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チームラボの個展を通じて考える「美術館の存在意義」。姫路市立美術館の挑戦

姫路市立美術館の「世界は暗闇からはじまるが、それでもやさしくうつくしい」が好調だ。来場者数は10万人を突破し、閉幕を前に開館以来最高となる数字を記録している。なぜ同館はリニューアル開館のこけら落としとして、チームラボの個展を選んだのか? そこに込められた地方美術館の思いを、同館副館長兼学芸課長の不動美里に聞いた。

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アニメーションを時間的経験から読み解く。仲山ひふみ評『スパイダーマン:スパイダーバース』

マーベル・コミックのマンガを原作とする「スパイダーマン」シリーズの最新映画『スパイダーマン:スパイダーバース』。同シリーズ初のアニメ作品であり、アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞するなど国内外で話題となった本作を、若手批評家の仲山ひふみがレビューする。

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「霧の彫刻」から、山口晃が描く親鸞まで。6月号新着ブックリスト(2)

雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。第2弾では、昨年開催された「霧の抵抗 中谷芙二子展」 (水戸芸術館現代美術ギャラリー)のカタログから、山口晃による小説『親鸞』(五木寛之著)の挿画集まで、『美術手帖』6月号に掲載された注目の新刊を3冊紹介する。

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クリムトとウィーン分離派。「新しい芸術」を目指した「戦い」の軌跡をたどる

グスタフ・クリムトが「分離派」を結成した1897年。それはクリムトが「クリムト」となる道の始まりだった。絢爛たる「黄金様式」や私生活における女性たちとのエピソードから、クリムトには華やかなイメージがある。しかし、「自分ならではの様式」を求めていく道は、同時に保守的なウィーン美術界との「戦い」の道でもあった。本稿では、クリムトのキャリアのうち「ウィーン分離派」時代に焦点を当て、「クリムト展」そして「ウィーン・モダン」展の展示作品とともに、彼の「戦い」の軌跡をたどる。

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ポロックから福沢一郎まで。6月号新着ブックリスト(1)

雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。第1弾では、ジャクソン・ポロックの形象性や装飾性に注目した作品論から、今年東京国立近代美術館で回顧展が開催された画家・福沢一郎の著書を読み解く論考集まで、『美術手帖』6月号に掲載された注目の新刊を3冊ずつ紹介する。

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美術館の社会的責任とは何か? ナン・ゴールディンら参加のパネルディスカッションで語られたこと

5月30日、ニューヨークにあるニュー・スクールで「How soon is Now: Art, Activism, and Accountability」と題されたパネル・ディスカッションが開催された。ここで以前、美術手帖でも触れた「オピオイド危機とサックラー一族」や「出産を理由に内定を取り消したPS1」の問題に加え、いま論争を呼んでいる「ホイットニー美術館の役員の退任要求」について意見が交わされた。その様子をレポートする。

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屋根裏の絵はカラヴァッジョ? 予想落札価格180億円の理由を探る

2014年にフランス・トゥールーズにある民家の屋根裏で、カラヴァッジョ作とされる《ユディトとホロフェルネス》が見つかった。「歴史的発見」とも称されるこの作品は、6月27日に同地でオークションに出品される。それに先駆け各国を巡回中の本作の、ニューヨークでの展示を取材してきた。

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BOOKOFFの洋書棚にみる現代のアジール:「路上観察学会」を手がかりとして

第16回芸術評論募集次席作品「インターネット民芸の盛衰史」の筆者、ウールズィー・ジェレミーによるレビュー。赤瀬川原平らが設立した「路上観察学会」の思想をたよりに、全国にチェーン展開する大型古本店「BOOKOFF」の洋書コーナーから現代社会における自由を見出す。

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全盲の映画監督が「夜の海」で立てる潮騒。 飯岡陸評『ナイトクルージング』

先天性の全盲であるミュージシャン・加藤秀幸の映画制作を追うドキュメンタリー『ナイトクルージング』が、全国順次公開されている。本作の監督を務めた佐々木誠は、視覚障害者と晴眼者が一緒に映画をつくることの暗喩として『ナイトクルージング』というタイトルをつけたという。様々な道具を駆使しながら、加藤とともに映像の手触りを獲得することを試みた同作を、キュレーターの飯岡陸がレビューする。

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PREMIUM

クリムトはどのようにして「美の探究者」となったのか? 女性像を通してたどる、スタイルの変遷

「美しい」だけではない。ときに何か恐ろしいもの、見てはいけないものを内包しており、それゆえにいっそう輝きを増し、見る者の目を釘付けにする──そのような不思議な力を持つクリムトの作品。代表作《ユディトI》をはじめ、金箔をふんだんに用いた「黄金様式」の作品群は、どのようにしてクリムトの代名詞的存在となったのか。東京都美術館「クリムト展」の展示作品から、クリムトが生涯にわたって描き続けたモチーフである「女性像」を取り上げ、スタイルの変遷を追う。

