社会における女性の立場を訴える様々なムーブメントが、SNSなどの力を借りてより大きな波を持つようになった今日、「女性」をテーマにした展覧会「WOMAN - 鋼と柳」が、東京・恵比寿のMA2 Galleryで開催される。
本展は、声高に「女性」をテーマに制作したのではなく、意識的・無意識的に「女性ならでは」の感覚が内包されているような作品を厳選して展示。現代の人々がどこに「女性らしさ」を見るのか、強いメッセージだけでは掬いきれないものを、アート作品を通じて感じるための機会とする。
参加作家は日本から、緻密な点を幾重にも重ねた白色の絵画を制作する榮水亜樹、幻想的な絵画を通して現代のリアリティについて問いかける薄久保香、身近なものに手を加えることで、モノの大きさの尺度や時間の認識について問いかける一卵性双生児のユニット「高田安規子・政子」、本物の蛾や甲虫の標本にスコープを使って繊細な模様を描く樋口明宏の4組。
海外からは、身体やフェミニズムをテーマにした作品を手がけるキキ・スミス、写真イメージを用いて記憶と忘却を表現するローラ・ランカスター、「箱」のシリーズやコラージュで知られるジョゼフ・コーネルが参加する。