EXHIBITIONS
武田鉄平「まるで、花のような」
MAHO KUBOTA GALLERYで、武田鉄平による新作個展「まるで、花のような」が開催されている。本展の開催に伴い、深澤直人の装丁による武田の作品集『FLOWERS』もユナイテッドヴァガボンズより刊行された。
武田鉄平は1978年山形市生まれ。少年期からアーティストを志し、唯一無二の表現を追求するため、芸術全般への知見と考察を深めてきた。東京の美大を卒業後、就職を経て一度山形に帰郷。その後約10年間、作品を一切発表せず、絵画の本質と向きあい続けた。長く孤独な探求の末にたどり着いた「描くことを描く」というコンセプトは、武田がこだわり続けた「絵画」というメディアにとどまりながら、絵画の本質を根底から揺さぶる試みでもあった。シンプルなアプローチでありながら既存の絵画表現の境界を跳び超える可能性を示す、このオリジナルな手法の獲得により武田は「何らかの主題を絵に描く」ペインターではなく、絵画というメディアの成り立ちそのものに挑むコンセプチュアルアーティストとしての道を歩み始めた。
本展で発表される新作は、展覧会のタイトル通り「まるで、花のような」一連の絵画だ。抽象的に描かれた人の顔のような作品群と同様に、武田が描いている本質は固定された主題ではなく、絵画を描く行為と、その結果生まれる絵画の瞬間のアウラである。武田は「これ以外に、描くべきものを何も見いだせなかった。この手法を取ることで、現代アートが過去に捨て去ってきた描くこと、それを美しいと感じること、それをそのまま作品として提示することができる(*)」と述べている。
*──武田鉄平作品集『FLOWERS』収録の、武田鉄平によるテキスト「反絵画への反絵画」より引用
武田鉄平は1978年山形市生まれ。少年期からアーティストを志し、唯一無二の表現を追求するため、芸術全般への知見と考察を深めてきた。東京の美大を卒業後、就職を経て一度山形に帰郷。その後約10年間、作品を一切発表せず、絵画の本質と向きあい続けた。長く孤独な探求の末にたどり着いた「描くことを描く」というコンセプトは、武田がこだわり続けた「絵画」というメディアにとどまりながら、絵画の本質を根底から揺さぶる試みでもあった。シンプルなアプローチでありながら既存の絵画表現の境界を跳び超える可能性を示す、このオリジナルな手法の獲得により武田は「何らかの主題を絵に描く」ペインターではなく、絵画というメディアの成り立ちそのものに挑むコンセプチュアルアーティストとしての道を歩み始めた。
本展で発表される新作は、展覧会のタイトル通り「まるで、花のような」一連の絵画だ。抽象的に描かれた人の顔のような作品群と同様に、武田が描いている本質は固定された主題ではなく、絵画を描く行為と、その結果生まれる絵画の瞬間のアウラである。武田は「これ以外に、描くべきものを何も見いだせなかった。この手法を取ることで、現代アートが過去に捨て去ってきた描くこと、それを美しいと感じること、それをそのまま作品として提示することができる(*)」と述べている。
*──武田鉄平作品集『FLOWERS』収録の、武田鉄平によるテキスト「反絵画への反絵画」より引用