族学博物館所蔵

 シルクロードを通じた人やモノの移動、文化の交流において、「商人」が果たした役割は極めて大きい 。本展では、古代から現代に至るまで、彼らの活動なしには語ることができない地域の歴史と文化を、「商人」という視点から再構成している 。

会期:2026年3月19日~6月2日
会場:国立民族学博物館
住所:大阪府吹田市千里万博公園10-1
電話:06-6876-2151
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:水(祝日の場合は直後の平日)
観覧料:一般 1200円 / 大学生 600円 / 高校生以下 無料

「中西夏之 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」(国立国際美術館

 大阪・中之島の国立国際美術館で、特別展「中西夏之 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」が6月14日まで開催されている。展覧会レポートはこちら

 中西夏之(1935〜2016)は、絵画という営みを根底から問い直し、具象や抽象といった既存の枠組みに収まらない作品を生み出した。1960年代前半には前衛美術家集団「ハイレッド・センター」の一員として数々のイベントを繰り広げ、その後、舞踏家・土方巽との出会いをきっかけに本格的な絵画への回帰を果たした経歴を持つ。オレンジや黄緑、紫の色を多用し、異様に柄の長い筆を用いて描く手法など、独自の絵画理念を実践した。

左から《4ツの始まり-2001-Ⅲ》(2001)、《R・R・W―4ツの始まり-2001-Ⅱ》(2002)、《4ツの始まり-2001-Ⅳ》(2001)、《4ツの始まり-2001-Ⅰ》(2001)

 本展では、中西の半世紀以上にわたる制作の軌跡を振り返り、その絵画理念と実践を紹介する。没後10年の節目に開催される本展では、中西が残した「緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」という言葉を軸に、作品が投げかけた問いを提示する。

会期:2026年3月14日~6月14日
会場:国立国際美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55
電話:06-6447-4680
開館時間:10:00~17:00(金~20:00)※入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし5月4日は開館)、5月7日
観覧料:一般 1500円 / 大学生 900円 / 高校生以下・18歳未満 無料

「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」(兵庫県立美術館

 兵庫県神戸市の兵庫県立美術館で、特別展「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」が5月6日まで開催されている。

 本展では、ジェンダー研究の観点を足がかりに、1950〜60年代の日本の女性美術家による創作活動を見直す。当時評価の中心となった「アクション」に対し、別のかたちで応答し独自の抽象表現を展開した14名の作品およそ120点を紹介する。

山崎つる子《作品》(1964)芦屋市立美術博物館蔵 ©Estate of Tsuruko Yamazaki, courtesy of LADS Gallery, Osaka and Take Ninagawa,Tokyo

 兵庫会場では、白髪富士子、田中敦子、山崎つる子、江見絹子らゆかりの作家の作品を含め、身体、素材、空間などをキーワードに作品同士をつなぐ構成で展示する。

会期:2026年3月25日~5月6日
会場:兵庫県立美術館
住所:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1
電話:078-262-1011
開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし5月4日は開館)
観覧料:一般 1600円 / 大学生 1000円 / 70歳以上 800円 / 高校生以下 無料アクセス