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ニューヨークのアートフェア勢力図に変化の兆し? フリーズ・ニューヨークとTEFAFから考察する

5月第1週に「フリーズ・ニューヨーク」と「TEFAF New York Spring」がニューヨーク市内で同時開催された。これまでこの期間は「フリーズ・ウィーク」と呼ばれ、「フリーズ」がメインという勢力図であったが、今年は形勢に変化が見られていると話題に。この2つのフェアの様子を比べてみたい。

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第16回芸術評論募集 【佳作】布施琳太郎「新しい孤独」

『美術手帖』創刊70周年を記念して開催された「第16回芸術評論募集」。椹木野衣、清水穣、星野太の三氏による選考の結果、次席にウールズィー・ジェレミー、北澤周也、佳作に大岩雄典、沖啓介、はがみちこ、布施琳太郎が選出された(第一席は該当なし)。ここでは、佳作に選ばれた布施琳太郎「新しい孤独」をお届けする。

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第16回芸術評論募集 【佳作】はがみちこ「『二人の耕平』における愛」

『美術手帖』創刊70周年を記念して開催された「第16回芸術評論募集」。椹木野衣、清水穣、星野太の三氏による選考の結果、次席にウールズィー・ジェレミー、北澤周也、佳作に大岩雄典、沖啓介、はがみちこ、布施琳太郎が選出された(第一席は該当なし)。ここでは、佳作に選ばれたはがみちこ「『二人の耕平』における愛」をお届けする。

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第16回芸術評論募集 【佳作】沖啓介「Averages 平均たるもの エドワード・ルシェから始める」

『美術手帖』創刊70周年を記念して開催された「第16回芸術評論募集」。椹木野衣、清水穣、星野太の三氏による選考の結果、次席にウールズィー・ジェレミー、北澤周也、佳作に大岩雄典、沖啓介、はがみちこ、布施琳太郎が選出された(第一席は該当なし)。ここでは、佳作に選ばれた沖啓介「Averages 平均たるもの エドワード・ルシェから始める」をお届けする。

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第16回芸術評論募集 【佳作】大岩雄典「別の筆触としてのソフトウェア——絵画のうえで癒着/剥離する複数の意味論」

『美術手帖』創刊70周年を記念して開催された「第16回芸術評論募集」。椹木野衣、清水穣、星野太の三氏による選考の結果、次席にウールズィー・ジェレミー、北澤周也、佳作に大岩雄典、沖啓介、はがみちこ、布施琳太郎が選出された(第一席は該当なし)。ここでは、佳作に選ばれた大岩雄典「別の筆触としてのソフトウェア——絵画のうえで癒着/剥離する複数の意味論」をお届けする。

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表現できない感情を描く。映画『夜明け』広瀬奈々子監督×写真家・佐藤麻優子トークレポート

映画監督の是枝裕和、西川美和が立ち上げた映像制作者集団「分福」の1期生で、両監督の愛弟子でもある広瀬奈々子のデビュー作『夜明け』が各地で公開中だ。公開記念イベントとして、宣伝写真を担当した写真家・佐藤麻優子と広瀬によるトークショーが、アップリンク渋谷にて開催された。その模様をレポートする。

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第16回芸術評論募集 【次席】ウールズィー・ジェレミー「インターネット民芸の盛衰史」

『美術手帖』創刊70周年を記念して開催された「第16回芸術評論募集」。椹木野衣、清水穣、星野太の三氏による選考の結果、次席にウールズィー・ジェレミー、北澤周也、佳作に大岩雄典、沖啓介、はがみちこ、布施琳太郎が選出された(第一席は該当なし)。ここでは、次席に選ばれたウールズィー・ジェレミー「インターネット民芸の盛衰史」をお届けする。

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バンクシーのネズミはなぜ傘をさしているのか? ストリートの現実主義とファンタジー

2019年1月に東京・日の出で発見され、都が撤去した「バンクシー作品らしきネズミの絵」。本作の議論のひとつが、バンクシーのものかという作品の真贋。また、バンクシー本人によるものだと判明した場合にも、作品を一般公開することは公共物に描かれた「落書き」を都が認めることになり、ダブルスタンダードではないかという批判も出ている。また、バンクシーの手法を真似た作品も日本各地に出現するなか、「この騒動すべてがバンクシーの作品と呼べるのではないか」という指摘もある。バンクシーに直接インタビューをした経験を持ち、バンクシーに関する本の翻訳を多く手がけてきた鈴木沓子は、一連の騒動をどう見ているのか。作品の意味を解説する。

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