ゴールデンウィークに見るべき42の展覧会【2/6ページ】

北陸・信越

「路上、お邪魔ですか?」(金沢21世紀美術館

 石川県金沢市の金沢21世紀美術館で、特別展「路上、お邪魔ですか?」が開催される。会期は4月25日~9月6日。

 かつて日本には、公界と呼ばれる一定の制度や権力の及ばない自由な空間が存在していた。現代における「路上」は、所有や統治の枠組みが曖昧で、ときに制度へのレジスタンスによって自由を見出そうとするいっぽうで、排除の論理による不安定さも抱えている。本展では、路上をキーワードに作品や歴史的なできごと、言説を紹介し、現代における公共性がもつ課題を考える。

「路上、お邪魔ですか?」(金沢21世紀美術館)展示風景

 本展覧会は、1986年に赤瀬川原平や藤森照信らによって結成された「路上観察学会」の創設40周年を契機としている。メディアを通して都市と自然が意図せず生み出した状況を共有した同会の活動を紹介するとともに、2020年に渋谷で起きた路上生活者殺害事件などの事例を通じ、他者の主観的ルールが衝突する空間としての側面にも注目する。現代美術から歴史的資料、テレビゲーム、銭湯、大道芸までを展示し、過去の実践から現代の都市に対する批評的なアプローチまでをたどりながら路上の公共性を探る。

会期:2026年4月25日~9月6日
会場:金沢21世紀美術館
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
電話 076-220-2800
開館時間 10:00~18:00(金土~20:00)
休館日 月(ただし5月4日・7月20日は開場)、5月7日、7月21日
観覧料 一般 1200円 / 大学生 800円 / 小学・中学・高校生 400円 / 65歳以上の方 1000円

「ルネ・ラリック展 -ガレ、ドームから続く華麗なるフランスの装飾美術-」(国立工芸館

 石川県金沢市の国立工芸館で「ルネ・ラリック展 -ガレ、ドームから続く華麗なるフランスの装飾美術-」が6月14日まで開催されている。展覧会レポートはこちら

 ルネ・ラリック(1860〜1945)は、ジュエリーとガラスのふたつの分野で活躍したフランスの工芸作家。19世紀末から20世紀前半に流行したアール・ヌーヴォー、アール・デコの時代において、ジュエリー、花瓶、香水瓶、カーマスコットなど多くの作品を発表した。

「ルネ・ラリック展 -ガレ、ドームから続く華麗なるフランスの装飾美術-」(国立工芸館)より、ルネ・ラリック《花瓶 オラン》(1927) 26.6×27.5cm 井内コレクション(国立工芸館寄託)

 本展では、国立工芸館に寄託された井内コレクションのラリック作品を中心に、エミール・ガレやドーム兄弟など、同時代の工芸・デザイン作品を展示。ガレやドームのガラス、当時の家具やポスターなど、フランスの装飾美術を紹介する。

会期:2026年3月20日~6月14日
会場:国立工芸館
住所:石川県金沢市出羽町3-2
電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:9:30~17:30 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし3月30日・4月6日・4月27日・5月4日は開館)、5月7日
観覧料:一般 1200円 / 大学生 800円 / 高校生 500円 / 中学生以下 無料

「戦後80年 戦争と子どもたち」(新潟市美術館

 新潟県新潟市の新潟市美術館で「戦後80年 戦争と子どもたち」が5月31日まで開催されている。

 本展では、戦時中から終戦直後にかけて制作された、子供を主題とする美術作品や、子供たちに向けて制作された絵本、教科書、紙芝居、さらに戦時下に子供たち自身が描いた作品を紹介する。

青柳喜兵衛《天翔ける神々》(1937) 北九州市立美術館蔵

 戦時下において画材が配給制となり、表現や発表に制限が加えられるなか、美術家たちは子供たちを希望の象徴として描いたいっぽう、「少国民」として総力戦を支える存在としての姿も表現してきた。戦後の混乱期においても、子供たちの姿は再生の象徴として描かれている。本展では、こうした「子供」をめぐる美術を当時の時代背景とあわせて紹介し、美術家たちが向けた眼差しをたどる。

会期:2026年4月11日~5月31日
会場:新潟市美術館
住所:新潟県新潟市中央区西大畑町5191-9
電話:025-223-1622
開館時間:9:30~17:00(観覧券の販売は閉館30分前まで)
休館日:月(5月4日は開館、GW中無休)

越後妻有 MonET 連続企画展Vol.10「宮坂了作 ART 75歳」(越後妻有里山現代美術館 MonET)

 越後妻有里山現代美術館 MonETで、越後妻有 MonET 連続企画展Vol.10「宮坂了作 ART 75歳」が6月14日まで開催されている。

 宮坂了作は、1950年長野県諏訪市生まれ。74年にカリフォルニア芸術大学を卒業し、帰国後は郷里で農業に従事する傍ら不動産業を営み、農業委員や伝統文化の継承など地域の活動に取り組みながら創作活動を行う。在学中に師のアラン・カプローから自身の創作の原点を問われ「Farmer」と答えて以来、大地に関わる作品を発表している。

越後妻有 MonET 連続企画展Vol.10「宮坂了作 ART 75歳」展示風景

 本展では、未公開作品を含む初期の《地図の絵画》や近年の《植物文字》に加え、昨年、越後妻有において田植えと稲刈りの時期に描かれた新作を公開。ゲストキュレーターの椹木野衣は、宮坂の活動を「Art(美術)」と「Agriculture(農業)」のふたつの「A」を「Revolutionary(価値転換的)」に結びつける「Techne(技術)」からなると語っている。長野県外での大規模な個展は初めてとなる。

会期:2026年4月11日~6月14日
会場:越後妻有里山現代美術館 MonET
住所:新潟県十日町市本町6-1-71-2
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:火、水(祝日を除く)、5月7日
料金:一般 1200円 / 小中 600円

「北斎VS 福⽥美蘭 ⼩布施へのメッセージ」(北斎館

 長野県小布施町の北斎館で、北斎館50周年記念特別展「北斎VS 福⽥美蘭 ⼩布施へのメッセージ」が開催されている。会期は6月7日まで。

 福田美蘭は1963年東京都生まれのアーティスト。87年、東京芸術大学大学院美術研究科を修了した。89年安井賞、94年VOCA賞、2013年芸術選奨文部科学大臣賞などを受賞。現代における美術に対して洞察の目を向ける作品を制作している。

 本展では、現代アーティストの福田美蘭が北斎館の所蔵作品をモチーフに制作した新作を公開する。「冨嶽三十六景」シリーズをはじめ、北斎が小布施町で描いた晩年の「上町祭屋台天井絵男浪・女浪」、岩松院天井絵鳳凰図などを題材とした作品を展示。福田美蘭独自の解釈と表現による北斎アート作品を紹介する。

会期:2026年4月11日~6月7日
会場:北斎館
住所:長野県上高井郡小布施町大字小布施485
電話:026-247-5206
開館時間:9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:会期中無休
観覧料:大人 1500円 / 高校生・大学生 700円 / 小中学生 500円