「なおす」ことで日常と震災をつなげる  熊倉晴子評 「青野文昭 ものの, ねむり, 越路⼭, こえ」

1990年代より家具や日用品などの廃棄物を補完し新たな形態を生み出してきた青野文昭。昨年末から今年にかけて、せんだいメディアテークにて開催された展覧会「ものの, ねむり, 越路⼭, こえ」では、東日本大震災以降に制作された大型作品と新作を中心に、1000平方メートルの会場全体を作品化し、震災の記憶を立ち上がらせた。本展をキュレーターの熊倉晴子がレビューする。

REVIEW

PREMIUM

「ピカソの愛人」ドラ・マール。1冊のヴィンテージ手帳から見つかったその人生

フランスのジャーナリスト、ブリジット・バンケムンがeBayで購入した70ユーロのエルメスのヴィンテージ手帳のなかには、フランスの戦後芸術を牽引した中心人物たちの連絡先が羅列されていた。この出会いに運命を感じ、持ち主を探し出してその人物の人生を遡ったバンケムン。その顛末がまとめられた書籍の英語訳『Finding Dora Maar: An Artist, an Address Book, a Life』が刊行された。

INSIGHT

篠原雅武×山本浩貴が、危機的時代のエコロジーをアートを通して考える。 『美術手帖』6月号特集「新しいエコロジー」トークイベントが開催

本屋B&Bのオンライン配信で、『美術手帖』6月号「新しいエコロジー」特集に関連した篠原雅武×山本浩貴によるトークイベント「危機の時代のエコロジーを、アートを通して考える」が6月12日19:00より開催される。

NEWS / HEADLINE

ステラ マッカートニー × サーチ・ギャラリー。「Stellavision」でドローイングセッションの様子が公開

ファッションブランドのステラ マッカートニーは、ソーシャルメディアチャンネルにて「Stellavision」を展開中。オラファー・エリアソンのスタジオツアーのほか、新たにサーチ・ギャラリーが選出した10人のアーティストによるZoomでのドローイングセッションの様子が配信されている。

NEWS / HEADLINE

論説:パンデミック時代のドイツの文化政策(2)

新型コロナウイルスのパンデミック下、文化支援の分野でもっとも注目を集めたのがドイツだ。このドイツの文化政策協会(Kulturpolitische Gesellschaft)が2020年3月31日に発表した「文化政策は持続的に影響を与えなければらない─コロナ-パンデミック後の文化政策のための10項目」を、神戸大学教授・藤野一夫が3回にわたり詳細に論説する。

INSIGHT

第7回

コロナ禍の時代、アートマーケットはどう変わるのか?

新型コロナウイルスのパンデミックによって、アートマーケットの世界も大きな影響を受けている。これまでマーケットの主要プレイヤーだった巨大アートフェアが中止やオンライン化するなど、変化の波は避けがたい。そこで、長年にわたりアートのECサイト「タグボート」を運営している徳光健治が、今後のマーケットの構造変化を予想する。

「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」が新たな会期を発表。東京会場では10月18日まで開催

新型コロナウイルス感染症の拡散防止のために開幕延期になった「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」が、新たな会期を発表した。東京会場・国立西洋美術館の会期は開幕日未定〜10月18日に、大阪会場・国立国際美術館の会期は11月3日〜2021年1月31日に変更した。(6月4日追記:東京展開幕は6月18日)

NEWS / HEADLINE

つながりからの隔絶、機械への憧憬。AKI INOMATA評「余白/Marginalia」展

SNOW Contemporary(東京・六本木)にて、近未来の芸術について考えるプロジェクトの一環として、布施琳太郎のキュレーションによるグループ展「余白/Marginalia」が開催された。東京に緊急事態宣言が出される前、最後に見た展覧会が本展であったという、アーティストのAKI INOMATAがレビューする。

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