『天地以順動』 河内國平・ヤノべケンジ　名匠たちの至高の共創

　銀座 蔦屋書店で、刀匠・河内國平と、現代美術作家・ヤノベケンジによる刀剣展「『天地以順動』 河内國平・ヤノべケンジ　名匠たちの至高の共創」が開催される。

　現在、本物の刀剣をつくる刀匠やそのための材料、鍛刀場は減少している。これは大陸から伝わり、日本で洗練された千年続く文化を失い、過去の名剣の技を深く見る眼を失うことでもある。

　本展は、刀匠の技が現代においても人々の魂を揺さぶるものであることを伝える試みであり、そのような日本の優れた技と精神性を継承していくための取り組みとして企画。河内國平という最高峰の技術を持った刀匠との出会いから気付きを得たヤノベケンジが壮大なコンセプトを描き、匠の技を結集して生み出したコラボレーション作品を発表する。

　展覧会タイトルの「天地以順動」とは『易経』の一節で、「天地は順を以て動く」ので日月や四季が循環するように、聖人もまた道理に順って動けば万民も悦服する、という意味を持っている。

　ふたりの匠によってつくられた刀剣は、天と地、過去と現在を結び、世界の災いを払う願いが込められている。会場で、いまを生きる匠の本物の技と美を堪能してほしい。