第11回

【シリーズ:BOOK】 近代芸術はいかに展開したか。岡﨑乾二郎『抽象の力──近代芸術の解析』

『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本から注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2019年4月号の「BOOK」1冊目は、近代芸術はいかに展開したかを根幹から把握する、岡﨑乾二郎の17年ぶりの単著『抽象の力──近代芸術の解析』を取り上げる。

SERIES / BOOK

白髪一雄展がファーガス・マカフリー東京で開催。大作を含めた1980年代、90年代の作品群が集結

素足を絵筆代わりに用いる「フット・ペインティング」という独自の制作スタイルで、絵画の新たな領域を切り拓いたアーティスト・白髪一雄。そんな白髪の都内では10年以上ぶりとなる個展が、青山のファーガス・マカフリー東京で開催される。会期は3月23日〜5月18日。

NEWS / EXHIBITION

ロンドン、ロサンゼルス、サンパウロが拠点。「JAPAN HOUSE」が東京ミッドタウン日比谷にて「JAPAN HOUSEフォーラム2019」を開催

世界に対して日本の魅力を発信し、日本への深い理解と共感の裾野を広げていくため、外務省が中心となってスタートした「JAPAN HOUSE」。ロンドン、ロサンゼルス、サンパウロの3都市を拠点とする「JAPAN HOUSE」の活動実績と成果、今後の展開を紹介する場として、東京ミッドタウン日比谷のBASE Qにて一般参加型のフォーラムが開催される。日時は3月25日18:00より。

NEWS / PROMOTION

NYを代表するフェア「アーモリー・ショー」でハプニング発生。姉妹フェア「VOLTA」の中止から見る、アートフェアの構造的課題

毎年3月初旬にニューヨークで開かれる大型アートフェア「アーモリー・ショー」は、数あるアートイベントのなかでも業界関係者にとって重要なビジネスの機会となる。また会期中は、市内で複数のアートフェアが同時開催され、世界各国からギャラリーやコレクターが集まり「アート・ウィーク」として賑わう。しかし、25年目を迎えた今年、会期直前になって、「アーモリー・ショー」会場に安全上の問題があることが発覚。結果として、姉妹フェアをキャンセルするという大変な事態に発展した。この事態の一連の流れを、ニューヨークからレポートでお届けする。

NEWS / REPORT

もの派、ポスター、メディア・アートに見るアーカイヴの新たな展望。多摩美術大学で2日間のシンポジウムが開催

2018年4月に創設された、多摩美術大学のアートアーカイヴセンター。同所で、創設記念のシンポジウム「新たなるアートアーカイヴに向けて」が開催される。今回は「もの派」「ポスター」「メディア・アート」をテーマに、久保田晃弘、港千尋、加治屋健司、林道郎らが登壇する。日程は3月29日、30日。

NEWS / HEADLINE

江口寿史が40年にわたって追い求めてきた「彼女」たち。明石市立文化博物館で開催の展覧会をチェック

『ストップ!!ひばりくん!』などのマンガでデビューし、近年はイラストレーションを多く手がける江口寿史。今回、江口による少女・女性像を集めた約300点でその世界を紹介する展覧会「江口寿史イラストレーション展 彼女」が、兵庫・明石市立文化博物館で開催される。会期は4月6日〜5月19日。

NEWS / EXHIBITION

粒子が交流し、はじめて成立する底なき世界。沢山遼評「特別展示:瑛九の部屋」

コラージュ、ガラス絵、フォトデッサン、版画、抽象絵画などの多面的な仕事を残し、周囲の作家たちからは天才と呼ばれながらも、日本の画壇の無理解に苦しみ続けた画家、瑛九。その最重要作品とも言える《田園》(1959)のみを暗室に展示し、鑑賞者が照明をコントロールしながら鑑賞できるという実験的な展示「特別展示:瑛九の部屋」が埼玉県立近代美術館で4月14日まで開催中だ。フォトデッサンから《田園》まで、瑛九の作品に通底する世界とは。美術批評家の沢山遼が読み解く。

REVIEW

ヨコトリ2020を見据えて。横浜美術館の連続講座「美術館と国際展を巡る連続講座」にラクス・メディア・コレクティヴが登壇

第7回目となる「横浜トリエンナーレ」が来年、2020年に開催される。その開催を前に、横浜美術館の連続講座「美術館と国際展を巡る連続講座」に、「ヨコハマトリエンナーレ2020」のアーティスティック・ディレクターであるラクス・メディア・コレクティヴが登壇した。アーティスト、そしてキュレーターとして数々の国際展に携わってきた彼らが語ったこととは?

NEWS / PROMOTION

ハックされた空調設備が奏でるものとは。星野太評 今尾拓真展「work with #6(金沢市民芸術村アート工房空調設備)」

旧大和紡績の倉庫をリノベーションした石川県の金沢市民芸術村PIT5アート工房で、同市を拠点に活動する若手アーティスト・今尾拓真による「work with」シリーズの新作が発表された。彫刻や音響を用いて空間に介入する作品を制作してきた今尾の試みについて、星野太がレビューする。

REVIEW

GYREで「デヴィッド・リンチ 精神的辺境の帝国」展が開催。初期作『イレイザーヘッド』の撮影地からインスピレーションを得た作品群とは?

東京・原宿のGYRE GALLERYが、同ギャラリーのリニューアルを記念して、デヴィッド・リンチの個展「デヴィッド・リンチ 精神的辺境の帝国」を開催。本展は、リンチ本人と本展のキュレーター・飯田高誉が厳選したペインティング、ドローイング、工業地帯の写真、水彩画、そして未公開短編映画『Fire』で構成される。会期は4月19日〜6月23日。

NEWS / EXHIBITION

第6回

忘却された「大正」を照射する The Public Times vol.6〜Chim↑Pom卯城竜太 with 松田修による「公の時代のアーティスト論」〜

2018年、新宿・歌舞伎町のビルを一棟丸ごと使用し、「にんげんレストラン」を開催したことで話題を集めたChim↑Pom。彼らはこれまでも公共空間に介入し、数々のアートを展開してきた。本シリーズ「The Public Times」では、Chim↑Pomリーダー・卯城竜太とアーティスト・松田修が、「公」の影響が強くなりつつある現代における、「個」としてのアーティストのあり方を全9回で探る。第6回は、卯城と松田が美術評論家・福住廉を迎え、「大正」の美術をさらに深掘りする。

19世紀画家たちの新たな洗練と野心。三菱一号館美術館で「ラファエル前派の軌跡」展が開幕

1848年、画家のダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、ウィリアム・ホルマン・ハント、ジョン・エヴァレット・ミレイらが結成したラファエル前派同盟。彼らの精神的な指導者となり、19世紀の英国美術の発展に大きな影響を与えた思想家、ジョン・ラスキンの生誕200年を記念した展覧会「ラファエル前派の軌跡」展が、東京・丸の内の三菱一号館美術館でスタートした。

NEWS / REPORT

新進の33作家が参加。上野の森美術館で「VOCA展2019」がスタート

平面美術の領域で国際的にも通用するような将来性のある若い作家の支援を目的に、1994年より毎年開催されている美術展「VOCA展」。その26回目となる展覧会が、東京・上野の上野の森美術館で開幕した。VOAC賞を受賞した東城信之介らのコメントとともに、その様子をお届けする。

NEWS / REPORT